
こんにちは。 異人館通クリニックの柴田です。
今年は残暑が続きましたが、急に涼しくなって秋らしくなりましたね。
皆様はいかがお過ごしでしょうか? 秋といえば芸術の秋・・・。
(私の場合すぐに「食欲の秋」になってしまいそうですが・・・。)
美容も「美しさの追求」ですから、芸術の一種ではないでしょうか?
今回は皆様お待ちかねの、芸術の秋にふさわしい韓国美容情報を報告したいと思います。
前回のクリニック通信でお知らせしたとおり、9月に最新美容情報の収集のため、韓国に行ってきました。久しぶりの海外なので勝手を忘れてしまい、出発直前にパスポートの期限を確認していないのに気付いて冷や汗。結果はぎりぎりセーフだったのですが、あわや予定がパーになるところ・・・。
いつも仕事でバタバタして用意も直前になるのですが、今回はいつも以上でした。向こうで実際にお会いする先生方とのメールやFAXでの打ち合わせを仕事の合間にしたり、研修会の下調べをしたり・・・。初めてクリニックを3日も留守にするので、留守中の段取りも大変です。行きの飛行機に飛び乗った時にはすっかり疲れていました。しかし、飛行機で休む間もなく韓国へ到着。 日本から最も近い外国なので飛行機で1時間半程度だし、時差もなければ、最近は日本から持っていった携帯電話もそのまま使えるので、空港に着いた時は違う国って感じがしませんでした。

幸い海外でも顔の広いK氏(K氏についてはクリニック通信のバックナンバーを御覧下さい)が、韓国にも知り合いの先生や会社が多く、いろいろと段取りをして下さったのでとても助かりました。(実は後輩の美容外科医や関連会社の人と共にK氏も同行し、韓国でグルメ三昧をもくろんでいたのですが、急な仕事でK氏本人が行けなくなり、勉強のみ(?)の旅行になってしまったのです。残念!) 空港にはK氏の関連会社のI氏が迎えに来て下さって、通訳までして下さいました。私は韓国は初めてだったのですが、驚いたのは日本語を話せる人が非常に多いということです。泊まったホテルもスタッフはほとんどが日本語ペラペラ。
それに反してソウル市内の表示はほとんどがハングル文字で英語や漢字もほとんどなく、全く解らないのです。昔は漢字が良く使われていたそうですが、最近はハングル文字を見直そうという運動があり、ほとんどの表示がハングル文字になってしまったとか。日本だったら英語の看板も沢山見かけますが、ソウルは日本と比較すると英語の看板も殆どない・・って印象です。なんでもやる時は徹底してやるのが韓国気質なのかな。
(なんだか街中の車も随分とスピードを出しているようだし、普通にしゃべっていても喧嘩しそうな感じがするし、走り出すと止まらないような勢いやエネルギーを感じてしまいます・・・(^_^;)・・・にんにくパワーなのでしょうか?? )

初日は到着が夕方だったので、早速、韓国の先生方との懇親会です。会場は美味しい焼肉のお店。(やはり「食欲の秋」かなあ・・・。K氏がいなくてもグルメしてるやん!)ぐるぐる巻いた驚くほど大きなカルビを、お店の人が広げながら焼いてハサミでちょきちょきと切ってくれます。 どうして最初から切ってこないのかなぁ・・と不思議に思いつつもあまりの美味しさに食べることに夢中になる事しばし。
日本で焼肉というとご飯とのコンビネーションがGoodですが、韓国ではご飯と一緒に食べずにチシャなどの野菜に包んで食べるのが一般的なようです。焼肉だけでなく、水キムチや韓国の辛い味噌汁も美味しかったなぁ。最後に冷麺も食べたのですが、ここでもお店のおばさんが大きなハサミを持ってきておもむろに器にハサミを突っ込み、麺をちょきちょき。なんでここでハサミで麺を切らねばならないのか・・・と面くらいました・・。(美容の事より、オヤジギャグとグルメの事を書いてしまう・・・いけない、いけない。)

先生方のお話によると、韓国では若い人が美容整形を気軽に受けるだけでなく、BOTOXやヒアルロン酸注入は日常茶飯事だそう・・。それだけでなく、最近は「皮膚管理」という言葉が使われるようになり、クリニックで定期的にスキンケアを受けることが日常生活に浸透しています。メソセラピーも何ヶ月かで戻るものが多く、BOTOXのように定期的に受けるものだということでした。
その後、街中を歩いたのですが、確かにソウルには美容クリニックが多いです。 それに気のせいかもしれませんが、街を歩いていると、韓国の女性は「ここを少し変えたら綺麗になるな」と思うような顔立ちの人が多いのです。それが「整形大国」と言われるゆえんなのでしょう。 もともと素肌は綺麗な人が多いのですが、目が猫目タイプが多いので、このような人は目をぱっちりと二重にするだけで断然美人になっちゃいます。エラの張った人も多いのですが、こちらはボトックスで小顔治療すれば、髪型を今風にするだけで美人が沢山できそうです。めちゃくちゃ個人的な意見ですが、韓国の女性はプチ整形だけですごく綺麗になる要素をもった人が多く、それが整形をはやらせる要因ではないかな・・と思いました。
日本人はそういう顔立ちの人は韓国ほど多くないので、美容整形は韓国ほど流行らないかもしれませんが、「皮膚管理」に近いことは今後日本でも取り入れられそうです。クリニックで定期的にスキンケアを受けるというのは若さと美しさを保つためには一番正確で簡単な方法だからです。「かかりつけの美容皮膚科クリニックを持つ」というのが美しい女性の常識になるかもしれませんね。

翌日はクリニック見学やアンチエイジングの研究会、最新美容機器の研修会など盛りだくさんの行程。メソセラピーや小顔・足痩せを含むBOTOXの術前・術後の写真や皮膚管理の実際を見せて頂いたり、ホルモン療法を含むアンチエイジングの講習を受けたり、最新美容機器の研修を受けたり、とても勉強になりました。
そして私も実際に皮膚管理の一環である「nappage」という施術を受けてみたのです。これは皮膚の再生を促す薬剤を真皮に細かく、ごく浅く注入する方法で、韓国の患者様にとても人気があるそうです。「皮膚にいっぱい注射をする」と聞いて痛そうに思ったのですが、実際の施術を見てみるとそうでもなさそうです。それどころか注入は「本当に針が皮膚に刺さっているのかな?」と思うほど浅く、ほとんど皮膚の上に針を置いているだけのように見えます。実際に受けてみると、少しちくちくするのでやはり皮膚に針は刺さっているようです。しかし直後はあまり変化がなく、どうしてそんなに人気があるんだろう、なんだかよく訳がわからない治療やな・・というのが正直な印象でした。

そんなこんなであっという間に夜になり、この日の食事は「韓定食」。韓国の宮廷料理で、何種類もの料理が少しずつ出てきます。地元の人に人気の店らしく、すごくにぎわっていました。お刺身が以外に美味しい!何種類ものちぢみも美味しかったなあ。(やはりついついグルメの話に・・・)
食事の後はやはり韓国エステとマッサージを一度は試してみなければ・・・。とみんなでソウルの夜街にくりだしました。 怪しげなネオン街を抜け、ガイドブックで目をつけていたエステのお店にたどり着くとお店の看板には「ソウルで一番良心的なお店」 ・・・と言う日本語が・・・なんだかますます怪しい。 (だいたいそんな事言う奴が一番良心的でないと海外に行くと相場が決まっている。) 明らかに看板にはハングル文字より日本語の方が多い・・・日本人相手にぼったくりをする店ではないか・・と言う不安がよぎります。入り口で躊躇していると、店員さんが笑顔で「いらっしゃいませ!どうぞ中に詳しい説明がありますから、どうぞ!どうぞ!」ここは本当に韓国なのか!? 階段を下りて店のロビーにつくと「出たぁ!等身大のヨン様看板がお出迎え!!」 おそるべし日本の経済力と言う事なのでしょうが、後から聞くと日本人相手のお店はどこも似たりよったりだそうで・・・(翌日はロッテホテルの免税店で北野町より日本人の割合が多い・・と思うほど日本人とヨン様の等身大看板ばかりの光景に再び驚くことになる。)

あかすりのおばさんまで簡単な日本語が話せたのは驚いたけど、普通のコースのあかすりとマッサージはおばさんが乱暴でちょっといただけない。オプションのフェイシャルマッサージは少し丁寧だったけど・・・。オプションをつけると時間がすごくかかるのが難点ですが、フェイシャルマッサージが終わったあとはお肌が驚くほどつるつるに・・・!
「えーっ、マッサージだけでなんでこんなにつるつるになるの??」 そんなはずはない、とよくよく考えてみると、ツルツルになったのは頬だけでした。そしてそれは昼間に「nappage」をした部位だったのです!「nappage」がすごく人気がある理由が解ったような気がしました。ヨン様の笑顔は素敵な割にエステのお店はちょっといただけなかったのですが、多分、これは日本人観光客相手のところに行ったせいもあるのでしょうね。ただ、おかげで「nappage」の威力を確認できて、「これは早速研究しなければ・・・」また新しい技術の導入ができそうでワクワクしてきました。
すべて終わって待合に戻ると、後輩たちが大笑いしています。何かと思えば、後輩の一人がお店の人に勧められた「capping」というのをしてひどい目にあったとか・・・。吸盤を背中につけて悪いものを吸い出す方法らしいのですが、「ちょっと見せて」と背中を見たところ、後輩の背中には直径5cmほどの吸盤の跡が内出血になって10個以上くっきり! 一目見た瞬間に思わず吹き出してしまいました。どうみても怪しげな生物としか思えない。 なんだか図鑑に載っている珍しい動物の写真のようです・・・(^_^;)・・・どこの世界にいってもこんな赤丸の模様を一杯つけて生活している人はいないでしょう。(しかも肝心の悪いものは全然吸い出された気配がない・・・)
「最低~!!」「日本帰ってもサウナ行かれへんやん~!」と後輩は半べそ状態。その内出血は1週間続き、後輩は家族にも笑い者にされたとか・・・。
皆様、韓国に行っても「capping」はやめましょう 。
最終日はインターネットで韓国の美容事情を調べました。
その結果はまた次の機会に報告しますね。
そして最後のランチはやはり韓国料理のお店に行って、プルコギやサムゲタン、あわびのおかゆ、海鮮ちぢみなど、ディナーかと思うほどいっぱい頼んでしまいました。
「こんなに食べれる~?」「食べられへんかったら残したら?」 などと言っていましたが、めちゃくちゃ美味しかったので全部たいらげてしまい、「これでもう思い残すことはない」というほど、韓国グルメを堪能!
ああ、やはり「芸術の秋」より「食欲の秋」か・・・。
帰ったらダイエットして、「芸術の秋」に戻さなきゃ・・・!