明けましておめでとうございます。柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。皆様は去年はどんな年でしたか? 私はと言えば…去年は検査と再会の年でした。(この歳になると、健康に気をつけていてもいろいろ問題が出てくるもんですねぇ…。)今回はクリニックとはほぼ関係ないんですが、私の去年の個人的な話を書かせていただこうと思います。まず、去年の初め頃から錠剤が飲み込みにくくなり、耳鼻科のH先生(クリニック通信第234回にも登場した母校の教授です)に相談したところ、逆流性咽喉炎ではないかという事で、PPI(胃酸の分泌を抑える薬)を飲んでみてはと言われました。そこでパリエットを処方してもらって飲んでみるとすぐに良くなったんですが、しばらくして今度はパリエットを飲んでいても錠剤が飲み込みにくくなり、食事もたまにつかえるようになりました。H先生には「食事がつかえなければ大丈夫」と言われていたので、「やばい!これは食道癌か??」と心配になり、H先生にも一度胃カメラはしておいた方がいいのではと言われたので、10年程前に胃カメラをしてもらった同級生のM先生に相談。「前胃カメラしたんいつやった?」と聞かれて「2011年」と答えると、「そらあかんわ」と言われて、20年前に働いていたS病院で久しぶりに胃カメラをしてもらう事になりました。

胃カメラをする事になったのがちょうど整形の同門会の1週間前で、来年は行けないかも?と思うと今年行っておいた方がいいかな、と思ってきました。同門会というのは大学の整形外科の医局に属した事のある医者の集まりで、医局人事を離れて別の大学や関連病院以外の病院に行ったり開業したりしても、除名されない限りは同門会の会員という事になっています。(整形外科の医局や同門会についてはクリニック通信第215回に詳しく書いていますので、ご興味がおありの方はご覧ください。イニシャルが今回と一部違いますが、その辺はご容赦の程…。)今は年に1回同門会総会という、会員の状況報告や事業報告・会計報告などをする会があり、コロナ前までは総会の後に懇親会があって、会員の間では総会と懇親会の事を主に「同門会」と呼んでいました。通信第215回に書いたように、整形外科の教授は2年前に前任のK先生から後輩のT君に変わったんですが、K先生の頃は恐怖政治のようにK先生に嫌われたら除名という事があったようですが、T君が教授になってからは除名された先生が次々と復活して同門会で挨拶しているそうです。そしてS病院で私が働いていた頃に整形外科部長だった温厚なK川先生が同門会の幹事長になり、「同じ整形出身の親睦会やのに、除名とかもうやめようや…ていう話になってきてん」と言われていたという事も聞きました。

私もT君には「先生も久しぶりに同門会に来て、何か話してくださいよ」と何回も誘われてたんですが、コロナでなかなか行けなかったんですよね。今回もコロナの第8波とインフルエンザの同時流行を懸念して欠席の返事を出していたんですが、長年の苦労の甲斐あって教授になったT君のお祝いを兼ねて1回は行かないと…と思っていたので、胃カメラで食道癌が見つかって来年行けないといやだし、急遽行こう!と思い立ち、直前だったので今から出席に変更してもいいかとT君に電話してみました。T君は「おお!出席ですか!ありがとうございます! せっかくですし総会で何か一言話して下さいよ。近況でもエールでも何でもいいですから!」と喜んでくれましたが、「実は食事がつかえるようになって、食道癌で来年行かれへんかったらいややから、今年行っとこうと思って…」というと「ええっ!! 内視鏡はされたんですか??」と心配してくれ、「来週受ける事になってん」というと「そうですか…それは大事がなかったらいいですけどねぇ。何かあったら大学病院の方が、こっちから消化器外科に言えば集中的にVIPで見てもらえると思うので、その時は言って下さったら…。明日外科の教授に会うので、大学以外でもどこが腕がいいのか聞いときますわ。内視鏡の結果がはっきりしたら相談して下さったら…」と言ってくれました。やっぱり持つべきものは後輩ですね。

さて同門会に行くとは言ったものの、なんせ20年ぶり。全く勝手が分からないので、S病院で一緒に働いていて仲良しだったSちゃんとF君に電話してみました。「明日同門会行く?」と聞くと、Sちゃんは開業しているのでコロナがまだ落ち着いてないし行かないとの事でしたが、F君は「もちろん!」との事。「先生、来はるんですか?! 久しぶりに会えるの楽しみにしてます!」と言ってくれました。でもF君は大学の近くに住んでて京都駅で待ち合わせとかはできないので、2年前に同門会の報告をしに来てくれた、東京の病院にいるH君と京都駅で待ち合わせして一緒に行ってもらう事にしました。京都駅からのタクシーの中でH君と昔の仲間の話をいろいろしていると、F君は今や京都で一番大きな関連病院の副院長なんだとか。そうか、同門会総会の前に関連病院会議があるので、そりゃもちろん行くよね…と思ってたんですが、総会が始まると、F君が会場正面の壇上に作った席でK川先生の横に座って司会をしているではないか。なんとF君は同門会の副幹事長になってたんです!「もちろん!」の意味がやっと分かりました…。総会では名誉会員や会員数の報告・物故者への黙祷(通信第228回で書いたHちゃんへの黙祷もありました)、新入医局員の紹介・事業予定・研究会開催予定の報告などがあり、なんとH君は来年の日本整形外科超音波学会の会長を務めるんだとか。みんな偉なったもんやなぁ。そして総会の途中で、大学の講師をしているO君が耳打ちに来ました。O君は3年前に父のお通夜に駆けつけてくれた律儀な後輩で、それからFacebookなどで時々連絡を取っています。O君は「先生、最後に名誉会員の先生の挨拶があって、その後で一言挨拶して欲しいってT教授が言うてはるんやけど、何か喋ってくれる? 好きな事言うてええよ!」と…。そこでT君から言われていた近況と、遅ればせながらT君の教授就任のお祝いを述べ、最後に「T先生は以前とは違う『理不尽ではなく、みんなが楽しく学べる教室』を作ってくれると思うので、陰ながら応援しています」というと、会場に笑いが沸き起こりました。

総会が終わるとF君がニコニコして近づいてきて、「先生、要らん事言うたな?」…「O君が好きな事言うてええって言うから…」というと、傍にいたO君が「あれでいいんですよ、先生!」 そしてH君は「いや~、インパクト強いわ~。あんなん言えるん、先生だけですよ!」と…。 F君とは10年ぶりの再会でしたが昔のようにいろいろ楽しい話ができて、10年ぶりとは思えませんでした。F君は同門会に20年ぶりに登場した私に気を使って知ってる先生を呼んできてくれたり、若い先生を紹介してくれたり…。若い先生の一人が、私が開発したSワイヤーという手術器具の話をして「Sワイヤー使った事あります!」と言ってくれ、懐かしい昔の手術を思い出す事もできました。F君は帰り京都駅まで送ってくれたので、検査の話をすると「大丈夫やって、先生! また検査の結果分かったら教えてください」と励ましてくれました。総会の後はF君の他にも懐かしい昔の仲間達が次々と声をかけてくれ、久しぶりの再会を喜んだり、Hちゃんを偲んだりする事ができました。ちょっと嬉しかったのは、その中の何人かに「なんか雰囲気変わったね。綺麗になったんちゃう??」って言われた事。いつも整形の連中には完全に男扱いされていて、若い頃でも綺麗だなんて言われた事なかったのに。整形を辞めて美容の道に進んで良かった…って、改めて思いました。

同門会が終わって検査が近づくと、2011年にM先生に胃カメラをしてもらった時は(その時の話は第105回のクリニック通信をご覧ください)、まだS病院には知ってる先生や看護師・技師さんなどがたくさんいて、久しぶりの再会に盛り上がったのを思い出し、まだ誰かいるかな~と思って昔仲の良かった放射線科の技師さんUちゃんに連絡を取ってみました。Uちゃんに電話したら「わー、先生久しぶり〜! 会えるの楽しみにしてます♪」と言われて私も久しぶりに昔の仲間と会えるのがちょっと楽しみになり、もう一人昔S病院の整形外科で一緒に働いていた看護師Oさんにも連絡を取って、検査の後で会うことになりました。 さて検査当日。最近S病院では紹介状がないと7000円取られるらしく、M先生に「誰かに紹介状書いてもらわれへん? 1行でいいから」と言われたので、大学の卓球部の後輩M君に頼んで紹介状を書いてもらい(彼は今や教授なんですが、いつまでも先輩の頼み事は快く引き受けてくれます。持つべきものは体育会系の後輩ですね~)、地域医療センターへ。地域医療センターの部長はなんと私が病院で働いていた時に新米看護師だったWさんだったんです! Wさんの明るく早口のしゃべくりは昔のまま…いやさらに拍車がかかり、てきぱきと部下に指示を出して受付をスムーズにしてくれました。胃カメラの前にCTも撮る事になっていたので、Wさんは院内ピッチで素早くUちゃんを呼び出してくれてバトンタッチ。

「久しぶり〜!先生変わってへんね〜!」Uちゃんも見かけはそんなに変わってませんでしたが、なんと技師長になっててビックリ! 「え~っ、偉なってんなぁ!」というと「年取ったからね~。50になったもん」「え~っ、Uちゃんが50~?!」一緒に手首のMRIの撮り方を研究してた頃のUちゃんは確か25歳くらいだったはず。月日の経つのは早いなぁ…。UちゃんがCT室に案内してくれて知らない技師さんが現れたと思ったら、「お久しぶりです! Kです!」…ん?誰? よく思い出してみると、なんと当時新人でめちゃ細くておかっぱ頭が可愛らしかったK君でした💦。今の姿はあまりにも「おっさん化」していたので、すぐには分からなかったんです…(^_^)。CTは機械の進歩で驚くほど速くなってあっという間に終了し、後はUちゃんが内視鏡室まで案内してくれるという至れり尽くせりぶり。やっぱり古巣はいいですねぇ。そして胃カメラは上手いと定評のあるM先生のおかげで、さほど苦しくもなく終わりました。これが下手な先生だと、めちゃくちゃ苦しいらしいんですよねぇ。やっぱり医者は選ばなあかんって事ですね。そして検査の結果は、症状の割には炎症の跡と軽い食道裂孔ヘルニアがあるだけと言われて食道癌はなく、ほっとしました。やれやれ。

その後はWさんとUちゃんと集まって、昔話に花が咲きました。私が整形外科にいた頃の仲間はほとんど辞めていなくなり、残っているのはここに登場した人達くらいだそうですが、いろいろな人の近況を聞く事ができました。やっぱり20年も経ったんだな~としみじみ。Uちゃんは私がS病院にいた頃より10kg太ったそうですが、元が細かったのでまだ昔のかわいさは残っていましたが、Wさんは20kg太ったそうで、昔ブカブカだったナースウェアがパツパツ。でもWさんはまだましで、K君は30kgくらい太って昔のかわいさは見る影もなくなっていました…。やっぱり太り過ぎると老けますねぇ。その後Oさんに連絡を取ると病院まで来てくれて、また楽しいおしゃべりが。Oさんは昔「医者よりできる」と言われたナースで、若い医者を指導していたほど仕事はできましたが、ノリが良くて飲み会にはいつも被り物持参で「キャサリンで~す!」とはしゃいでいた人です。今はS病院の近くで開業した先生のクリニックで働いていますが、S病院に旧友がいるからか病院の内部事情にも超詳しい。「技師さんと言えばM君てW不倫して相手の旦那が病院に怒鳴り込んできて、えらい事になって辞めたらしいで」とか、なんでそんな事知ってんねん…という事まで教えてくれました。今でも凄く元気で、マラソンに出たりバイクを乗り回して一人でツーリングに行ったりとめちゃパワフルです。7年前に中型バイクの免許を取り、なんと57歳で大型バイクの免許も取ったんだとか。Oさんとは4年前に1回飲みましたが、4年分の積もる話を1時間以上しゃべりまくり! キャサリンは健在でした…。

今回は去年に起きた個人的な事をいろいろと書き連ねましたが、結局は「人と人との繋がりは世の中がいくら変化しても残っていくんだなぁ」という事。勿論、人生のステージやその時の状況によって新しい出会いがあったり、頻繁に会う人が変わるなどはありますが、世の中がどんどん進んでテクノロジーが進化しても、この「人の繋がり」というのだけは変わらず重要な位置を占めているんだなぁ…としみじみ思った次第です。コロナも収束しているとは言い難いですが、ある程度withコロナという事で経済活動も再開し、人と会う機会も以前に比べるとずっと増えてきましたよね。皆様も今年は新年会や同窓会、そして旅行などで人と会う機会も増えるのではないでしょうか? そこで!! 長々と去年の回顧を書き連ねたのですが、本当はここからが本題なんです。「久しぶりに旧知の人に会う」って時はやっぱり美しくなって皆さんを驚かせたくありませんか?(そうなんです…最後になってクリニックの宣伝になってしまうのですが…(^_^))自分で言うのもなんですが、旧知の皆と久しぶりに会うと、「見た目の違い」は年を取れば取るほど大きくなってきます。そして大抵の場合、私は「えぇ!!昔のままで、全然変わらんやん!」と驚かれます。(いや…冗談ではなく…ちょっと厚かましいかな? )この時ばかりは美容の仕事をしていて本当に良かった…としみじみ思いますねぇ…(^_^)。まぁ「綺麗になったね…」とまでは言われなくても、「全然変われへんやん! 同期の中で一番若いよね! 羨ましい!!」と言われるだけでも、この歳になれば最上級の賛美ですよね?(大阪のおばちゃんよろしく、賛美と褒美はいくらもらっても嬉しいもんです…年取ると、どんどん厚かましくなるのかな??)そんな言葉を聞くと、わざわざ出かけて行った疲れも吹っ飛んでしまいますよ、本当に…。ぜひぜひ皆様にもこの体験をしていただこうではありませんか! アンチエイジング全般は何事もご相談くださいませ…m(_ _)m。という事で、2023年は皆様にとって良い年になる事を心よりお祈り申し上げると共に、ちょっとばかりクリニックの宣伝で年明けさせていただきました。今年も昨年と変わらぬご愛顧の程を、何卒よろしくお願い致します。
