
こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。 皆様のお陰で、ついに新クリニックをオープンすることができました!オープンのドタバタでクリニック通信のお届けが遅くなってしまい、申し訳ありません。先月号のクリニック通信でお伝えしたハプニングの後、まだまだいろいろなことが起こったのです。それは後ほどご紹介するとして・・・。 先日、クリニックオープンのお祝いとして、このクリニック通信を読み込んでいただいている方にはもう有名なK氏から、なんと生まれ年のワインをいただきました。ホームページのリンクの関係で旧クリニック通信を読めない方のためにK氏の紹介を軽くしておきますと、K氏はある製薬会社の学術担当を兼ねている常務さんで、ワインとグルメをこよなく愛する叔父様です。かの有名なコーネル大学・スタンフォード大学院卒の秀才で、房総半島最南端の自宅にはホライズン型のプール(水面が水平線と一体になるっていうやつです)と3000本以上ストックのあるワインセラーを備え、プールサイドでシャンパンを開けて夕陽を見ながら詩を詠むのが趣味というセレブですが、嫌味がなくとても楽しい方なのです。いつもは研究で困った時などに豊富な知識で助言をいただくのですが、グルメも結構ご一緒させていただく仲良しなので、オープン前の苦労話もいろいろ聞いていただきました。あまりの度重なるハプニングに、K氏も大笑い。
K氏:「いやあ先生、それは本当に大変でしたねえ。でも何とかオープンできそうですから、お祝いに何かお贈りしましょう。お花なんてありきたりですから、何か面白い物を・・・。そうだ、生まれ年のワインなんかいかがですか?」
生まれ年のワインなんて、ほんとにK氏らしいお洒落なプレゼントです。外国の映画なんかではそんなシーンを見たことはありますが、まさか日本で普通にそんな事を考える人が身近にいるなんて・・・。なんだか私までセレブの仲間入りした気分です。私はもちろん生まれ年のワインをいただくのは初めて。しかし私の生まれ年のワインなんていうのは(あえて何年かは書きませんが)相当な年代物ですから、はたして美味しいのかしら? それに恐らくお値段もきっと・・・。
「そんな何十年も経ったワインなんか美味しいはずないやん。ロマネコンティみたいに素材が相当しっかりしたものだったらともかく、その辺のワインを単に保存して何十年もたっただけとちゃうかなぁ。だって有名シャトーもんで生まれ年と言えば・・・(ネットでカチャカチャと検索・・・この人は何でもネットで調べるからいつもノートパソコンを持っている)まぁ・・・軽く50万円は越えるよねぇ・・まさかそんな代物ではないと思うしね。他の物に変えてもらった方がええんとちゃう?」
とK氏と仲良しの事務長改め顧問(事務長は最近自社の仕事が超忙しくなり、クリニックにほとんど来ることができなくなってしまったので、事務長を辞めて顧問コンサルタントとなりました)は例によって大変失礼な発言です。

それから程なくK氏から大きな包みが届きました。ワインと聞いていたので細長い箱を想像していたのに、何か違います。開けてみると何と本物の木箱に生まれ年のワインが3本も・・・!(釘を打った木箱なんかも初めてだったので、開けるのに苦労しました。)K氏にお礼の電話をすると、K氏は嬉しそうに「調べてみると、先生の生まれ年はすごい当たり年だったんですよ! 不作年のワインは価値が出ないからさっさと消費されるんですけど、○○年は大変な当たり年だったので、今でも多くのワインが保存されているらしいですよ!」と興奮気味。おお、それは良かった。早く味見したくて、実はオープン前に誕生日祝いにかこつけて1本開けてしまいました。 (実は私は6月生まれです。誕生日は夏至と重なる日が多く、梅雨だし一番暑くて湿気の多い時期・・・と友人には言われますが、誕生日にかこつけてグルメできるので、いくつになっても誕生日は楽しい!)
行きつけのフレンチ出身のシェフがいるスペイン料理店に生まれ年のワインを持ち込み、大好物のホワイトアスパラのババロアとイベリコ豚のローストをあてに・・・ 。
こんな貴重なワインですから、取扱いは要注意です。ワインはお店の人にそっと「宜しくお願いします」と預けました。生まれ年のワインはもちろん赤ですが、前菜には赤は重いのでカヴァにしました。さてメインでいよいよ例のワインの登場です。
柴田: 「そろそろ例の預けたやつを・・・。あ・・そうだ、抜栓してくれてますよね?」
ギャルソン:「はぁ? 脱線ですか? 何が?」
柴田: 「あのぉ・・ 脱線してどうするんですか。抜栓ですよ。抜栓。」
ギャルソン:「あ・・脱線じゃなくて抜栓、抜栓・・・・え・・と。 確認してきます。」
顧問: 「ありゃ。あの慌てぶりだと抜栓してないねぇ。」
(あれだけ失礼な発言の顧問であるが、実際に飲んでみるという話になるとなぜかちゃっかり同席している。)

なんだか奥でドタバタしていたものの、貴重な古酒がゆっくりと運ばれてきました。いよいよ待望の生まれ年ワインです。グ ラスに静かについでもらうと、ロゼがかった少し薄めの色の液体が数十年の時を経て初めて空気に触れあいます。おぉ・・・・良い香り。一口テイスティングすると、なんともまろやか。やはり何十年も熟成されると違います。なんだかとってもセレブな気分で幸せ一杯!! ・・・といきなりいつものグルメネタになってしまいましたが、実はこの1ヶ月で優雅だったのはこのひと時だけでした。

さてさて、苦労話の続きになりますが・・・。
先月号のクリニック通信でお伝えしたように、NTTの変なおっさんのせいで光電話が引けないことが土壇場で判り、電話番号が変わってしまったのですが、運の悪いことにその変わった電話番号がなんと雑誌「Hanako」に載ってしまったのです! 雑誌社に連絡しようとした時にはもう発行されてしまった後で(しかも名前まで「柴田シミ・シワ専門クリニック」で・・・!) 「電話が繋がらない!」と編集部に読者からの問い合わせが殺到し、えらいことに。編集部の方が新しい番号を案内してくださったのですが追いつかず、転送をかけようとNTTに問い合わせると、その番号はもう他の方が使われていたのです。その方のお宅にも読者の電話が殺到しているはず・・・。
「えらいこっちゃ!」
NTTに対策を頼むと、その番号を使われている方が番号を変えてくださったら転送をかけられるが、それ以外に方法がないとのこと。恐る恐るお詫びの電話をかけ、番号の変更をお願いしてみると、「まだあまり使っていない電話なので」と快く番号変更を承諾してくださいました。なんていい方!良かった・・・と胸をなでおろしました。その方とHanakoの編集部にはお詫びの品とお礼状を送りましたが、よく考えるとこれってNTTがお詫びせなあかんのちゃうの?? と思っていたところに、NTTから連絡が。なんと番号変更手続きの料金が発生すると言うのです。さすがにこれには切れてしまいました。
「何やてー!? そんなん、NTTの変なおっさんのミスでみんな迷惑こうむってんから、そっちで負担するのが当たり前やろー!! こないだは言えへんかったけど、お知らせの印刷し直しだけでも何十万もかかってんから!」
めちゃ怒ると、さすがのNTTも料金は負担するって言いましたけど・・・。(今度の担当は変な人ではなかったので、上司に掛け合ってくれました。でもそんなん、当たり前ですよねえ。)

次は工事のミスが相次ぎ、何回もクリニックに登場してもうお馴染みになってしまった設計士のDさん。顧問の知り合いで、仲間内では「Dちゃん」と呼ばれる愛嬌のある人ですが、相次ぐ失敗で「すいませ~ん!」がもう定着してしまいました。 Dさんからの電話はいつも「すいませ~ん! A社のDで~す」から始まるので、Dちゃんごっことして、みんなが真似するほどに。しかし憎めない性格なので、みんな「もう、Dちゃんやな~」って許してしまうようです。今回の工事でも、やっと中に入れる程度に工事が終わったと言うので見に行くと、受付と待合の間に注文してない、いらん仕切りが・・・。そして個室の洗面台のボールがめちゃ小さい! おまけに水しか出ないって??
柴田: 「えーーーっ!!! お湯出えへんってーーー?!!」
Dちゃん:「え・・・(おどおど) お湯いるって言うてはりましたっけ・・・」
柴田: 「あたりまえや!! 洗顔するねんで、洗顔! 温水器付けるって言うてたやん!!」
Dちゃん:「す、す、すいませ~ん!!」
急遽温水器を取り寄せてもらったのですが、いざ来てみるとコンセントとプラグが合わない。
柴田: 「もう、Dちゃ~ん!!」(これが口癖になってしまった・・・) またプラグを代えてもらうことに・・・。それがすんだと思うと、今度は朝早くから電話が。
Dちゃん:「す、すいませ~ん! A社のDで~す」
柴田: 「Dちゃん? どうしたん、こんな朝早うから」
Dちゃん:「実はその・・・研究室の壁紙、間違えて違う品番のん貼ってしもて・・・」
柴田: 「えーっ?? もう、かなんな~!!」 見に行くともうほとんど貼ってしまった後で、そんなにひどい色でもなかったので大目に見ましたが、個室の壁紙がデコボコ。
柴田: 「これはさすがにあかんやろ~!!」
またもや貼り直す事に・・・。また電気のスイッチが入口から遠く、消すと出られないくらい真っ暗になって、これもやり直し。もうちょっと考えたらええのに・・・。 さらにオープン間近となり、個室に案内などのシュミレーションをしようとすると、今度は個室のクーラーが付かない!! 大騒ぎになってDちゃんに来てもらうと、リモコンの誤作動で、個室のドアを閉めてクーラーにすごく近づくと動くとか・・・。そんな近づかなあかんかったらリモコンの意味ないやん。
しかし翌日、やはりつかない。Dちゃんに聞くと、ブレーカーを切って、また入れたらつくとか・・・。えーっ、そんなんいちいちブレーカー入れたり切ったりするの~?? そんなあほな!やっと電気屋さんに来てもらうと、単にエアコンのガスが抜けていただけでした。もう、Dちゃ~ん! しかしDちゃんは人が良くて、工事の監督の合間に引越しの手伝いをしてくれたり、家具を組み立ててくれたり、スタッフのように働いてくれるのです。「僕、いっつも工事の最後はこんなんしてますわ・・・」って言いながら。そして開院準備をしている時に差し入れのケーキを持って来てくれたりするとってもいい人です。一応彼の名誉の為に・・・。

工事が終わってやっと開院準備となってから、大変だったのはパソコンの設定です。前々回のクリニック通信でもお知らせしたように、研究員は一人一台ノートパソコンを持って研究や診療に役立つようにし、患者様用のパーソナルモニターも用意しました。以前からパソコンの保守を頼んでいたAという会社に新しいパソコンの設定も頼んだのですが、サーバーという機械がうまく動かなかったり、メールの不具合が起こってメールが来なかったり・・・(そのためにご迷惑をおかけした患者様も何人かおられます。申し訳ありません。)
Aという会社はパソコンの不具合が起こると自転車で駆けつけてくれるという便利な会社なのですが、どこの会社も人の問題は大きいようで、来てもらうとよけいに調子悪くなったりして2回担当者を変えてもらいました。今の担当のHさんはいい方なのですが、今回の設定はかなり難しかったらしく、一つできたらまた他に不具合が・・・その間にも遠隔地治療のメールや打合せのメールなどは入ってくるので、開院準備がなかなか進みません。Hさんとその部下A君は一生懸命なのですがなかなかうまくいかず、クリニックに入りびたり状態になってしまいました。夜の11時まで設定がかかったり、スタッフより勤務時間は長かったかもしれません。(やっぱりいい人はDちゃんに通じるところがあるのかも・・・。)患者様用のモニターもうまく動かないので急遽ファイルを作って間に合わせようとしたら、今度はプリンターが動かなかったりして大騒ぎ。Hさんが「やっとなんとかなりました」と帰ると、とたんにパソコンの調子が悪くなるのです。
「もうHさん、ずっとクリニックにおらなあかんのちゃう? スタッフになったら?」とまで言われる状態に・・・。なんとかパソコンがまともに動くようになったのはなんと開院の前日で、冷や汗をかきました。

その他にも、ホームページを作る会社が新しいシステムを理解できず、こちらでほとんど作らないといけなくなったり、カードの端末機を設置しようとしたら引越しで端末機が壊れてて大慌てしたり・・・(その手配に時間がかかり、しばらく電話認証になるためご不便をおかけしますが、ご勘弁ください)。トラブルを数え上げたらきりがありません。スタッフも全員入れ替わり、全く一からの出発の上、度重なるトラブルでてんてこ舞いでしたが、皆様の暖かい励ましに支えられて何とかオープンにこぎつけることができました。(開院が延びて予約を変更していただいた方には、ご迷惑をおかけしているのに励ましのお言葉をいただき、胸が熱くなったものです。)待望のイケメンスタッフも入り(若干イケてない人も入っていますが・・・)、個室もうまく使えるようになったので、男性の患者様も来やすいクリニックになっていると思います。ぜひ皆様も素敵なご主人または彼氏とご一緒にお越しください。

そうそう、皆様に一つ朗報です! この2ヶ月ほどの間、鏡をまじまじと見る暇もなかったのですが、先日ふと気づくと、あれ?柴田式PRPを注入した左顔面のクマと法令線がえらい良くなってる!度重なる苦労で白髪はすごく増えたのに左顔面の肌状態はすこぶる良く、注入前は左の方がクマもシワも深かったのに、今は断然左が浅いではないか! 先日新しいスタッフにPRPの講義をしていた時も、「額の表情ジワには効きにくいけど・・・」と私の額を見せると、「でも、左の方が断然シワ少ないですよねえ!」と言われ、良く見ると額の左半分の深かったシワは浅くなり、浅かったシワはなくなっていたのです。開院準備中は、内装ができていないので知り合いのモニターの人にだけ来てもらって写真を撮っていました。その写真を先日やっとパソコンに取り込んで見てみると、HさんやKさんの柴田式を注入した方は驚くほど綺麗になっていたのです! 特に改良版柴田式PRPをしたHさんなんか、深かった左の目の下のシワやクマがなくなっている!これはすごい! そして男性モニターYさんとH’さんのシワも明らかに改善しています。今までは、PRPはいいのはいいけど、徐々に効果が現れるので変化が判りにくいなあ・・・と思っていたのですが、これだけ効果が出れば、時間がかかってもいいかも。苦労して研究した甲斐がありました。ただ、前の顔を忘れてしまうタイプの方には勧められませんが・・・。そのため、1・3・6ヵ月後には写真を撮らせていただく予定です。他のモニターの方にも久しぶりに診察に来ていただくのが楽しみになりました。その結果はまた来月お知らせしますね! 心機一転、柴田美容皮膚科クリニックを何卒よろしくお願い致します。