
こんにちは、異人館通クリニックの柴田です。 毎朝セミの声で目が覚めるようになり、いよいよ夏本番と感じるようになりました。
皆様はいかがお過ごしでしょうか?
先日、前々回のクリニック通信に登場した「和田山のおっさん」と「夢美人」についての打ち合わせのため、初めて和田山へ行ってきました。事務長の知人で夢美人のホームページ製作などを請け負っているOさんの車に乗せてもらい、午後2時過ぎに事務長と3人で出発。高速を降りると車はどんどん山奥に進んで行きます。最近は学会出張にしか出かけていないので、こんな田舎の風景を見るのは久しぶり。2時間以上かけてやっと和田山に到着・・・。夢美人の畑の向いにある、事務所を兼ねたおっさんの自宅を訪ねると、最近ではあまり見ることが少なくなった純日本風の家屋です。門を入ると和風庭園に石畳、玄関は広い石造りで畳と障子の広間に続く、おっさんに似合わない(失礼・・・)結構立派なお家でした。久々の畳の香りに、小さい頃夏休みに遊びに行っていた田舎の親戚の家を思い出しました。

広い客間に通され、おっさんの登場です。
おっさん:「ああ、ご苦労さん。O、ホームページのあの写真の件はどうなっとんや?」
いきなりOさんは呼び捨てにされ、ホームページの仕事の件で延々つっこまれています。事務長が出発前に「最初はしばらくOさんとおっさんのホームページの話になるから、ノートパソコンでも持って行って仕事しといた方がいいよ」と言っていた意味が良く解りました。
ホームページの修正などに必要なソフトがあるらしく、
おっさん:「あのソフトがあったらええのになあ・・・」
Oさん: 「そのソフトは今日、お持ちしました」
おっさん:「そうか! そらええわ。O、わしのパソコンに入れといてくれ!」
Oさん: 「は、はい、解りました」
Oさんは完全に小間使いか太鼓持ちの状態になっています。Oさんがソフトを入れに行き、やっとこちらの打ち合わせになりました。
おっさん:「先生、すまんな。プエラリアミリフィカの資料がこれだけあるねんけど、この中から先生が必要やと思うもんを選んでくれんやろか」
先生と呼ばれる職業で良かった・・・と思いつつ、たくさんあるタイ語と英語、日本語に訳した資料を見て、「はぁ・・・」とため息。この資料の山からまずは分類です。 「もう・・・到着してすぐに出しといてくれたら、先に選んどいたのに・・・ブツブツ」 (おっさんはいつもこの調子で、超マイペースのようです。)

タイには薬草研究所というものがあるらしく、その中の薬草・毒草情報センターというところから出ている文献がほとんどでしたが、「太平洋科学大会議事録」というものから取った資料もありました。タイでは1999年にプエラリアミリフィカに関する学術セミナーも開かれたようで、1981年から開始された動物実験や人に対する臨床試験の結果も報告されていました。
臨床試験の結果では、皮膚のシミやシワをなくし、ハリと潤いを与える・胸の発育を促進する・更年期障害を改善する・月経を再開する・白髪を黒髪に戻す・毛髪の発育を促進する・かすみ眼や白内障を治す・記憶力の向上・疲労回復・体力増進・血行促進・安眠効果などが上げられていました。高齢の女性は骨・腱・皮膚・筋肉の発育のためにプエラリアミリフィカを服用するべきだが、20歳未満では服用すべきでないとあり、適量は1日あたり50~200mgのようでした。
動物実験では少量与えると産卵の増量・乳房の増大効果があるが、大量に与えると逆に乳腺の発育抑制・産児制限・免疫力の低下・骨の脆弱化などがみられたということでしたが、大量というのは50kgの人に換算すると35g~5kg、つまり適量の175~2500倍だったので、めちゃくちゃ食べ過ぎなければ副作用はないようです。イモの粉なんて30gも食べようと思うと大変です。ましてや何kgも絶対に食べられませんよね。そんな事したら成分の問題ではなく、胃腸障害で先に死んでしまいそうです。そう言えば先日アメリカで水の大飲み大会があったようですが、優勝者の女性は大会終了後、急速なPhバランスの崩れから急死した事がニュースになっていました。水ですら常識はずれの量を飲むと命に関わるという事なんです。(皆様の中にはこのような無茶をする方はおられないと思いますが・・・。) 夢美人の1日量は80mgなので、それを守っていればまず副作用はないと思われます。

有効成分としては、Daidzein(ダイドゼイン)・Genistein(ゲニステイン)・Coumestrol(クメストロール)・Miroestrol(ミロエステロール)などのイソフラボン類が検出されており、この中でダイドゼイン・ゲニステイン・クメストロールは大豆にも含まれているイソフラボンで、すでに数々の研究がなされています。ゲニステインとクメストロールには骨組織の生成促進・減少抑制効果があって骨粗鬆症の予防ができること、ゲニステインには乳癌・大腸癌・前立腺癌の発育抑制効果があることが判っていますし、大豆粉末の摂取によって更年期障害の改善や中性脂肪・悪玉コレステロール値の低下が見られたという報告もあり、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを下げるとも言われています。実際更年期障害の症状発症率は、西欧諸国では70~80%なのに対し、アジアでは20%以下だそうですし、アジア人における乳癌・大腸癌・子宮癌・卵巣癌・前立腺癌の発症率が欧米人よりも低いのは、1日のイソフラボン摂取量がアジア人で25~45mgなのに対し欧米人では5mg以下であることと関連していると言われています。

先日参加した日本抗加齢学会でも、WHOの協力を得て世界25カ国61地域で20年をかけた研究の結果、血管の健康を保つ長寿食は大豆・野菜・魚介類を中心とした日本食であるという発表がありました。大豆や魚介類を多く摂る地域は、摂らない地域に比べ肥満・高脂血症・高血圧が少なく、心筋梗塞による死亡率は明らかに少ないそうです。肥満の頻度や肥満度は、イソフラボンの排泄量や魚介類に多いヒスチジンの排泄量に逆相関を示すことから、イソフラボンの女性ホルモン作用とヒスチジンが脳で転換して増加するヒスタミンの作用が適切に食欲を抑制するために、大豆や魚を常食する日本人や中国人では異常な肥満が少ないのではないかと考えられています。また、働き盛りのビジネスマンのランチを野菜・魚・大豆を中心にして減塩した実験では、4週間で肥満度・血圧・動脈硬化指数が低下し、生活習慣病のリスクが低下することが明らかになったそうです。
当院で行なった痩身指導のモニター試験でも、食欲抑制剤や食欲を抑えるニューダイエット点滴は併用しましたが、野菜・魚・大豆を中心にした食事指導を行ったところ、6週間で平均5.3kgの減量・ウェストで平均8cmのサイズダウンがみられました。モニターの方のアンケートでは、食欲抑制剤や点滴の効果はもちろんあったが、メニュー表をつけて食事内容を見直し、食生活を改善できたのがダイエット成功の鍵だと思うという意見が多くありました。
さて、これらの大豆にも含まれるイソフラボンはいろいろな効果が検証済みではありますが、女性ホルモン様作用はごく弱く、代表的な女性ホルモンであるエストラジオールの効力の1/500~1/7500にしかなりません。これに対し、プエラリアミリフィカにしか含まれないミロエステロールは、エストラジオールとほぼ同等の効力を持っているようで、この成分がプエラリアミリフィカの薬効の主役であると考えられています。

実際、6月から始めた夢美人のモニター試験でも、1ヶ月を経過した17名の方全員に、美肌・豊胸・更年期障害の改善などの効果がみられました。その他にも白髪が少なくなったりアレルギーが改善したり、頭痛や関節痛が改善したり疲れにくくなったり、タイの資料どおりの結果が出て驚いています。厚生省の認可を取った市販薬でもこれだけの効果は出ないのではないでしょうか・・・ 。血液検査で女性ホルモンが増えた方も何人かおられるのです。しかも自然食品なので副作用がほとんどないというのが魅力ですね。今まで美容関係でモニター試験を何度もやってきましたが、今回の効果には非常に驚いています。
そういう思いをめぐらせながら資料を選び、Oさんや事務長とおっさんの打ち合わせも終わるともう6時前になっていました。そそくさと帰ろうとすると、
おっさん:「さあ、うまいもんでも食いに行こか!」(大張り切り)
事務長: 「あ・・・ いえいえ・・・ 仕事があるので食事はまた今度にして下さい」
おっさん:「ほな、お前だけ帰れや! Oと先生は行くやんなあ!? せっかく和田山まで来てもろたのに、うまいもんでも食わにゃ!」
もう、有無を言わさぬ勢いです。事務長は(そやから食事時間ははずしたつもりやったのに・・・ )とぶつくさ。いつもこの調子で、延々とつかまるそうなのです。(先日Oさんは夜中の1時まで付き合わされたとか ・・・ )
Oさんの車で、おっさんの家の近くのレストラン(といっても田舎のドライブインのような所)に行くと、お店には「準備中」の看板。しかし、そんな事を気にかけるそぶりもなく、おっさんは店の中に。車内に残った私達はあっけにとられて、後姿を見送っていたのですが、再び店の中から姿を現し・・・

おっさん:「何しとうねん。はよう、入ってこんかいな」
事務長: 「ありゃ・・・無理やり店あけさせたんやな・・・ 。ホンマ、人の都合とか関係ないからねぇ」
柴田: 「そんな事できるの? この店ではおっさんも顔なんやね」
事務長: 「店の顔? いやいや・・・あのおっさんの事を和田山町で知らん人はおらんよ。タクシー乗ってもNさんの所に行きたいって言ったら、それだけで通じるくらいやから・・・」
どうやら、黙ってお店に入った方がよさそうです。
おっさん:「おぉい! 適当にうまいもんやってくれや」 その内に次々と料理が運ばれてきます。くらげにゴマだれをかけた前菜やお刺身は意外と美味しい。牛肉のたたきやてんぷら、サラダなども結構いける。田舎のドライブインと思っていたらなんのなんの・・・。神戸でもなかなかこんなに美味しいものがでるお店は少ないと思います。そしてもちろん、おっさんはガンガンビールです。ところがおっさんは全然料理を食べません。「おまえら、食べてくれ」と全部くれるのです。よく聞くと胃癌の手術をしてからほとんど食事はとらず、もっぱらビールのみだとか。それでも自分だけ料理を頼まないと相手が気を使うので一応は頼むのですが、結局すべて「おお・・・みんなでこれも食べてや」と言ってほとんど手をつけません。それでも和田山に来るたびに食事に誘われるのだそうで、おっさんは意外と面倒見のいい人(ひょっとすると寂しがり屋?)なのかもしれません。

ビールを飲みだすとおっさん節に拍車がかかります。例によって熱いイモ話・・・今は有効成分を増やした新種の開発に取り組んでいるのだとか。そして軍事政権のミャンマーにイモの調査に行った時の話・・・軍人十数名に銃を向けられ、一緒に行った英国人は撃たれてしまったとか。そんなジャックバウアーも真っ青な目に遭いながらもおっさん節をまくしたてて生還したバイタリティーには脱帽です。(ホンマ、よう生きて帰って来たもんや・・・と思います。)その中でも一番面白かったのは、おっさんの今後の夢の話です。
おっさん:「わしはなあ、来年大学に行こうと思うとるんや」
事務長: 「えーっ!! 大学? 普通に入試受けて? そんなん、通る訳ないですやん!」
おっさん:「何言うとる、通ったるがな!」
Oさん: 「センター入試とか受けて普通に受験してですか?」
おっさん:「そうや」
Oさん: 「そりゃ無茶でしょ・・・」
おっさん:「ほな、ホンマに受かったらどうする?」
事務長: 「そりゃ、もう近所の人みんな集めて大宴会で、その費用は全部、僕が出しますよ 」
おっさん:「おまえ、言うたな・・・どんな事しても受かったるから、その言葉、絶対覚えとけよ!」
なんか、最初は冗談だと思ったけど、意外に本気のようです。
事務長: 「ちなみにどこの大学受けられるんですか?」
おっさん:「一応、神戸大にしようと思とるんやけどな」
事務長: 「ほう。それやったら僕の後輩になりますね! 僕は大先輩になるわけや。そうなったら縦の関係は厳しくいかんとなぁ・・・」(とニヤニヤ)
おっさん:「そ、それは勘弁してくれや・・・」
事務長: 「うんにゃ!」 それにしても、もう60前になろうというのに、いつまでも夢と情熱を持ち続けるおっさんには感心してしまいました。これって夢美人の若返り効果なのでしょうか? おっさんも夢美人を飲んでいるそうなので・・・ 。ただ、胃癌は夢美人を飲みだす前にかかったそうで、もっと早く夢美人を飲んでいれば防げたかもしれませんよね・・・(^。^)

かく言う私もこっそり(?)夢美人を飲んでいます。その成果は・・・やはり胸が張った感じがして、オッパイならぬ「コッパイ」とか「チッパイ」とか言われていた胸のサイズも1cmアップ! それから、気にしていた白髪が減った気がします。さらに疲れにくくなったような・・・。いつもは学会で遠出すると1週間はめちゃしんどくて死んでるんですが、今回は学会会場が途方もなく広く、歩き疲れて筋肉痛にもなったのに、2日で回復! 久しぶりに気分爽快な朝を迎える事ができて不思議なくらいです。 このような夢美人の効果に驚き、モニター募集の問い合わせもまだあるので、今月は二次募集をさせていただく事といたしました。興味のある方はぜひお問い合わせくださいね!