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第274回「カフェラテはあまりカキ混ぜない方が良いかも…」

  • 1 日前
  • 読了時間: 8分

更新日:14 時間前

こんにちは! 柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。 暖かく春らしい気候になりましたね。お花見には行かれましたか? お花見は20年ほど前から例年芦屋川まで友人が連れて行ってくれるんですが、今年はお花見の日に初めて雨に降られました。結構降ってたので車の中からのお花見となりましたが、せっかくだから1枚くらい写真を撮ろう…という事になり、狭い車の中でポーズを取ると…こらあかん! 桜を入れて取れる角度が限られてくるので、頬のたるみが隠されへんがな! 昔は左斜め30度が決めのポーズやったのになぁ。最近は自分のメンテナンスをサボっていた事もあり、斜めから撮るとたるみが目立つので、決めポーズでは撮れまへん。心を入れ替えて、新輪郭注射を自分で打ちまくろう…と決意したお花見でした。



お花見の帰りには六甲に昔からある珈琲の美味しい喫茶店へ。最近流行りのカフェではなくレトロな感じのお店なんですが、静かにジャズが流れていてお洒落な空間。そして珈琲が半端なく美味しい! マスターに美味しさの秘訣を聞くと、珈琲豆を普通の倍くらいの量使うんだとか。自宅だと3回くらい抽出してしまいそうな量です(^_^;)。カウンターでマスターの慣れた手つきで入れる珈琲を飲むのは至福の時なんですが、なんせ大量の豆を入れたドリップの紙を一回の抽出だけで惜しげなく「ポイッ」って捨ててしまうのを見ると心が痛みます。う…ん。あれ持って帰りたい…って、ここでもまた関西のおばちゃん心が出てしまうのですが…。ここのマスターはフクロウが好きなのか、お店中がフクロウの置物でいっぱい。珈琲カップがまた一つ一つ可愛いくて、いつもお花見の帰りに癒されるお店なんです。少なくとも神戸で私の一押しの珈琲店です。



そこのマスターはすごく物静かな方なんですが、珈琲と言えば逆の意味で思い出すのが昔北野のハンター坂にあった、超個性的な夫婦がやっていた珈琲店。そこも珈琲はまぁ美味しかったんですが、経営者夫婦のアクが強すぎて…ある時ウインナー珈琲を頼んで、上に乗っているホイップが少しずつ溶けだすのを楽しみながらちびりちびりやっていたんですが…おばちゃんがツカツカとやってきて「ウインナー珈琲はこうやって飲むのが美味しいのよ!」とスプーンを取り上げたかと思うと、人の珈琲をぐるぐる混ぜるんです…(^_^;)! ああ! せっかくちびちびやってたのに完全にホイップが珈琲に溶け込んで、普通のオーレになってしもたやん!! 向かいのブティックの店長さんも、「お客さんに時々『近くで美味しい珈琲屋さんないですか?』って聞かれるんですけど、あそこを紹介したら『…あそこ以外で…』って言われるんですよ~」って言われてました(^_^😉。ただ確かに珈琲はまぁ美味しいんですが、いかんせん接客が…(^_^;)。それから何年かしたらお店が潰れていたので、「あ…やっぱり…」と思ったのは私だけではないでしょうねぇ。



珈琲って本当にその時々で色々な思いや記憶を呼び戻してくれますよね。恐らく皆さんの中にも珈琲について語りだすと止まらないって人もいるんじゃないかなぁ。そう言えば、以前元町商店街を歩いていた時に「日本最古の加琲店」って看板を見ました。神戸の皆さんだったら結構知っている人も多いと思いますが、「放香堂加琲店」です。何十年か前は放香堂さんってお茶屋さんだったと思ってたんだけど、いつの頃か改装して珈琲店も併設するようになったんですよね。そして新しく併設された珈琲店になんと「日本最古の加琲店」なんて書いてるんです。あ? なんじゃそれ? この前できたお店でしょ!って突っ込みたくなるところですが、ネットで調べてみるとこれが嘘ではないらしい…。放香堂さんって創業:天保年間(1830〜1843年)の茶商さんだそうで、明治初期に神戸港開港とともに珈琲豆を輸入開始したんだそうな。そして店頭で珈琲を提供したので日本で初めてカフェ(その当時はそんな洒落た言い方しなかったでしょうけど)を始めたというのは本当らしい。それからしばらくは珈琲店はやめて本業の茶屋さんに専念していたけど、数年前にカフェを併設して「日本最古の加琲店」と看板を出したみたいですね。



やっぱり神戸って昔はハイカラだったんですよねぇ。元町商店街だって昔はルイ・ビトンとか三越百貨店なんかもあってお洒落だったもん。 (今では見る影もないが…)

まぁそれはともかく、私が気になったのは放香堂加琲店の珈琲はなぜか加琲の漢字を使っている事なんです。普通は珈琲じゃないですか? それも気になってチャッピー(ChatGPT)に聞くと(最近はすっかりチャッピーがお友達…)珈琲の漢字は中国から伝わったものではなく、日本で珈琲の音の当て字として加琲の字を使ってたらしい。それが中国に逆に伝わり、あちらではより発音の近い珈琲になったんだとか…。



漢字と言えば中国から伝わってきたものだし、あちらではすべての文字が漢字だからもう漢字大国のはずなんだけと、意外にも日本人が作った漢字を中国が逆輸入して使っている例って多いんですよね。ちょっと挙げただけでも…経済・社会・文化・政治・哲学・思想・国家・民主・自由・技術・教育・物理・科学・会社・銀行・保険…もう本当にキリがないくらいあります。今では中国人の皆さんも、恐らくほとんどの方がこれらの漢字は日本から逆輸入された事を知らないでしょうし、このような漢字を使わなければ生活が成立しないと思います。生活が成立しないと言えば真っ先に思い浮かぶのはスマホのない生活ですが、電話という漢字も日本生まれらしいです…(^_^;)。


私がすごく面白いな…と思ったのは、一体なんでそんな事になっちゃったの??って事です。実はこれらの漢字のほとんどは明治維新の後に作られたものだそうで、外国からの文献を翻訳する際に翻訳者が当て字として作ったそうな。今だったら外来語ってそのままカタカナで表現しちゃうんでしょうけど、明治時代はそんなナンパな事ではいけません。やっぱり外国から入ってくるレベルの高い概念は漢字で表記しなきゃいけないって事で、当時は外書を翻訳する上で大量の漢字が作られたそうです。そうやって見ると確かに先に挙げた漢字は、明治時代以降に外国から入ってきたんだろうな…と思う概念的なものが多いですね。



当時の中国は清王朝だったんだけど、当時の中国は世界の先進国であり文化の中心なので、外国に輸出する事はあっても外国から何かを取り入れる必要なんてないと考えていた(少なくとも清王朝の人達はそう考えていた)そうな。ところがそこから急激に激動の時代を迎え、アヘン戦争で英国に敗戦、その後は日清戦争で日本にまで負けてしまうという事に至っては、さすがに当時の中国の若者達は危機感を覚えて外国の事を勉強しなきゃいけないと日本へ留学する人が大量に出てきたそうです。そして、外国の事を取り入れる…という点においては日本が先行しており外国の教科書を日本語に翻訳していたので、中国から来た留学生はそのまま日本の教科書を中国に持って帰った事もあって、日本の教科書で翻訳語として使われた漢字をそのまま使うようになった…というのが経緯らしい。

ほぉ…そうなのか。なんか歴史の面白さに触れる話だと思いませんか? いつの時代にも「謙虚に学ぶ」事の大切さを思い知らされますね。



ちょんまげ姿で刀みたいな物騒な道具を振り回していた人達が中心の江戸時代からいきなり外国の事を貪るように勉強して吸収し、教科書を翻訳するのに新たな漢字を作った日本人も凄いですが、その後、日清戦争の敗戦という反省から素直に外国の事を勉強しようとして日本に沢山の留学生が来て、教科書を持ち帰ってその言葉がそのまま普及したという中国の柔軟性もやっぱり凄いですよね。今はニュースを見ていると日本と中国の政治関係はお世辞にも良好とは言えませんが、古くから文化はこうして交流していたんだな…と考えさせられます。日本と中国って反発しあったかと思えばお互いに深い文化の交流があったりと、斑目なところがいいのかもしれませんね。完全に混じりあって同化してしまうのではなく、まだら模様のような関係というのは実は一番お互いに刺激しあえる関係かもしれません。そうなんです。ウインナー珈琲だって完全に混ぜちゃダメなんですよ…(^_^) 。



さてさて…そんな事をつらつらと考えながら、最近のお気に入りのカフェは北野坂のカフェドパリ。春先のうららかな陽気の日に、テラスで通りの往来を眺めながら飲むカフェラテは最高です。ここは本物のカフェラテを出してくれます。珈琲に牛乳をいれたのがカフェオレ。エスプレッソに牛乳を入れたのがカフェラテ…知ってました? ここのカフェラテはエスプレッソと牛乳を別々にテーブルにもって来て、飲む直前にその場でグラスに一緒に注いでくれます。そして、エスプレッソと牛乳が完全に混ざるのでなく、微妙に濃淡がばらついているのをちびりちびり飲むのが最高なんです。そうそう、あの今は潰れたハンター坂の珈琲店のおばちゃんのようにぐるぐるかき混ぜちゃダメなんですよ…(^_^)。しつこい? かなり恨んでたもんで…(^_^;)。

でもまぁそんな事一つをとっても、二十数年前に北野で初めて開業した時の思い出が次々によぎります。その後は三宮駅の近くに移転しましたが、またこうやって何かの縁で北野に戻ってきました。それぞれの地でそれぞれの思いがあって、色々な経験をさせていただきました。この年になっても「謙虚に学ぶ」という姿勢だけは忘れずに継続していきたいと思いますので、今後とも当院のご愛顧をよろしくお願い致します。春の天気のいい日にはカフェドパリのテラスでカフェラテを飲んでいる事がありますので、もし見かけられたらまた声をかけてくださいね!




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