こんにちは! 柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。あっという間に今年も終わりですね。あわただしくなってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。私はと言えば…先月号でお話したハワイアンクリニックで4回目のワクチンを打った後、結局3週間以上不調が続いてその後やっと回復しました。運動も随分サボってしまい、何とか取り戻さないと…と焦っていたところに、いつもクリニックに点滴に来てくださるT様が踏み台昇降を毎日100回されていると聞いてびっくり。T様はとても小柄なほっそりした方で、いつもレースのフリルや不思議の国のアリスの模様などの可愛らしいお洋服で来られ、お花が大好きで(クリニックに飾っているブーケをよく褒めてくださるので、T様が来られる前はいつもお花屋さんにお好みに合いそうなお花を探しに行くんです♪)筋トレとは縁遠い感じなんですが…。70代後半というお年に見えない若々しさの秘訣は、当院の点滴やサプリメントも効いてると言ってくださるんですが、毎日の運動の効果も大きいと思います。そこで私も見習わないと、と思って例のウォーキングマシンで踏み台昇降をしてみました。マシンは折り畳んでも高さ15㎝ほどなので踏み台昇降って言えるんかって話なんですが、まぁやらんよりはましやろ、という事で…。ウォーキングマシンでは最初から飛ばしすぎて失敗したので、踏み台昇降は30回から。でもちょうど西向きになるので夕焼けを見ながらすると結構調子良く、50回もクリアできました。ところが調子に乗って100回すると、やはり筋肉痛でダウン💦あ~情けない。T様に完全に負けてるではないか…。

約1ヶ月の不調で体重もさらに落ちてしまったので筋肉も落ちただろうなと思い、筋肉をつけるために蛋白質を摂らねば…と思っているところに見つけたのが、「蛋白質をしっかり摂れるスープ」。普通のカップスープは蛋白質は1gほどしか含まれていませんが、そのスープはなんと8gも蛋白質が摂れるんです! 寒くなってきたし、スープで蛋白質が摂れたら丁度いいやん!と買い込んだんですが、味が2種類しかないので毎日だと飽きてくるんですよね~。いかりスーパーに行くと美味しそうなスープがいろいろあったんですが、どれも蛋白質は1g。そこでスープにプロテインを入れる事を思いつきました。早速甘くないプレーンのプロテインを取り寄せて混ぜてみると、ミルク味でなかなかいけるやん! そしてスープも、1年に1度しか販売されないという「クノール®贅沢野菜®~北海道スイートコーン今夏採れたて~」というのを宣伝文句に乗せられて取り寄せてみました。味見してみると…これはいける!めっちゃ美味しいやん!しかし追加注文しようとすると、すでに売り切れていました…残念。さらに、カプレーゼや生ハムメロンに添えるストラッチャテッラというチーズ(モツアレラチーズを生クリームで和えたもの)を多めにして蛋白質を摂る事を考えました。このチーズに塩胡椒と、イタリア狂の同級生Gさんが輸入しているオリーブオイルをかけるとめっちゃ美味しいんです! やっぱり美味しくないと続かないしね。あの学校の教科書にもでてきた哲学者デカルトも言っていました。「人生という長旅を続ける為にはまず乗り心地の良い船を用意しなさい、そうしないと旅を続けていく気力が湧いてこない」…と。

ところでこのオリーブオイル、めっちゃ美味しいんですが…難点が1つ。ほとんどのボトルのキャップが上手く開かないんです。スクリューキャップなんですが、普通なら捻じると切れる部分が切れず、蓋全体がくるくる回っていつまで回しても開かない…。ペンチなどで切って開けないといけないという日本ではありえない話なんですが、イタリアではあるあるなんですよねぇ。イタリア人はそんな事気にも留めていないようです。美味しけりゃいいやん、って感じかな。まぁ細かい事を気にしない気質なのか、すべてを受け入れる懐の深さなのか…。イタリア製のものを使った事のある方だったら多分経験されてるんじゃないでしょうか? 蓋がきちんと閉まらない…から始まって、ラベルが曲がっているとか付属していたケーブルが初期不良だったとか、説明書に嘘ばかり書かれている…などなど。もう挙げだすとキリがないほど問題が多いです。しかし…しかし。単に問題しかないんだったら誰も買わなくなるんだけど、「良い点」が飛び抜けてるんですよね。その良い点だけを見れば他の問題が小さな事のように思えて「まぁ…いっか」って思うようになるのがイタリア製品の良さなのかも。このオリーブオイルもキャップのいい加減さでいつも凹みますが、一番大事な「味」はやっぱり他のどのオリーブオイルにも勝っています。いろいろなオリーブオイルを買って試してみたけどやっぱりこれに勝るものはないので、キャップの問題は「まぁ…いっか」って事になってしまい、結局これに戻ってしまうんですよね。

そう言えば、私の友人の知り合いの音楽家の人が凄く音色の綺麗なシンセサイザー(電子鍵盤楽器)をイタリアから輸入したそうなんです。しかしながら、実際に使ってみると77ある鍵盤の中で一つの鍵盤から音が出ないという初期不良があったそうです。わざわざ半年もかけていろいろな手続きをして輸入した非常に高価な楽器だったので、「これはありえん!」という事で早速製造元のメーカーにクレームを入れられました。そうすると「そうですか。気に入らなければ送り返してもらえば交換しますが、77の鍵盤のうち音が出ないのは1つだけだったら、その鍵盤だけ使わずに使い続けてはどうですか?」とまさかの返事だったそうです。これには流石に最初は「絶句した…」との事。日本だったら「そんなアホな!」とブチ切れるところですが、確かに一つの音は鳴らないが、それ以外の鍵盤から奏でられる音は本当に繊細で綺麗なもので、日本の楽器では絶対に再現できないオリジナリティがあったそうです。そこで一回それに触れるとすっかり虜になってしまい、送り返して代替品が来るのを待つとまた半年かかるのか…と思うともう手放すのが嫌になって、メーカーの提案通りその鳴らない一つの音を使わないで作曲したり演奏したりするようになったそうです。「最初はそんな馬鹿な…と思ったけど、その音を使うべき時は別の音で代替えするようにすると、意外にも面白い曲の雰囲気になったりして、自分自身の固まった概念を払拭できるようになったんですよ、なんか逆に得した気分です」…と、今では至極ご満足のご様子だそう…。結果良ければ全て良し。これがイタリアンマジックですね…(^_^)。

例のオリーブオイルを輸入して安く売ってくれるGさんはイタリアに100回は行ったという強者で、フィレンツェに定宿があり、そこの角を曲がったら何屋さんがあって…という程イタリアには詳しいんですが、コロナ禍でやはりしばらくはイタリアに行けなかったようです。しかしこの秋、行動制限が緩和された途端にイタリアへ。彼女はイタリア製の機械を輸入する会社を経営しているので仕事がらみだそうですが、聞くところによると仕事は2日だけで、2週間語学学校に行くという口実(?)で合計3週間も行くんだとか。「イタリアに行くの我慢できなくなったんかと思った」というと、「それもある…」との事でした。(本人は言わないけど、絶対そうだな…。)彼女の話によるとイタリアはもうコロナ前に戻っているようで、誰も気にしてないんだとか。感染者数とかも出してないし、「かかったらかかった時」みたいな感じだそうです。さすがイタリア…。Gさんはイタリア紀行をfacebookに載せてくれていますが、語学学校の遠足で近くの街に行ったり、クラスメートに近隣の街を案内してもらったりと楽しそう! そして素敵な風景や建物の写真と共に、大好きなイタリアワインの写真もかなり登場していました。Gさんは食費の大半をワインとビールが占めるそうで、毎日いいイタリアワインが安く飲めるのが嬉しい様子。「行ける間に行っとかないとね~」とはGさん談。ここにもイタリアンマジックにかかった人がまた一人…。

もしかして、これってイタリア伊達男なんかも同じなんですかねぇ? 雑誌レオンとかに「ちょい悪オヤジ」として出ているザ・イタリア男のジローラモなんか典型的ですよね。決してルックスは完璧じゃないし、イメージだけど生活もそんなにきちんとしてなさそうだし、何より浮気してそうだし…欠点だらけの感じがするけど、どこか絶対他の人にはない魅力があるんですよね。だからその一点集中の魅力をもって見つめられるとマジックにかかってしまいそう…きゃ~!!…駄目な男だと分かっているのに忘れられない…離れられない…バカな私…それがイタリアの伊達男なのかぁ?? うん? なんか話が変な方向に行ってしまいそうなので、この辺でまとめに入りますが、「魅力一点集中型で、その一点だけはどこにもない唯一という輝きがあって、他の欠点をすべてどうでも良く感じさせてしまう」…それがイタリアンマジックの真髄ですね。

さて話は全く変わりますが、私は2002年に自身のクリニックを開業したので、今年で20年になります。時が経つのは本当に早いですねぇ。その20年の間にクリニックを2回移転して、その都度その時に、自分のテーマであったコンセプトに合うようにクリニックの名前と診療方針を変えてきました。1番最初は異人館通クリニック、2番目は柴田美容皮膚科クリニック、そして3番目が今の柴田エイジングケア・美容クリニックです。最近、その最初のクリニックである異人館通クリニックの頃によく通ってくださっていたS様が本を出版されるという事で、その本に載せる写真の撮影前に綺麗にして欲しい…と、久しぶりにクリニックに来てくださいました。S様はなんとアナウンサー歴40年! ラジオ・テレビ番組出演や司会・ナレーションなどフリーランスアナウンサーとして活躍されていて、アナウンサー・タレント事務所も経営されている方です。来年出版予定の本のタイトルは…「また会いたい!」と言われる声の創り方・活かし方…という予定だそう。いいタイトルですねぇ。しかし当院に来てくださったのは2007年以降は2019年に1回と今回なので、大改造です。撮影まで1カ月余りだったので、2回に分けてボトックスとリジュランカクテルを受けていただき、足りないところにもう1回追加して、「お蔭様でいい写真が撮れました!」と喜んでいただけました。S様曰く、「これから点滴も来ますわ~。十何年もほっといて、なんとかしてくれって来られても先生困りますやんね~」…美容も運動も、やはり継続が必要という事ですね。

実はちょっと自慢をさせていただくと…このS様だけでなく、異人館通クリニック時代によく来院されていたのにそれから何年もブランクがあって、また10年ぶりとか15年ぶりに現在のクリニックに来てくださるようになった患者様って結構おられるんですよ。そのような方の中には単に忙しくてしばらく来られなかった…という方もおられるのですが、「先生…実はこの数年、いろいろな美容系クリニックに行ってみたんですよ。やっぱりほら…お値段も、もっとお安いところとか最近あるじゃないですかぁ…。でもいろいろ行ったけど、やっぱり先生にしてもらわんとあかんなぁ…と思てまた来ました。ひとつよろしゅう頼んますわ~」と言ってくださる方に出会うと、「ああ、この仕事をしていて良かった…」と心から嬉しく思います。

勿論、私のクリニックよりも良いところは沢山あると思います。そもそも当院では美容の手術とかレーザーとかはしていませんので、そのような施術を求められる場合には何も提供させていただけません。また私の提供している施術メニューも、はっきり言えば他院でも提供されているものがほとんどです。お値段も正直当院が一番安いとは思いません。ただ、私の場合は安全性と綺麗な仕上がりに情熱をかけていますので、患者様一人に対してかけている時間は他院と比較すると間違いなくずば抜けて長いですし、アフターケアにかける時間も非常に長いです。看護師に施術をさせずに私自身ができる事をすべて行うという方針で行っていますので、1日に施術できる患者様はせいぜい数名です。本当に私が自信を持っているのは、この1点に集中していると思っています。そこを評価していただき、私を指名してご来院いただけるのは本当に喜びの極みなんですよね。まぁ自分で言うのもなんですが、イタリアンなクリニックだと思っていただけるとありがたいです…(^_^)。(その代わり多少の問題は大目に見てくださいね…m(_ _)m…イタリアンなので…(^_^)。)これからも施術内容はイタリアンをコンセプトに、継続できるようにするためにはデカルトの船のように…を目指していきます。(なんか良く分からないまとめになってしまいましたが…。)これからも変わらぬご支援をよろしくお願い致します。
