
こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。 今年の夏は本当に暑かったですねえ。やっと少し涼しい日もあるようになってきましたが、 皆様はいかがおすごしでしょうか?
私はと言えば・・・オープンのバタバタがやっと落ち着いたかと思ったら、気が緩んだのかひどい夏風邪をひいてしまい、2週間は点滴漬けの毎日でした。気が付くともう夏の終わりを告げるような風が吹き始め・・・。めっきり涼しくなった朝、オープン前から頑張ってくれていたスタッフの一人が「あっという間に夏が終わってしまいましたねえ。夏を満喫しないままに・・・ 」としみじみ。 最初は全員が何もかも初めてだったので、彼らも大変だったようです。本当にこの夏はオープン前からバタバタでした。でもやっとのことでオープンでき、多くの患者様から「前のクリニックより良くなった! 」と言っていただくことができ、「いろいろあったけど、移転して良かった・・・」と喜びをかみしめています。
夏を満喫すると言えば、私の場合は花火です。そういう意味では、今年は花火の日だけは夏を満喫できました。私は花火が大好きで、昔から毎年花火を見ていました。池田の実家からは猪名川の花火が見えたので、二階の窓からよく見たものです。小さい頃には浴衣を着て、家族で猪名川の河原まで花火を見に行ってました。大輪の花火から火の粉が降って来たり、ナイアガラの滝(滝のように横一列になる仕掛け花火)に感動したことを覚えています。昔は池田では猪名川の花火大会の日に大文字焼もあり(池田にも京都のような大文字があるのです)、夏の楽しみでした。そう言えば花火の日にはいつも母が冷やし飴とスイカを買ってくれるので、それも楽しみだったなあ。(小さい頃から食い気は旺盛だったようです。)

花火と言えば、北京オリンピックの花火はスケールが違いましたね。もう感動・・・感動です。 ただ、テレビで見た時は「すごい!!」と思ったけど、後で一部が合成写真と分かってちょっと笑っちゃいました。それにしても、女の子の口パクも事件など、「やっぱり中国だもんね。 あり得る!!」というようなネタを期待しているのは私だけでしょうか? そう言えば最近中国から帰ってきた友人Aと話をする機会があったのですが、最近の中国では領収書にスピードクジがついているんだとか。中国では日本と違って全事業所や個人に納税の為の管理番号がついていて、領収書は各自が勝手に発行できずに国が管理する通し番号がついているものを必ず利用する事になっているそうです。会社の経費はこの国が発行された領収書しか認めてもらえないようになっていて、受け取った人に取っては経費の証明になるが、逆に発行した側は売上の証明になっているのです。その為、領収書を発行すると発行した側は絶対に売上控除(早い話が売上を低く計上した脱税ですね。)ができないようになります。すると領収書を発行すると売上がばれてしまうので、お客さんが領収書を要求しなければ、割引します・・・というお店がどんどん増えてしまったそうです。それで、困った中国の税務署は領収書にスピードクジ(よくマクドナルドでやっているような十円玉で擦ればその場で当たりがわかるクジです)をつけて、できる限り顧客が領収書を欲しくなるような政策を開始したんだとか。実際にその友人Aも何回かスピードクジが当たり、景品をもらったそうです。なんだか日本では信じられないような話ですが、なぜか中国のこのような事情を聞くと妙に和んでしまいます・・・(^.^)こんなに世界の情報が一瞬で伝わるような時代になっても、「所変われば品変わる」という事は十分顕在なんですよね。逆にそれがなくなっちゃうと旅の楽しみも無くなってしまうんじゃないか・・・って心配してしまいます。

話が脱線してしまいましたが・・・そう花火です。私は神戸の花火も大好きで、神戸に来る前から何回か見に来たことはありました。神戸に来てからはもちろん毎年見ていますが、もう若くないので暑い中浴衣を着て人混みの中で見る元気はなく、涼しく見ることのできる場所を毎年探していました。しかし花火の見えるホテルやレストランを取るのは結構苦労します。数少ないコネを使ったり、花火の日に予約できるコネを作るために日頃からそのレストランに通ったり・・・。でも、今年はクリニックの移転に伴って自宅も花火の見えるマンションに引っ越したので、花火の日を心待ちにしていました。もちろん北海道の生ハムメロンと塩水うに(これも夏を満喫できる素材ではありますが)、シャンパンは用意して・・・。しかし自分の部屋からは完全には見えなさそうだったので、屋上にあるスカイビュールームから見ることにしました。スカイビュールームは普段はマンションの住人に解放されているのですが、花火の日は人数制限があり、早くから並ぶ人もいるとか・・・。マンションの廊下は結構暑いので、暑い中並ぶのもいやだなあ・・・。でも、入れなかったらもっといやだし・・・。誰か並ぶ用員を誘う? でもそれも可哀そうかな・・・など、友人たちといろいろ相談しているうちに、当日がやってきました。

仕事が終わって自宅に集合し、さて何時頃から並ぼうか・・・と相談しているところに電話が。なんと転勤で東京に行った元MRのUさんから。(Uさんはクリニック通信第57回に登場した、 K氏の会社のボジョレー・ヌーボーの会にも参加したワイン好きの元MRさんです。)
Uさん:「先生、お久しぶりです」
柴田 :「久し振りー! どうしたん、Uさん」
Uさん:「実は今、三宮の鮨屋で一人で飲んでるんですよ・・・」
柴田: 「えーっ!! 三宮にいるの?? なんで一人で?」
Uさん:「実はその・・・娘の高校が甲子園に出場したんで、家内と娘と一緒に応援に来たんですが・・・。娘も家内もそれぞれの友達と遊びに行ってしまって・・・」
そうか、お父さんは一人放り出されてしまった(見捨てられた?)訳ですね。
可哀そうだから花火に誘ってあげようか。

柴田:「実は今日神戸の花火大会で、みんなでうちのマンションから花火見る予定やねんけど。Uさんも来る?」
Uさん:「えっ、花火? ああ、それですごい人出なんですね。でもいいんですか? 急にお邪魔しちゃって・・・。お友達と一緒に見られるんじゃ・・・」
柴田:「Uさんが良かったら全然大丈夫。あ、顧問もいるし・・・」
ワイン好きのUさんと事務長改め顧問は何回かワイン会で会ったことがあるので、またワイン談義に花が咲きそうです。Uさんはお鮨を頼んだばかりだったので、しばらくして合流することになりました。 その後スカイビュールームに並びに行くと、名前を言っておけば6時半の開場まで並ばなくてもいいと言われました。ラッキー! 警備員さんの言うには、
「今まで並んではったんですけど、汗だくで見かねたので・・・」
最初からそうしたらいいのに。しかしビュールームでは食事はできないらしい。飲み物と簡単なおつまみは売ってるけど、持ち込みも禁止・・・なーんだ、残念・・・。
優雅に食事をしながら花火を鑑賞、を期待していたのに。
柴田:「ちぇ、つまんないの。Uさん、お鮨でも持って来てくれないかな・・・」
顧問:「さすがにそれは無理でしょ、もう得意先でもないんだから・・・」

ところが、ほどなく現れたUさんは、なんと手土産にお鮨を持って来てくれたのです!
柴田:「さすがUさん、トップ営業マン! 気が効くねえ!」
(すでに彼は管理職のエライ人になっているので、「かつてのトップ営業マン」と言う のが正しいですが。やはり、肝心なところはツボをついてきます。)
と褒めたおし、部屋でお鮨をぱくついてから、いざビュールームへ。人数制限にも引っ掛からず、無事席も取れました。「わーい!!」 あとは花火を待つばかり。そうしてビールを飲みながらふと思ったことは・・・なんか観客が少ない。ビュールームに来ている人は20人もいないのです。あれ? ここのマンションの人は花火見飽きたのかな? と思っていると、花火が始まるとどんどん人が増えてきました。みんなビュールームの外の展望台から花火を見ています。外に出てみると、なるほどこっちの方が音も聞こえて臨場感たっぷり。風があってそんなに暑くもありません。花火の閃光の後に少し遅れてくる、「ドン!」という体を揺さぶるような鈍い音。 大輪の華が咲いた時は観客一同「うぉ・・!」の雄叫び。 う・・ん。 これぞ花火ライブの醍醐味ですね。高所恐怖症のUさんを残して、他全員が外で花火を鑑賞したのでした。
花火が終わると部屋でワイン会。みんなとっておきのワインを持ち寄り、ワイン談義に花が咲きます。もちろん、K氏にいただいた生まれ年のワインも参加です。ワイン好きのUさんは大喜び。「お鮨を持ってきた甲斐がありましたね!」そうして夜は更けていくのでした。ああ、いくつになっても花火の日はいと楽し。
しかし、久しぶりに会ったUさんは去年より更にふけていました。去年、5年ぶりに会った時はあまりのふけっぷりにびっくりしましたが・・・やはり男性にもアンチエイジングは必要ですね。奥様・お嬢様に見捨てられないためにも・・・。

アンチエイジングと言えば、PRPの男性モニターH’さん。みんなに「若返った!」と言われ、モテるようになったとご機嫌。会社でも若い女子社員が良く言うことを聞くようになったとか・・・。やっぱり上司もふけてるよりはイケてる方がいいですもんね。これからの世の中は、男性もアンチエイジングに対する興味がどんどん増していくと思います。うちも男性向けのサイトやパンフレットを作ろうかな・・・と思っているところ。世の中にイケてる男性が増えれば女性の楽しみも増え、社会に貢献できるのでは・・・なんて考えている今日この頃です。
さて、7月からメニュー化した柴田式PRP注入療法。一番早い方では1週間後から効果が出始め、10日後にはクマが改善し、毛穴も締まってきめ細かなお肌に! 3週間後にはクマがなくなってしまいました。ご本人もその効果には驚かれています。他にも、2週間でほうれい線が浅くなり、口元のたるみが消えてすごく若返られた方もおられます。スタッフもこれらの効果にはびっくり。PRPを注入された患者様が診察に来られるのを楽しみにしています。しかしやはり元々血小板が多くてPRPの血小板濃度を高くできた方が効果が出やすいようなので、さらに高濃度にできる作製方法を研究中です。そうだ、今度UさんにもPRPを注入してあげようかな。そうすれば奥さまやお嬢様と一緒に夏の花火を楽しめるようになるかも・・・。

さて、先に登場した友人Aの話の続きですが・・
友人A:「最近はさぁ。中国でも美容整形とかエステがやたらと増えてて凄いよ。日本に比べると結構割安だから何回も通ったんだけど・・・」
柴田:「へぇ。韓国に続いて中国も美容大国になるのかなぁ」
友人A:「多分ね。でもね、一つ不思議な事があるのよ。エステの店の横には必ず中華料理のお店があるのよね」
柴田:「なんで?」
友人A:「聞くところによると中華料理に使う豚のコラーゲンとかプラセンタを抽出して美容材料にした後に食材にすれば一石二鳥だから、エステのオーナーと中華料理店のオーナーは同じ経営者なんだって」
柴田:「え! うっそー! 信じられない」
友人A:「あはは・・ それは冗談よ。でも中華料理が必ず隣にあるのは本当よ。私の言ったところは全部そうだったもん」
・・・とまぁ、ひどい話ですが、毒入り餃子事件以来なんだかこの手のブラックジョークが増えているようで・・・。それでもその後、中国の美容情報を聞くために日本在住中国籍のC先生とお話した際にお尋ねしてみました。

柴田:「私の友人が中国のエステの横は必ず中華料理の店だと言い張るのですが、本当なんでしょうか?」
C先生:「あ・・・そうですね。それは本当ですよ」
柴田:「え!! じゃ・・やっぱり・・・豚のコラーゲンとか・・・」 C先生:「中国では食べ物屋さんと言えば、殆ど全部中華料理屋さんですよ・・(^.^)・・。 日本のように街を歩いていてフレンチだとかイタリアンとか外国の料理屋さんが並んでいるって事はまずないです。ただ、中華料理と言っても北京料理とか四川料理等に分かれているから中国の人から見れば色々な違う国の料理と思っていますが、日本の人が見れば全部中華料理屋さんに見えるでしょうね。そこら中、全部が中華料理の店なんで、靴やさんでも本屋さんでもみんな中華料理屋さんの隣にあるって感じですねぇ」
なんだぁ・・・あっさり疑問解決。ブラックジョークはさておき、もちろんそんな話ばかりではありません。中国の皆さんの名誉の為に申し上げると、例えばボトックス療法でも一番効きが良いとも言われているのは、中国製のBTXという製品です。これは非常に高いレベルで品質管理をされおり、副作用報告などもありません。ボツリヌス菌の毒素を利用して作る薬剤なので非常に高いレベルの技術と管理力がなければこのような製品を何万本も世界的に出荷する事はできないと思われます。しかも、米国製のボトックスと比べるとかなり安価に販売されていますので、そのお陰でボトックスのような即効果が出る治療を安価に提供できるようになりました。これは中国製のBTXのお陰ではないかと思います。もしかすると美容界の革命は西の大陸から風に乗ってやって来るのかもしれませんね。中国の美容情報も定期的に収集してご報告したいと思います。
※タイトルの「美容大国加油」の「加油」はジャーユと言って車のエンジンに給油するとバリバリ加速して行く事から、中国では「がんばれ!」の意味だそうです。そう言えば北京オリンピックのマラソンの時にみんな「加油」って書いた旗を振っていました。