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第230回「最近シュッとしてますか?」

こんにちは! 柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。暖かくなっていい気候になってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。お花見は行かれましたか? 私はと言えば…なんと1年ぶりの遠出(?)でお花見に行きました。コロナ禍になってからは、職業柄絶対に感染できないので大好きだった外食もやめ、学会は全部オンライン、外出はクリニックと自宅の往復以外は食料を買いに行くくらいで、買ってきた物やネットで取り寄せた物も全て消毒する…という生活を送っています。もちろん院内の徹底消毒も欠かせませんのでこれも結構大変で、早くコロナが落ち着いてくれる事を祈るばかり。それでも桜は例年通り咲いてくれて、平和にお花見ができる事には感謝しないといけませんが…。さてお花見は、コロナ禍以降電車も乗らない私のために友人が車を借りて連れて行ってくれました。最近のレンタカーは(実際はレンタカーではなくカーシェアリングというものらしいですが、私にはあまり違いが分かりません…。時代が変遷すると、どんどん新しいサービスが登場しますよね…(^_^;)最寄りの駐車場で借りたり返したりできるそうで、昔だったらガソリン満タンにして返す必要があったり、営業所が空いている時間しか使えないなど制約も多かったのですが、今はICカードを車についてるセンサーにかざすだけで鍵が開いて、そのまま乗っていけるみたい…。世の中どんどん便利になっていきますねぇ。さて、「何を着ていこうかなぁ…」と考えたものの、コロナ禍以降新しい服も買っていないのでレパートリーもありません。そこで過去のお花見の写真を見て、一番桜に映えそうな5年前のお花見の時と同じ服装を選びました。そしてルンルンと車に乗り込み(もちろん座席や取手、シートベルトなどもしっかり消毒して…友人には「保健所の人が来たみたい」って言われましたが…)いざお花見へ。そんなに遠くへ行った訳ではないので知ってる道のりなんですが、1年ぶりなので新しくなった建物とかもちらほらあって、久しぶりに見る周りの景色はとても新鮮です。



現地に着くと、桜は満開でちょうど見ごろ! いつもは人が少ない場所なんですが、今年はわりと人が出ていました。みんな久しぶりの外出を楽しんでたんですかね。しばらく散策した後、桜の綺麗な場所で写真を撮ろう!という事になり、私もスマホで撮ってもらったんですが…ん? なんか可愛く撮れないな…。得意の斜め30度のポーズを取っても、可愛く撮れません。(まぁこの年で「可愛く撮ってもらおう」なんて厚かましいのかもしれませんが…(^_^;)撮ってもらった写真を見ると、5年前より5kgほど痩せたはずなのに、顔だけ丸くなったような気がします。なんとなく不満げな私の様子を察知して、友人が「ビューティーカメラのアプリ入れてあげようか?」と…。ビューティーカメラとは、AIの機能で撮影時に自動で顔の補正をして綺麗な写真が撮れるというカメラアプリです。(別名「詐欺カメラ」という人も…)SNSでは大流行のようで、それで撮ったものらしき写真はよく見かけますが、SNSが苦手な私は詳しい事は知らないし、もちろん実際に使った事もありません。「よく分からないけど…じゃ、お願い…」と入れてもらったアプリで実際に写真を撮ってみると…おお! 若い!! 色が白くなってシミやシワがなくなり、何よりも輪郭が「シュッと」しているではありませんか! 本当に凄いですね、最近のAI技術は!! 顔が丸くなったと思ったのはたるみのせいやったんや! 最近自分のメンテサボってたからな~。輪郭って若見えにすごく重要だ、という事を再認識しました。ビューティーカメラで撮影すると、友人もシュッとした顔になって20年前のようです(失礼、、まぁ、お互い老けたもんだね…(^_^))。久しぶりにお互いに若返った写真を見て、子供のように大はしゃぎでした。




ところでこの「シュッとした」って、関西の方はニュアンス分かりますよね? この言葉は「全国大阪弁普及協会」によれば、もともと大阪弁なんだそうです。本当に色々なシーンで使えます(…と言っても基本は関西のおばちゃんしか使ってないかもしれないけど…そう言えば上沼恵美子がよく使ってるな…(^_^))。そして関西弁によくある、イントネーションによって意味を微妙に変化させる事ができるカメレオンのような単語です。(代表的なカメレオン単語は「アホ」ですね。厳しい口調で言えば本当に「バカ」を意味するけど、優しく「アホやなぁ」言えば「しかたないなぁ、あんたは…でもまぁそこが可愛いとこでもあるけどね…」というニュアンスでも使えます。通常「どアホ!」と言えば「アホの最上級」なんで「救いようのないアホ」という意味ですが、「私どアホやねん…」と可愛く言えば、「カヨワイ私を貴方が優しく見守ってね…」という意味に使えます。(ホンマか??)その他には語尾につける「知らんけど」も、使い方によって意味が色々変わりますね。(関西弁は日本の伝統無形文化として、廃れないように国をあげて保存しなきゃいけないんじゃないかな…知らんけど(^_^)。)



で、、「シュッとした」に話を戻すと、元来は「先が締まっていて、細く無駄のない形」を指す擬音語だったそうで、それが「細身」から始まって「ハンサム」や「カッコいい」とか「スタイリッシュ」まで、関西ではシチュエーションに合わせて幅広い意味で使われる、非常に便利な言葉なんですね。関西弁でない方のために解説しますと、例えば「君はシュッとした体形しとるし、顔立ちもシュッとした感じやから、たぶんシュッとした格好の方が似合いそうやなぁ」というのは、「君は細身でスタイルもいいし、顔立ちも細めのイケメンな感じだから、たぶんスマートでお洒落なデザインな格好の方が似合いそうだよ」という意味になります。「シュッとした」の反対は「ぼてっとした」かな…。「太った」とか「野暮ったい」「垢ぬけない」という意味ですよね。この「シュッとした」輪郭を目指すのって、若々しさを保つにはほんとに大事です。まぁどうでもいい話が続きましたが、要するにビューティカメラを使ったら誰でも「シュッとした」写真になって大はしゃぎ…って事なんです。シミやくすみはメイクでごまかせても、シワやたるみは隠せませんからね~。特にたるみによって輪郭が崩れ出すと、印象が大きく変わってしまうという事がよく分かったお花見でした。



ところでこのビューティーカメラの面白さに気づき、何度も自撮りしてみたんですけど(自撮りデビュー遅すぎ?)、何十回も試しているうちにお花見でも気になった輪郭のたるみと、首のシワ・たるみがやばい!!という事に気づき、これはさすがにメンテナンスしないと…と思って、頬とフェイスラインに新輪郭注射、顎と首の境目あたりのたるみの酷いところにシワたるみ用新輪郭注射を打って、ボトックスリフトも併用してみました。すると久しぶりだったのもあるのか1回でも思いの外効果があり、たるみがましになったんです!! 新輪郭注射や新輪郭注射・プレミアムを打って、「スッキリしました!」と喜ばれる患者様の気持ちがすごくよく分かりました。次は首のシワにリジュランカクテルを打とうかな…と思っています。


しかし実際に受けられた事がない方は「新輪郭注射とかプレミアムとかシワたるみ用とか、いろいろありすぎて分からない…」と思われる方も多いと思うので、ちょっと解説を。新輪郭注射というのは、ハーブを原料とした「腫れない脂肪溶解注射」として脚光を浴びた「輪郭注射」に、引き締め成分を加えたものです。輪郭注射には、脂肪溶解成分と血流・リンパの循環を改善して溶解した脂肪を排出する成分が含まれています。新輪郭注射・プレミアムというのは新輪郭注射の脂肪溶解成分を強化したもので、シワたるみ用新輪郭注射は引き締め成分を強化したものです。それぞれ当院オリジナルの成分配合比で、脂肪の多さやたるみの程度によって使い分けているという訳です。





ボトックスリフトも「普通のボトックスと何が違うの?」と思われる方のために解説しますと…「ボトックス」という薬剤は同じものを使うんですが、よく表情ジワに使う「シワ用ボトックス」は、額や眉間・目尻などの表情ジワを作る表情筋に直接ボトックスを注射し、表情筋を動きにくくしてシワをよりにくくする治療です。これに対してボトックスリフトは、フェイスラインを下に引っ張る首の筋肉にボトックスを注射し、その筋肉を緩める事でフェイスラインをリフトアップさせる治療です。フェイスラインやマリオネットラインの外側は、皮膚のたるみと共に脂肪が下がってきて溜まりやすい部位なので、新輪郭注射系で脂肪を減らしたり皮膚を引き締めたりし、ボトックスリフトで皮膚を下に引っ張る筋肉を緩めると相乗効果があるんですね~。


また皮膚のたるみやシワは、皮膚のコラーゲンやヒアルロン酸が減ったところに重力や表情筋の力が加わってできるので、コラーゲンやヒアルロン酸を増やして皮膚にハリを持たせる事も重要で、そこで活躍するのがリジュランカクテルです。リジュランは傷んだ表皮基底膜を修復する事で肌状態を良くする薬剤ですが、それにFGF(線維芽細胞増殖因子)を適量加える事によって、真皮の線維芽細胞を活性化してコラーゲンやヒアルロン酸の産生を増やし、シワやたるみを改善します。FGFはすごくよく効くお薬で、効き過ぎると若干膨らみすぎる事があるため、シワやたるみの程度によってFGFの量を細かく計算するので治療に時間はかかりますが、皮膚を再生する再生医療の中では今のところ最も効果があると思います。





同じ再生医療でも、自分の血液から血小板を分離・濃縮してシワやクマに注射するPRPが一時期流行しましたが、当院で実験し倒したところ、PRPは血小板濃度をかなり上げないと効果が少ない事が分かったので、当院では毎回PRPの血小板濃度を測定して220万/μLになるように調整していましたが、非常に手間暇がかかるので、血小板濃度を測るクリニックはほとんどありません。普通のクリニックでは、誰にでも同じ方法でPRPを作製するキットを使いますが、血小板濃度は人によって違うので、元々血小板濃度が高い人は効果が出ても、血小板濃度が低い人は効果が出ないという訳です。他院でPRPを受けて効果がなかったけど、リジュランカクテルでは効果が出て「全然違う!」と言われる方は結構おられます。そのPRPは、効果が出ないからと言って血小板濃度も測らずにFGFを大量に混ぜたクリニックがあり、膨らみ過ぎた例が出たりしたため法規制がかかって、ものすごく大変な申請が必要になってしまいました。当院ではFGFを安全に使用してPRPよりも効果が出るカクテル注射を開発していたため、移転を機にPRPの治療は中止したという経緯があります。

 

時間がかかると言えば、当院ではボトックスも他院よりも時間がかかると思います。他院では注射をする部位毎に誰にでも同じ量のボトックスを準備しておいてパパッと打つという所もあります(特に大手美容外科で多い)が、ボトックスは効き方に個人差がある上、効き過ぎると額が重くなったり眉が下がったり、瞼が腫れぼったくなったりという副作用もあるので、当院ではシワの状態によって注射の部位や量を細かく計算します。(さらに初回は少なめの量にして足りなければ2週間以内だと無料で追加もしています。)また2回目以降の人では以前の写真と治療当日の写真を比べ、シワやたるみの変化によって注射の部位や量を調整し、副作用を極力抑えて美しい仕上がりを目指す…というマニアックな事をするため、「なんでこんなに時間がかかるの?」と思われる方もおられると思いますが、ご容赦くださいね!





さて前述のビューティーカメラなんですが、入れてくれた友人に「私はAdroidの無料アプリ使ってるけど、iPhoneのアプリはよく分からなくて、とりあえず有料版入れたからお試し期間中に解約してね」と言われていました。「お試し期間って1ヶ月くらい?」と聞くと「いや、そんな長くないと思う。2週間ぐらいっていうのもあるよ。確認しておいて」と言われて、確認しなきゃ…と思っていた矢先にいきなり1年分の「領収書」が来ました。なんとお試し期間は1週間で、その間に解約しないと自動的に1年分が課金されるというものだったらしい。ええ!そうだったの? またもや大失敗💦しかも次の年もキャンセルしないと自動更新になるらしいのだが、どこを見てもキャンセル方法が分からない。これって悪質じゃない?? 定期購入とか絶対このパターンなんですよね。申し込みするのはめちゃ簡単なんだけど、解約するとなると、どこから申し込んだらいいか分からなかったり、手続きがややこしくてなかなか解約できないようになってたりするんですよねぇ。むかつきながらネットで調べると同じような人も多いみたいで、「買うつもりはなかった」という理由で「返金請求」ができるという事が分かったので、一応返金請求したんですが…友人曰く「まぁ返金は多分無理だろうね。自動更新をなんとかキャンセルして、1年間使うしかないね…」との事。こうなったら診察時にビューティーカメラで写真を撮って、理想の輪郭を目指すしかないか。若返ったご自分を見たい方はぜひご来院ください! その写真を目指して一肌脱ぎましょう…。実際治療前に、治療後のシュミレーションをするという用途ではかなり使える気がします。人間って本当に不思議なもので、顔のシワを軽減させてたるみを改善し、そして何より顔の輪郭を整えると、急に「シュッとして」若返ります。前回の通信でも書きましたが、容姿が若返ると、プラセボ効果で本当に体の調子も改善して元気になる人が多いので、春になると外出する事も多くなりますし、是非みんなで「シュッとして」元気はつらつ散歩に出かけましょう!



今回は当院のメニュー紹介など手前味噌が多くなり過ぎましたが、開業20周年という事でご容赦くださいませ。しかし、もう20年かぁ…。年もとるはずですね。開業当時の昔の写真を見ていると、心なしか写真がセピア色に変わってしまっているような気がします。色々苦労もありましたが良い思い出も沢山あります。これらの写真はビューティーカメラで修正する事なく、そのままセピア色のままの方が良さそうですね。20年は長かったようで、あっという間でもありました。ここまで来られたのも皆様のお蔭です。これからも皆様の美と健康のためお役に立てるように頑張りますので、どうぞ宜しくお願い致します!





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