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第65回 (2008年08月)「ワイン好きから見たワインの効能」



こんにちは!柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。 毎日本当に暑いですねえ。連日猛暑、各地で今年 最高気温というニュースも見られますが、 皆様はいかがおすごしでしょうか? そろそろ優雅に避暑にお出かけなのでは・・・? 先日も新クリニックに来られた患者様が「今年はプラハに出かけますの」とおっしゃっていましたが、羨ましい限りです。 私は7月1日オープンのバタバタがやっと少し落ち着いたかな・・・というところで、今のことろとても旅行の余裕はありません。オープンしてまだ一ヶ月ですが、この一ヶ月といえども無事にこれたことは皆様のご支援の賜と感謝致しております。 さて、オープンから1カ月が経ち、目が回るような忙しさがようやく少し落ち着いて、何ヶ月ぶりかに休日に本などを読む余裕も出てきて一人で喜んでいます。 ずっと読みたいと思っていて置いていたのが、「ワインを愉しむ基本大図鑑」。(すみません、やはりグルメネタで・・・。)ワインと言えば新クリニックのオープニングパーティーではワインをたくさん空けてしまいました。その模様は後ほどお伝えするとして・・・。



今回読んだワイン大図鑑は、最近ワインファンになった友人Nの一押し本。美味しいワインの紹介やワインも料理も美味しいレストランの紹介(私が最も魅かれたのはやはりこの部分ですが・・・)だけではなく、ブドウ品種の解説からワインの作り方まで載っている、なかなか本格的な本です。ワインについてあらゆる知識がつまった図鑑のようです。その中でも特に面白いと思ったのが、「ワインの健康学」というページ。ワインの健康効果をデータに基づいて論理的に解説しているところがいい。(もちろん、論文を掲載している先生達も大学の教授陣が中心です。)

まず、気に入ったのが「適量飲酒は健康に良い」・・・と言う事。(健康談議は論理も大切だが、その結論が自分にとって受け入れやすいものかどうかは非常に重要ですね。 そうでないと先を詳しく読んで行く気になれないですから。)この「適量」というのが問題だけど、アルコールとして10~30gだそうで、ワインならハーフボトルまでらしい。(最近は2人でフルボトル1本くらいだからまあいいか・・・K氏とのディナー以外は・・・と、勝手に自分の飲酒量を「適量」と解釈してしまう私。)適量飲酒の効果としては ①血栓症の原因である血小板凝集 (血小板が集まること)を抑制する ②悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを上げ、動脈硬化を予防する ③飲酒によりストレスから解放されることによって、活性酸素の産生が抑制される・・・ とあります。


なるほど、勤務医時代にはよく「飲まなやってられるか~! 」というセリフを聞きましたが、飲んでストレスを解消する、というのは体が求めていたことなのかも知れぬ・・・と妙に納得。活性酸素の産生が抑制されるということは、シミ・シワ・たるみにもいいわけだ。クリニックでもワインを勧めようかな? しかし血小板凝集抑制作用があるのなら、PRPの後は飲酒をやめた方がいいかも・・・といろいろな事を考えながら読んでしまいます。



フランス人が動物性脂肪の摂取量が多いのに心疾患による死亡率が低いという「フレンチ・パラドックス」が 赤ワインの効能という話は以前のクリニック通信にも書きましたが、赤ワインに含まれるポリフェノールが悪玉コレステロールの酸化を阻害して動脈硬化を防ぐという実験結果や、ポリフェノールの中でもアントシアニンという物質が活性酸素を除去する力に優れ、赤ワインでもカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローといった品種から作られるものがその活性が高く、同じ品種ならヴィンテージが古いほうが活性が高いというデータが載っていました。つまり赤ワインは熟成した物の方が体にもお肌にも良いということです。ワインのブドウ品種を美容効果で選ぶのも楽しいですよね。アントシアニンと言えば、抗加齢学会などでは常に話題になっている物質です。

同様に話題に上っているのがリスベラトロールという物質。これはブドウがカビから身を守るために造る自己防御物質ですが、強力な抗癌活性があり、記憶力の回復にも役立ち、寿命も延ばすそうですが、これらの報告がすべてデータに基づいて示されているところに説得力があります。当院の研究員の研究発表でも見習わなくては・・・。

中でも私が気に入ったのは、「赤ワインの認知症に対する効果」という項目。ボルドー大学中央病院で、65歳以上の3777名について、飲酒量と死亡率、認知症の関係を3年間調査したところ、ワインを毎日3-4杯(375-500ml) 飲んでいる群では、認知症の発症リスクが非飲酒群に比べて1/5で死亡率も30%低下していたとのこと。適量のワイン飲酒は心臓病だけでなく脳神経疾患にも良いということをデータに基づいて理論的に示しています。(しかし私が気に入ったのは、この項目での「適量」が375-500mlと若干多いからかも・・・。フランス人だって日本人だって同じ人間なんだから・・と勝手な解釈をしてしまいます。



そんな訳でクリニック通信も、脳の働きを良くするのでは、と赤ワインを飲みながら書いています。)赤ワインだけでなく、白ワインにも抗菌作用・利尿作用があり、新陳代謝も促進するそうです。こんなにお肌や体にいいものを飲まない手はありませんよね! (あくまでも適量です・・あしからず。それから皆様には日本人の体格に基づく適量の 方をお勧めします・・・(^_-) )


・・・という訳で早速ワインの効能を実体験しよう・・というまじめな企画にもとづいて、新クリニックのオープニングパーティーにもたくさんワインを仕入れました。(かなりこじつけな話の展開は大目にみてください。) ブラインドテストでドンぺリ・ロゼと間違えられたとテレビでも話題になったロゼのカヴァ(皆様もご存じのスペインのスパークリングワインです)と、イタリアはシチリア島の白ワイン。アテは行きつけのスペイン料理店のシェフにお願いして、ピンチョスやパエリアを運んでもらうことに。オープンのお祝いということで、シェフは私の大好きなホワイトアスパラのババロアと赤ピーマンのムースも作ってくれました!



さて当日集まったのは、新クリニックのオープンのために苦労を共にしてくれた人たち。新しいスタッフ=研究員たちと事務長改め顧問、失敗を重ねながらも最後まで工事を頑張ってくれたA社のDちゃん、パソコンの設定を夜中まで頑張ってくれたA社のHさんとA君、ホームページやパンフレットのデザインを手掛けてくれたI社のMさん(この人はいつもクリニックのデザイン関係の仕事を頼む天才(?)デザイナーで、デザイン以外のことは全くダメでいつも失敗を繰り返しているのですが、今回はDちゃんの陰に隠れてしまいました)、新クリニックの診療圏調査や移転計画のコンサルトをお願いしたF社のKさんとその部下K’さん、人材募集をお願いしたK社のSさん、昔から引っ越しの度にお世話になっていてPRPのモニターもしてもらった製薬会社のYさん・・・。 笑ってしまったのは、パーティーは夜の8時からだったのですが、「8時から」と聞いて朝の8時に来た人がいたこと。何を隠そう、K氏の会社の担当者で、朝の8時からクリニックの前で待っていたそうです。 (朝の8時からパーティーなんかするわけないやん・・と思うのですが、やはり人の理解は様々ですね。)


皆が集まった頃に知り合いのジャズピアニストN君がピアノを運び込んでくれて生演奏の開始! バイオリン を弾けるスタッフOさんの熱演も加わって、お洒落で楽しいパーティーになりました。関連会社や知人・友人 から贈られたたくさんの花に囲まれ(お祝いのお花を贈ってくださった患者様もおられました。ありがとうございます!)、ああ、いろいろな苦労を乗り越えてやっとオープンできた・・・と感無量。みんなで苦労話に花が咲いたり、バイオリンやピアノを弾きっこしたり、めちゃ盛り上がってしまいました。ワインや料理も好評で、みんな酔っ払って夜は更けていったのでした・・・。(この日のワインは適量を超えていたかもしれません。)



さて新クリニックの方は、オープン当初は私を初め全員が慣れないため、あれがない、これがないとバタバタ走りまわって大変でしたが(7月初めにご来院いただいた方にはご迷惑をおかけしました。すみません・・・)やっとみんな慣れてきて、診療もスムーズに流れるようになってきました。メンズスタッフも増え、ご好評をいただいています。皆様も楽しみにご来院くださいね。


PRPのモニターの方にも久しぶりにご来院いただきました。皆様、柴田式を注入した方は8か月たった今も調子いいままで、「同窓会で『4年前より若返ってる!』と皆に言われた!」と大喜びの方もおられました! こちらも嬉しくなってしまいます。この方は血小板があまり多くなかったのですが、2回注入したのが良かったようです。血小板が少ない方にも朗報ですね! 柴田式と既製品を半々で注入した方では、シワやクマの深い方に柴田式を注入したのにそちらの方が良くなってしまい、差が目立つので反対側にも柴田式を注入して欲しいと言われる方も・・・。柴田式PRP注入療法も進化しているので、モニターの方も後で注入した方の方が効果が出ているようです。 7月からメニュー化した柴田式PRP注入療法は人気上昇中。治療を受けられた方の中にはもうすでに「自分に合っているようなので違う部位も注入したい」と、追加の予約を入れられた方もおられます。 新クリニックもやっと落ち着いてきたので、そろそろ研究を再開し、「シミ・シワ・たるみ研究所」の本領を発揮したいと思っています。

そうそう、皆様、PRP注入の後は飲酒は避けてくださいね。某女優様のように「血液が赤ワインでできている」人以外はせっかくの血小板が凝集を抑制されては効果が発揮できませんから・・・。



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