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第202回「微笑みの国へ」

こんにちは! 柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。栄えある2020年の年明けの号ですので、通常は新年のお祝いを申し上げるところですが、喪中につき年末年始のご挨拶は失礼させていただきます。平素のご芳情を厚く御礼申し上げ、皆様に良い年が訪れますようお祈り致します。昨年はクリニックの移転、父の昇天、ホームページの作り直し…とバタバタした年でした。新しいクリニックを見に神戸に行きたいと言っていた父が一度も新クリニックを見る事がないまま他界してしまったのが残念ですが、気を取り直して今年も頑張ろうと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。


さてさて今月はいつものテンションを取り戻して、バンコクで開催された国際美容皮膚科学会に行ってきたお話から…。2年前に初めて参加した学会ですが、毎年バンコクで最もいい季節だという11月に開催されます。前回は移転準備でバタバタだったので参加できませんでしたが、前々回のこの学会でバンコク在住のK君に突然連絡を取ったのにも拘わらずいろいろお世話になったのに味を占めて、今回は学会の少し前に連絡を取ってみました。するとK君は海外出張中の忙しい最中だったのに、前回行けなかったディナークルーズの予約の取り方や、有名なルーフトップバー(高層ビルの屋上にある屋根のないバーやレストラン)の情報などを教えてくれました。そして学会期間中は来客で忙しい中、2回も有名店に食事に連れて行ってくれたんです!(一体何しに行ってるの?って疑問はおいておくとして…いつもの調子に戻った事だけはお分かり頂けるかと思います…(^_^)。)


 

1回目は前回も連れて行ってもらった、ソンブーンというシーフードレストラン。今回は前もって連絡してたのでK君が空港までお抱え運転手の車で迎えに来てくれ、ホテルにチェックイン後にレストランに向かう事になってたんですが、チェックイン時にトラブルが。アゴダでホテルの予約をしたんですが、3泊で予約したのに2泊しか取れていないと。えーっ、なんで??(帰国後にネットで調べてみるとアゴダって結構問題あるサイトみたいですね。トラブルによる恨みつらみの書き込みが多く、絶対に利用してはいけないという人も結構いるみたい…。ただ、そんな事を書くのは問題があった人だけでスムーズにいった人は書き込みしないので、最近の口コミってどう評価したらいいのか迷いますね。)フロントでも時間が遅くてアゴダと連絡が取れないらしく、一向に話が進みません。K君がレストランを予約しているから急いでるんだ、とフロントスタッフに催促してくれ、なんとかチェックインを済ませました。そしてやっとシーフードにありつける事に。ソンブーンは秋篠宮様が常連になっているというレストランで、プーパッポンカリーという蟹のカレー炒めが有名です。どのテーブルでも必ずこの料理が注文されるそう。その他海老の春雨炒めやムール貝の香草蒸し、雷魚のナンプラー揚げなどのシーフードを堪能しながら、昔話に花が咲きました。


 

今回は学会期間中にローマ法王がバンコクを訪問するとの事で、その行事が行われる付近は大混雑するので避けた方がいいとのアドバイスをK君からもらい、ディナークルーズやルーフトップバーの訪問は付近で式典などが行われる日を避けて計画しました。その辺の情報もジモピーがいると楽に入手できて助かりますねぇ。ディナークルーズは桟橋から小さな船でクルーザーの発着所まで行くんですが、川辺の夜景が綺麗に見えて気分を盛り上げてくれます。クルーズは3000円ほどなのにタイ料理のバイキングにディナーショーまで付いていてお得感満載。ショーはタイの伝統舞踊から各国のカラオケ、ニューハーフのショーまでありました。身長180㎝はありそうなニューハーフのショーは圧巻。ご存知の方も多いと思いますが、タイのニューハーフショーはいわゆる日本の「おかまショー」とは全く別のものです…(^_^)。まぁ日本の「おかまショー」については「あれこそが日本の文化だ!」と言ってる人もいるのですが、面白いのは面白いと認めるものの国際的に認知されて「さすが日本のサブカルチャーはすごい!」と言われるようになるのはちょっとですよねぇ…。それはさておき、舞台のすぐ近くの席だったので、カラオケショーではテレサ・テンの「時の流れに身を任せ」の時に「ジャパン!」と呼ばれ、舞台に上げられて歌う羽目に。食後には甲板からライトアップされたワットアルンや王宮が綺麗に眺められ、クルーズを堪能する事ができました。


 

タイを代表するルーフトップバー「シロッコ」はK君お勧めの有名店だったので迷わず予約しましたが、予約後にネット情報を見るとシャンパン1杯1万円のぼったくりバーだと書かれていたので心配になり、K君に聞いてみると「僕は行った事ないけど、連れて行った人はみんな良かったって言うけどなぁ」と言うので行ってみました。行ってみると下町に突然現れる63階建ての高級ホテルの最上階で、 「おぉぉ!さすが!眺めは最高!」


シャンパンやワインは超高いと聞いていたのでビールを頼むと、なんとビールが1杯850バーツ(約3000円)もしてビックリ。こちらの物価の感覚で850バーツと言ったら絶対に普通の人は寄り付かないお金持ち専用、もしくは外国人専用のところになります。ワインは一番安いグラスで950バーツ(約3500円)。なんと1杯でディナークルーズより高いやん! そこは特別高いそうですがタイは全般的にお酒が高いらしく、K君にお土産としてワインとブランデーを持って行ったらすごく喜んでくれたのも分かる気がしました。でも料理は美味しかったし眺めは最高だし、生演奏もあって雰囲気も良く、スタッフも写真を何枚も綺麗に取ってくれたりサービスもすごく良かったので、お酒が高いのもまぁ仕方ないかと…。前日のディナークルーズと足して2で割ると元は取った感が。(大阪のおばちゃん丸出しの考えですが…。)

 

今回は学会とディナーの合間にアゴダと交渉という面倒な仕事もあり、3泊目がやはりアゴダの手違いで取れていない事が発覚。怒り心頭だったんですがバンコクに今年できた5つ星の高級ホテルを代わりに取ってくれてグレードアップされたので、なんとか怒りも治まりました。(人間って現金なもんですねぇ…。)そのホテルは朝食付きだったんですが、5000円くらいするゴージャスな朝食で、パンや卵料理の他にシーフードやお肉、焼き飯や麺まで付いていて食べきれませんでした。(昔北野のホテルで食べた「世界一の朝食」よりずっと豪華でした。)


そして最終日はまたK君が接待ゴルフで疲れた後にも拘らず、有名な鶏料理店に連れて行ってくれました! そこでもどのテーブルでも頼まれるという鶏の丸焼きと、汁無し鍋・タイ風ひき肉炒めなどを堪能。さすがに2回もご馳走になるのは悪いと思って支払いしようとするとK君は「何言うてんねん、たかりに来たんやろ?? まぁバンコクにKがおるけど会いとうもないわ、て言われるより会いに来てくれる方がありがたいからな」と快く奢ってくれたんです! よっ!ふとっぱら!! ほんと持つべきものは友達ですねぇ。(この年になると奢ってくれる人も数少なくなるので、たまに奢ってもらうと本当に嬉しくなります。)


 

観光旅行のサイトを見ていると「タイは微笑みの国」というキャッチフレーズが多く見られますが、確かに行ってみると「本当だなぁ…みんな笑顔が素敵!」って思います。大体商業サイトのキャッチフレーズなんてまやかしのものが多いんですが、実際にタイに行って現地の人が接してくれると本当にいつも笑顔だし、その笑顔が無理に作ったものではなく自然な感じでとても素敵だな…と思う事が多いんです。最終日に泊まったホテルのスタッフもすごく親切で、絶やさない笑顔がとても素敵でした。勿論、タイにだっていい人もいれば悪い人もいるでしょうし、数日の旅行でその国のすべてを知る事なんてできませんけど、お国柄ってのは少なくともあるな…って思います。今年は東京オリンピックが開催されますが、そう言えばオリンピック誘致の時に滝川クリステルさんが日本のホスピタリティを「OMOTENASHI」と言って一時流行語になりましたよね。日本人にもいい人もいれば悪い人もいますが、確かに一般的な傾向として日本人は外国人に対して非常に優しく接していると思います。うちにも中国をはじめとして外国からのスタッフがいますが、彼らも一様に日本に来ると外国人に対してとても親切で、自分達の国ではこんな事はほぼないと言っていました。それに「大阪のおばちゃん」は特に親切でフレンドリーですよね…(まぁ、誰に対してもフレンドリー過ぎるという面もありますが)。


 

先日も電車に乗っていると明らかにヒップホップ系黒人のハーフの若者がドラムセットのような大きな大きな荷物を持って乗り込んできました。人を見た目で判断しては駄目よ…って小学生の時に教えられましたが、そうは言ってもどう考えても日本人じゃないし、それもかなりぶっ飛んでいる感じ満載なんです。正直に言うとあまりお友達になりたいような感じではありませんでした。ところが彼の前の席に座っていたおばちゃんは全くの自然体で「あんた…そんな大きい荷物持って大変やなぁ。こっち来て座りいなぁ…うんうん。そやそや…。なんや…あんた音楽しとんかいな。これなんちゅう楽器やねん?」…と、まさかのフレンドリーすぎる対応です。流石にこんなコテコテの関西弁だったら外国人は多少日本語できても分からないだろうな…と思っていると、ヒップホップ兄ちゃんが帽子をとって「ありがとうございます。ホントに恐縮です…」と何度もペコペコ頭下げているじゃないですか。その姿は本家日本のサラリーマンにも引けを取らない姿で、腰の引け方といい作り笑顔といい、すっかり様になっています。なんとも微笑ましいというか、見てて思わず笑ってしまったのですが、流石に「OMOTENASHI」の国だな…って思いましたね。大阪のおばちゃんは外国人に対しても親切です。(さすがに「あめちゃん」はあげていなかったようですが。)


 

あ…そうそう、日本の話ではなくタイが微笑みの国だって話でした。その笑顔が素敵だったという話をある友人にしたところ(彼も過去に数回タイに行ったことがあります)、「あ…ホントそうだよね。僕もそう思う。なんかみんな常に笑顔で素敵だな…って思うね。でもさぁ、笑顔に騙されそうになった事もあるよ」「え? どんなんだった?」「空港に着いてタクシーに載った時に、運転手さんが満面の笑みでどこから来た? 日本か? アリガトウゴザイマス…とか知ってる日本語色々言ってくるし、日本人は自分達が接する外国人の中で最高だとか、もうとにかく親切なのよ…。こちらもいい気分でいたんだけど、ふと見るとタクシーのメーターが動いてないのよね。それでメータ動かして…って言うと、いや料金は自分が最高のディスカウントをしてリーズナブルにするから心配する事はないんだ…って言うじゃない。それは流石に信用できないので絶対にメータ動かしてくれ…いや必要ない…いや動かして…の押し問答になって、もう僕は後ろの席で足をバンバン床に打ち付けて「絶対動かせこの野郎!!」って感じで怒鳴ってしまったのよ。そしたら最後にこのオジサン…微笑みながら「OK!」ってメーターのボタンを押したんだけど、その時の笑顔も素敵だった…(^_^;)。その後も何事もなかったように日本は最高だと繰り返して、最後の最後まで笑顔のままだったなぁ。流石に微笑みの国だって感心したよ」…との事。う…ん。それはどう受け止めたらいいのか難しいところですけど、確かにそのような状態でも微笑みを絶やさないってのはいい事だよね…とポジティブに受け止める事にしましょう。


 

あらあら、今回は例によって学会と言って遊んでばっかりやん、と思われるかもしれませんが、まぁお正月だし難しい話はさておいて、いつものテンションに戻すための特別号という事で…。昼間はちゃんと学会に出てお勉強しましたよ~。美容皮膚科ではやはりボトックスやヒアルロン酸注入などの注射が主流で、いかに少量の注入剤で最大のリフトアップ効果を得るか…と言った講演が盛んでしたが、最近はスレッドリフトの講演も多くなってきました。なんと顔だけでなくお尻や太腿など体中に糸を入れる講演もあったほど。眉と瞼の外側を引き上げるアイブローリフトは私もやってみて良かったので治療に取り入れましたが、今回の学会での講演を聴いて、他のところもやってみようと首のスレッドリフトも東京のクリニックでしてもらいました。その結果は次回のお楽しみに…。この年になっても新しい事にチャレンジして頑張ろうと思っていますので、本年もどうぞ宜しくお願い致します。


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