こんにちは! 柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。急に暖かくなったかと思えばまた寒さがぶり返し、三寒四温の気候ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。季節の変わり目ですので、体調管理にはお気を付けくださいね。最近のニュースは、もうロシアとウクライナの戦争一色になってしまいましたね。実は当院のホームページを制作してくださった人は、ウクライナ在住の日本人の方なんです。会社はエストニアにあるのですが、その代表Iさんが普段住んでいるのはウクライナでした。不穏な気配がニュースに出だした1月末頃に「ウクライナ大変そうですが、大丈夫ですか?」とメールしてみると、その時は「変わらずウクライナとロシアの国境の街に住んでおりますが、市内はいつもと変わらずです」という返事が来てほっとしていたのですが…。2月24日、ついに爆撃が始まってしまいました。

3月初めに「大変な状況になってしまいましたが、ご無事でしょうか??」とメールすると無事は確認できたので、「どこの街にお住まいでした?」と尋ねると「今ニュースで話題になっていると思うのですが、実はハリコフなんです」えーっ!? 州庁舎爆撃されたとこ?? 大丈夫ですか?? 日本に避難した方がいいのでは?? と返信しましたが、移動もリスクがあるので様子を見ているとの事でした。しかしその後も戦争は治まる気配がなく、気が気ではありません…。取り急ぎ、Iさんから「会社監修の【ウクライナ東部 寄付金特設サイト】http://ukraine-help-izumiitcompany.com/を開設したので、知り合いにシェアして欲しい」と依頼されたので、Facebookでシェアしました。3月中旬にその報告をすると、「状況がさらに悪化しているように感じ、なお長期化するだろうと予測されていますので、一時帰国を考えております」との事。うんうん、絶対帰国した方がいいよ! 戦争の時は、避難するところがあれば、取りあえず逃げるに越した事はありません。あの有名な「アンネの日記」を読んだ時も、「どうして逃げないの??」って思いませんでした??

Iさんの特設サイトを見ると、美しいハリコフの街並みが爆撃で破壊され、大変な事になっていました。本当に悲しいですね。3月9日更新の記事では、戦争が始まった2月24日以降、毎日昼間も夜も爆撃音が響いているとの事。3月に入ってもハリコフ州では気温はマイナスで雪が積もり、3月下旬までは氷点下が予想されているらしいんですが、生活に必要な水・電気・暖房が止まっている地区もあるそうです。気になってウクライナに関するニュースを見ていると、ロシア軍の激しい攻撃が続くウクライナ南東部の都市マリウポリの住民が、ロシア領へ強制的に移送されているとの声明が出ていました。マリウポリの市長はロシア軍の行為について、第2次世界大戦中のナチス・ドイツによる強制連行のようだと非難し、「21世紀になって人々が他国へ強制的に連れて行かれるとは、考えられない事だ」と述べたそうです。また、ロシア軍の侵攻により「総動員」体制下にあるウクライナでは、一般市民に軍への招集令状が届き始めているらしい。総動員令は侵攻開始当日に発令され、徴兵の対象は18~60歳の男性で、出国が禁じられたそうです。ポーランド国境に向かう列車が発着する駅では、ポーランドに避難する妻や子供・恋人と見送る男性の別れの光景を目にする事が日常的になったとの事。国境付近では国外脱出を図る男性の拘束が相次ぎ、国境警備隊は女装したり荷物に身を潜めたりして国境を越えようとし拘束された男性の事例を見せしめのようにホームページに掲載し、3人以上の子供や障害者の扶養者など特例で出国が認められている男性についても証明書の偽造などがないか目を光らせているそうな。キエフに妻子を残して日本で学術研究員をしているウクライナ人の元には、地元の友人から戦地の動画―銃撃戦で血を流し倒れたまま動かない兵士、爆音と共に撃ち落とされる航空機、市街戦に備えて火炎瓶を準備する市民―などが次々と送られてきて、妻子の明日の安否が分からない状況が続いており、「第二次世界大戦以降、最も大きな戦争だ。歴史は今、繰り返されている」と嘆いているという記事もありました。本当に一日も早く停戦が実現して平和が戻る事を祈るばかりです。

ロシアとウクライナは歴史的にも非常に長い繋がりがあり、今回の戦争に至るまで色々な経緯もあったと思うので、その辺は私のような者があれこれ言う事ではないと思っています。ただ、新型コロナウイルスの報道でも同じ事を思ったんですが、大きな事件が発生すると、報道機関が出す情報って驚くほど画一的になると思いませんか? 武力で主権国家に侵攻するのが正当化できないのは同意しますが、現在の報道を見ると、何が何でもロシアが悪魔でウクライナが正しい…という事になっていますよね。(もちろん攻撃をしかけたのはロシアなんで、当然そういう評価になるんでしょうけど…)なんで政治に疎い私がこんな事を思ったのかと言うと、中国からの留学生達と話す機会があり、まるで逆の話をしていた事に驚いたからなんです。ご存知の通り中国はロシアへの制裁に参加していませんし、アメリカに対抗する勢力としてロシアと仲良し…というように言われてますよね。そして中国の留学生達と話をしていると、彼らはやはり中国語のサイトから情報を得る事が多いようで、中国でのニュース報道は日本とはまるで別の温度感みたいなんです。彼ら曰く、中国の大半の報道では今回の戦争の責任はEU(ヨーロッパ諸国)とアメリカにあり、ロシアとウクライナは共に被害者…という事になっているようです。なるほど…そうなのね。私はロシア語は全く分からないし、ロシア人の友達もいないので確かめる事はできないんですが、これがもしロシアの新聞だったら、「ウクライナの左翼テロリストがアメリカと共謀してしかけた攻撃への制圧を、プーチン大統領は命をかけて戦っている…」みたいな報道になってるんでしょうね。人口の何%がこの政策を支持しています…という所謂世論というのがありますが、あれってかなり大きな部分でマスコミ報道のバイアス(偏り)を知らないうちにかけられてるんだな…って思います。

なんか壮大なテーマになってしまうと心配されたかもしれませんが、私は政治には本当に無頓着なので、これ以上突っ込んで意見を言う事はできないんですが、「人って自分で主体的に判断していると考えていても、実際には大きなバイアス(もしかしたら催眠術??)をかけられ易い」というお話をしたいんです。皆様もご存知だと思いますが、医療の世界で新薬が開発された時は、臨床試験(治験)をして厚生省に申請するのですが、その時に必ず行われるのがプラセボと本当の新薬を使った比較治験です。簡単に言うと、治験に参加してもらう患者さんをランダムに2つのグループに分け、1つのグループには新薬を、もう1つのグループには食塩水とか白い粉と言った偽薬(プラセボ)を投与します。そして、それぞれのグループでどのような効果が現れたかを比較する訳です。ただ、この治験の際のプラセボによる投薬は非常に厳格にする事を義務付けられており、投与する医者すらそれが本当の新薬かプラセボなのかを知らされていません。理由は、もし投与する医者がそれがプラセボだと知っていると、医者の言動の中に微妙にそれが現れてしまい、患者がそれを感じとる事で効果に差が出てしまうからです。それくらい医者の言動って患者さんに与える影響が大きいのか…と改めて思うんですが、何よりプラセボの効果って、皆様が思われている以上に非常に大きいんです。

プラセボが認知されるようになったのは、実は戦争がきっかけのようなんです。数ある薬の歴史の中で人類最大の発見と言われているのがモルヒネで、1804年にドイツの薬剤師によって植物から分離された鎮痛剤なんですが、当時は「夢の薬」と言われたそうです。実際に効果は抜群だったようで、モルヒネの登場によって痛みを感じずに手術ができるようになりました。そして一番活躍したのが野戦病院だったようです。戦争が始まると大量の負傷した兵士が野戦病院に運び込まれますが、当然医者も看護婦も医薬品も不足しているので、満足な治療ができません。そこで負傷した兵士に痛みだけでも和らげてあげようと、モルヒネが投与されたそうです。そうすると効果は絶大で、片足を爆薬でなくした人が痛みのために叫んでいたのがすっかり落ち着いた…というような事も記録に残っています。ところがそんなモルヒネですら、どんどん運び込まれる負傷兵を前に不足してしまいます。悲痛な叫びを上げる負傷兵を前に医者もたまりかねて、モルヒネの代わり食塩水を投与して「今モルヒネを投与したから、暫くしたら効いてきて痛みは和らぎますよ…」と苦し紛れの演技をしたそうです。まぁその時は、医者もどうしようもなかったんでしょうね…。ところがなんと、その偽薬を投与された兵士の多くが実際に鎮痛効果が出て、痛みが大きく緩和したという話があちこちで出るようになりました。そのような報告が多くなったため、色々な政府機関が本格的にプラセボ効果の調査に乗り出したそうです。

現代の新薬治験は、このプラセボ効果を排除して純粋な薬剤の効果を科学的に測定するという事が厳密に行われており、プラセボ効果を排除した治験であった事を証明するエビデンスを出さなければ、まず新薬としての認可は下りません。実はプラセボ効果は本当に大きなもので、ある研究者によれば「科学に基づく医療が発達する19世紀以前の医療において、もし効果があったとすれば大半はプラセボ効果であったはずだ…」との事。私も19世紀以前の医療がどのように行われていたのかというような事を書いた本を読んだ事がありますが、確かに現代医学の常識からすればあまりにもかけ離れた事が多く、そもそも全く医療になってない事の方が多かったんだな…と思います。まだ魔術とか気功とかで治療する方が患者が悪くならないだけマシなんじゃないか…と思うほどです。かつての病院は、病気の多くが感染症であったにも拘わらず衛生の概念が全くなく、病院に行く事で反って感染が広がったケースや、傷口にできた膿を他の患者に塗る事で傷を治そうとするというような「害しかない」治療も実際に行われていたそうです。ある学者の調査によると、当時は明らかに病院に行く方が死亡率が高い病気もあったようで、もし改善したのであればそれはプラセボ効果以外の何ものでもなかった…という報告が残っています。

なんとなく悪いように捉えられがちなプラセボなんですが、私は実はプラセボ積極推進派でもあります。勿論、命に関わる重大な病気に安易にプラセボで済ませて良いと考えている訳ではありません。私の一番良いと思っているプラセボは「若返り」です。皆様の周りでも「綺麗ですね…若いですね…」と言われていたら、本当に綺麗になって若返った…という人の例を見た事がありませんか? これって催眠効果だという人もいますが、私は立派なプラセボ効果であると思っています。そして、そのような例を数多く見てきました。例えば、当院で一番人気のメニューはリジュランカクテルなど顔のシワを改善するものです。純粋に理屈だけの話をすれば、シワが1本や2本消えただけではなんら体に与える影響はありません。普通に考えれば、「あ? そうなの?」という程度の話ですよね。しかし同じシワでも顔のシワとなると別の話になります。しかも、それが「あぁ…最近老けてきた…なんとかならないかなぁ…」と思っている人だったらなおさらです。顔のシワがなくなり、皮膚がツルンとすれば当然ながら一気に若く見えるようになります。そして、結果として周りの人から「ええ!…最近どうしたの? すっかり元気で若くなったんちゃう?」なんて言われる事が増えます。初対面の人からは「え? ○○さんってお年はもう○歳なんですか? 全然そんな風にみえないですよ…。一体どうしたらそんなに若くいられるんですか?」なんて言われます。(もし言われた事がない方は是非私にご相談ください…言われる心地よさを体験してもらえる為に一肌脱ぎましょう…(^_^)。)ここまでは分かりますよね。ところが、そうなるとなぜだか分かりませんが、あちこち悪かった持病が改善したり、体調が良くなるという人が本当に多いのです。科学的な話をすれば、顔にあるシワが目立たなくなるような施術をしたに過ぎないので、持病が治る要素は全くありません。しかし、実際にその結果として持病が改善していったという話は本当に多く聞くのです。恐らく、周りの人が若い…若い…と言えば、体が本当に若くなっていくのかもしれません…。これって立派なプラセボ効果ですよね?

ちょっと手前味噌な話になってしまいましたが、私が美容やアンチエイジングに情熱をかける事ができる理由の一つとして、美しくなると実際に体まで元気になる…という効果が期待できるからなんです。(ただ、誤解のないように申し上げますが、これは科学的根拠に基づいた話ではありません。なので一種のプラセボ効果だと申し上げております。ただ、経験的にそのような方を数多く見てきたのは本当の話です。)昨今はコロナといい、ロシアのウクライナへの侵攻といい、暗いニュースが多くて気が滅入ってしまう事が多いと思います。しかし、そんな時こそ若返りを目指して心を明るくし、お花見に出かけようじゃないですか! あ…お花見の時は日焼け止めをお忘れなく!! そして世界に平和が訪れますように…。
