
こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。街はすっかりクリスマスの雰囲気になり、早いもので今年も残り1ヶ月を切ってしまいましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 私はこの1年を振り返ると、本当にいろいろなことがありました。「治療効果の追求」とそのための「研究」を極めるため、治療開発研究所を併設し、シミ・シワ・たるみ・クマに専門特化した新クリニックを作ろうと決意し、異人館通クリニックを閉院。様々な苦難を乗り越え、新クリニックを開院・・・。開院はいろいろなトラブルのため1ヶ月以上延び、皆様にはご迷惑をおかけしました。それにもかかわらず支えてくださった皆様のお陰で、無事1年を終えられることは感謝に堪えません。
オープンと共に開始した柴田式PRP注入療法も、ほとんどの方に効果を実感していただけ、私から見てもすばらしい効果の方も多く、中には20歳くらい若返った方もおられてスタッフも驚いています。PRP注入後しばらく来られていない方と久しぶりに街でお会いした時は「もう調子良すぎてクリニックにいけないんですよお~」と言われ、商売上がったり・・・の感もありますが、喜んでいただけるのは何よりです。シワ・クマ・たるみの改善ももちろんですが、注入部位の周囲まで毛穴が締まってきめ細かなお肌になり、全体にハリが出て若々しくなるのが人気の秘訣のようです。中には肝斑などのシミまで薄くなった方もおられました。パスツールK君の研究成果でさらに改良を加えられそうなので、ますます効果の上がる治療に発展させようと思っています。

その後、美容点滴・メソリフトエッセンスパック・血行促進美肌マッサージ・・・と新しいメニューを作りましたが、中でも血行促進美肌マッサージは、学会の研究発表からヒントを得たものです。今年は忙しい合間を縫っていろいろな学会に参加しました。やはり学会では新しい治療のヒントも得られますし、いろいろな先生や研究者の方と仲良くなれて、研究のモチベーションが上がるのもメリットです。
11月に参加した国際美容外科学会は、各国から演者が集まっての講演とライブサージェリー(実際の手術をライブで見る講習会)と盛りだくさんの内容でしたが、TクリニックのT先生主催というだけあって、学会後の懇親会はかの有名なGひろみのライブ付でした。クリニックの受付宛に案内のメールが来たので、GファンのKさんは「わあ~、先生いいですね~! 今度の学会、Gひろみが来るんですか~?」この時意外な事実が発覚しました。実はパスツールK君もGひろみのファンだったのです。(余談ですがK君は意外な人のファンで、Gひろみの他はM空ひばりとK室哲也。K室哲也が逮捕された時はショックだったとか・・・)それからずっとK君は学会に行きたがっていたのですが、ちょうどその時期に実家に帰らなくてはならなくなり、泣く泣く断念。私はKさんとK君に「先生、Gひろみ撮ってきてくださいね!!」と、ビデオの撮り方まで指導され、クリニックを送り出されました。実は出かける前にTクリニックにいる後輩に聞いたところ、「カメラやビデオはダメですよ。一切厳禁です」と言われてそれも伝えたのですが、「先生、一応持って行ってくださいよ! ホテルの廊下で会うかもしれませんやん!!」そんなん、会うかいな・・・と思いましたが、その熱意に押されてビデオカメラを持参してしまいました。

学会場では韓国でメソリフトで成果を上げている先生の発表やPRP友達のM先生の発表を聞いて、その後M先生とPRP談義を交わし、どうすれば適正濃度のPRPを注入できるか・・・などをディスカッションしました。PRPは血液を遠心分離して作製するのですが、遠心分離の条件を同じにしても人によって血小板の濃縮率が違うので、あらかじめ採血をして試験的に遠心分離し、濃度を測ってから再度遠心分離の条件を検討するのがいいのではないか、という結論に至りました。その後検討し、今後PRPを希望される方には注入前に一度ご来院いただいて試験遠心をさせていただこうかと考えています。来院回数が1回増えてご面倒ですが、その方が確実に効果を上げることができると思うからです。
M先生はKクリニックの副院長で、とても研究熱心な先生なのですが、院長があまり研究熱心ではないらしく、「学会で研究熱心な先生とディスカッションしてモチベーションを上げなければ・・・」と言われていました。学会はやはり研究者のモチベーションを上げられる場であるようです。
学会場ではもう一人の研究者、K王のKさんともお会いすることができました。前々回のクリニック通信にも登場したK王の総合美容技術研究所の主任さんで、今をときめくK王のマッサージクリーム「Eスト」を開発された方です。Kさんにはマッサージの効果を判定する機器についていろいろと教えていただきましたが、今回もマッサージの圧力を測定する機器の資料をいただき、感謝感激でした。持つべきものは研究友達(勝手に友達呼ばわりしている感もあるが・・・)です。
さらにKさんとは学会後の懇親会に一緒に出席することに。学会後の懇親会は、普通の学会ではこじんまりしたものなのですが、今回は結構な規模でいつもの懇親会に比べて奥様方の多いこと。
Gひろみ威力だな・・・と感じました。 T先生主催の学会らしく演出も派手で、Dヴィ夫人なども登場していました。料理もホテルの宴会場にしては結構美味しく、ワインも飲み放題です。

前座がめちゃ長かったのですが、いよいよGひろみの登場!大勢の人が、舞台の前に集中します。撮影禁止のはずなのに、カメラや携帯のフラッシュの応酬!これは撮れるかも・・・と、密かにバッグに忍ばせていたハンディビデオカメラを取り出すと、背の高いKさんが「撮りましょうか?」と親切にも撮影を引き受けてくださいました。私はもちろんGひろみを生で見るのは初めてでしたが、50歳を過ぎているとは思えないほど若々しいではないか!さすがだなあ・・・と感心。そしてトークも結構面白い。
G :「G~ひろみです!」
観客:「キャー!!」・・・会場から若い子のような歓声が上がります。
(ただ、学会の趣旨から言って先生方の奥様連だと思われる・・・青春を取り戻したみたい・・・ )
G :「名前を言っただけで歓声が上がるなんて嬉しいですねえ。・・・G~ひろみです!」
観客:「キャー!!!」
G :「・・・皆さん、ほんとにお医者さん?? さっきから、撮影禁止の放送も物ともせず・・・ですよね?(携帯で撮影するポーズ)そういうのって、好き! でもこんな感じって予想してなかったから、バラードばっかり用意しちゃったんですよねえ・・・」
・・・という調子。真面目なお医者さんばかりと思われていたらしく、アップテンポの曲がなかったのがちょっと残念でしたが、なかなか楽しいライブでした。Kさんがずっとビデオを撮影してくださっていたので、帰ってから見るのを楽しみに・・・。

翌日は若返りに的を絞った講演がたくさんありました。それらを見ると、海外で若返りの治療として使われているピーリングは、やはり深めのピーリングであるようです。ケミカルピーリングは酸で皮膚をある程度の深さまで溶かして皮膚の再生を図る治療ですが、東洋人は皮膚の再生の際に色素沈着を起こしやすいので、深いピーリングは向いていません。同様の理由で、熱で皮膚に損傷を与えて再生を図るレーザーも、本来は東洋人向けではないのです。当院でレーザーを使わないのはそのためです。実際に他院のレーザーでよけいシミが濃くなったり、フラクセルレーザーの後に広い範囲でシミができてしまったと当院に来られた方もおられます。ピーリングも、東洋人に向いているのは皮膚表面の角質のみを溶かす最浅層ピーリングというもので、余分な角質は除去されるのでお肌はつるっとしますが、深いピーリングのようにお肌が生まれ変わることは期待できません。最浅層ピーリングでも表皮基底細胞の分裂はある程度促進されるので、長く続けると薄いシミや小ジワにはある程度の効果はありますが、即効性はありません。美容皮膚科学会でも、「ピーリングはシミ・シワ・たるみには顕著な効果はない」というデータが発表されていました。ピーリングは気持ちいいので好き、という方もおられるのですが、やはり効果を追求する新クリニックのコンセプトには会わないと思って中止しました。しかし即効性のある治療は針を使うものが多いので、痛みに弱い方や、腫れや内出血などのダウンタイムがあると困るという方には向きません。そこで考えたのが美肌再生プログラムです。ピーリングはそれのみではお肌の再生に即効性はありませんが、もう一つ、表皮角化細胞の細胞間結合を緩めて有効成分の浸透性を良くするという効果があります。そこに目を付け、その効果を利用してメソリフトエッセンスパックで線維芽細胞増殖因子などの有効成分を浸透させ、血行促進美肌マッサージで血行を良くし、さらに細胞を活性化する美容点滴を組み合わせてお肌の再生を図るというものです。痛くなく、ダウンタイムがなくて効果があり、研究員の研究でさらに効果を追求できる名案だと自負していますが、今回の学会でやはりそれは間違っていなかったと確信することができました。

学会後はKさんと青山のフレンチレストラン「ランス」へ。(これがメインの目的ではありませんので、念のため・・・。)ランスはクリニック通信第42回にも登場した、シャンパンと海の幸のゼリー寄せが美味しいレストランです。もう10年位前から東京へ行った時はちょくちょく立ち寄っていて、ソムリエのSさんもお馴染み。Sさんのサービスはいつも心地良く、海の幸のゼリー寄せも変わらぬ美味しさ・・・。そしてSさんは10年前と変わらず素敵で若々しい。やはり常に人と接し、人に見られている職業だからでしょうか? Sさんはランスの看板ソムリエなので・・・。料理もシャンパンも美味しいし、Sさんも素敵なので、東京に行ったらランスに立ち寄るのが楽しみなのです。(うちも、全国の人に「効果もあるし先生も面白いから、神戸に行ったら柴田美容皮膚科クリニックに立ち寄るのが楽しみ」と言ってもらえるようにならなくちゃ・・・。)Kさんとの研究談議も、美味しい料理とお酒でよけい弾みました。
翌日はお待ちかねのライブサージェリー。自分が美容外科手術をしなくても、手術のことは解っていないといけないと思うので、ライブサージェリーは勉強になります。実際にフェイスリフトやスレッドリフトの手術をしている場面を大きなスクリーンで見ることができ、隣り合わせた名古屋のクリニックの先生と、手術やその他の治療についてお話ができたのも有意義でした。 驚いたのは、休憩時間に見知らぬ先生から話しかけられ、「先生のホームページはいつも見ています!」と言われた事。その先生も自分でPRPを作製されているらしく、「今度またPRP談義をしましょう!」と言われました。きっとその先生も試験管何百本分ものPRPの濃度を測ったのでしょうねえ。 研究者の輪は徐々に広がっていきそうです。

この日は東京にいる高校の同級生が、他の同級生を集めてミニ同窓会を開いてくれました。11月初めには小学校の同窓会もあり、最近は同窓会づいています。(年をとったということでしょうか?)ちょっと嬉しいのは、どの同窓会に行っても「綺麗になった」と言われる事。小学校の同窓会では久しぶりに会った人には「誰か判れへんかった!」と言われ、あんまり「綺麗になった」と連発されるので「昔そんな不細工やったかなあ・・・」と思っていたら、「えらい綺麗になったなあ!!小学校の時は不細工やったのに」とはっきり言ったやつがいた。(うるさいわ!)
東京のミニ同窓会では、高校卒業以来会っていなかった子に「全然変わってへんなあ!」と言われてちょっと安心。私以外は全員男子だったので久しぶりにおごってもらい、ちやほやされてちょっといい気分でした。やっぱりメソリフトやエセリスカクテル・PRPなどを開発するたびに自分で試しているからかな?でもPRPは4月にしたっきりだし、プラセンタ点滴をしょっちゅうしているのもきっといいのだ・・・メソリフトエッセンスも毎日使っているし、1週間か2週間に1回は血行促進美肌マッサージもしているし・・・と自分で分析。「そんな若なるんやったら俺も点滴に行こかな」と言う子(と言う年ではないが、気分は高校なので・・・)もいました。
そう言えば先日PRPの3回目をされたS様も、同窓会に行くのが快感・・・と言われてました。
「『どうしたん、どうしたん!?何したん!??』って言われるねん!」
それとは逆に周りの男子があまりにふけていて、
「同窓会の写真人に見せたら、『この人先生?』『ううん、同級生やねん』っていう会話になるねん・・・ 」女性では「同窓会前にエセリスカクテルを打ちたい」と言う方も多いのですが、男性もせめて点滴ぐらいはして、若さを保って欲しいですよねえ。プラセンタはキムTクもしているという点滴なので・・・。
これらの同窓会を通して一つ気づいたことがありました。年を取れば取るほど若々しい人とふけて見える人の差は激しくなるのですが、やはり人と接したり、人に見られている職業の人は若々しいということ。そして目標を持って前進している人の方が若いということです。逆に毎日が単調で目標がそれほどなかったり、人の目を気にしなくなると、途端にふけっぷりが激しくなる・・・ということが解かりました。やはり皆様、人生には目標を持って、人の目は意識し、いつまでも若々しくいましょうね。

さて学会から帰って、クリニックでは学会報告と共に、K王のKさんが撮ってくださった例の「G~ひろみです!」のビデオをみんなで鑑賞しました。GファンのKさんもK君も(?)「かっこいい~!!」と大喜び。しかしGひろみさんはよく見ると本当にお肌が綺麗で、眉間と目尻には少しシワはありますが、頬のたるみなんかはほとんどありません。眉間のシワはもしかしたらわざと残してるのかな? 以前学会で有名な美容外科の先生が、某有名な方にボトックスを打って、眉間にも打ったら後で怒られた・・・という話をされていました。その方は演歌歌手だったので、演歌には眉間のシワは必要なんだとか。 それはさておき、ビデオを見て、やはりG氏の若さの秘訣はお肌のハリだと確信。それに加え、いつも注目されているので、若さを保とうという意識がすごくあるのだと思います。多くの世の男性にも諦めずに見習って欲しいところですよね。
まぁGひろみさんは芸能人なので、ある程度当たり前というところもありますが、TクリニックのT先生の若さも尋常ではありませんね。もちろんマスコミにあれだけでているので芸能人と同じと言えば同じなんですが、若さを感じるのは何か、外見だけではないように思いました。外見が若い人はやはり喋っている内容も若々しいのです。それは決して若者と同じ知性だという意味ではなく、内容は年齢相応であっても何かが違うのです。その秘密を同窓会で発見しました。それは「おやじギャグ」。誰も真剣に研究している人がいないので私の私見の域を出ていませんが、若々しい人は決して「おやじギャグ」を言わないのですが、頭もはげてテカリが出てきた人は例外なく「おやじギャグ」を連発します。あれは一体何が彼らを駆り立てるのでしょう? 同級生の中ではかなり若々しいN君にこっそりと聞いてみました。

柴田:「N君はおやじギャグ言わないね・・・」
N君 :「あ・・・あれねぇ。僕も心の中にはいつもくだらない駄洒落が浮かぶんだけど、口にはださないだけですよ。おやじギャグの連発って、周りの雰囲気やどう見られているかとか関係ない人の特権ですよね。ま、一種の緊張の緩みですよ。オヤジになっても若い子が太い足出してミニスカートはいていたら迷惑だとか言うわりには自分は加齢臭まきちらしたりするのって、完全に緊張感の緩みでしょう?」
なるほど・・・やっぱり若さは周りにどう見られているかという事を意識する事から始まるって訳ですね。
その若さを保とうという意識は皆様に持っていただかなくてはいけませんが、少なくともお肌のハリを取り戻したり維持したり・・・のお手伝いは私たちができると思います。そのお手伝いをしたくて日々研究に励む毎日ですが、来年はさらにその研究を極めたいと思っていますので、よろしくお願いいたします!