こんにちは! 柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。新緑が気持ちいい季節になったと思ったらすぐに梅雨に入ってしまいましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 今年は観測史上最も早く梅雨入りしたのだとか…。ジメジメして少し鬱陶しい季節ですので、体調管理には十分お気をつけくださいね。私はと言えば…先月から始めた水耕栽培のバジルや、気温が上がったからかすくすく伸びてきた鉢植えのバジルやミニ薔薇たちの世話に追われています。さて、この春から当院のアルバイトスタッフであるセバスチャンS君が大学院に行くための塾に行く事になって(最近はそんなんもあるんですね~。ただこれは、留学生を食い物にする商売にS君が騙されたようなんですが…)以前ほどクリニックに来られなくなったので、5年ほど前から時々アルバイトに来てくれていたジェンダ―レスT君にヘルプを頼みました。T君はアルバイト歴は長いんですがたまにしか来ないので、以前から来る度に前回覚えた事を忘れていて「記憶障害」と言われたり、他のスタッフにかばわれて簡単な仕事だけ回されていたので「え、5年も経っててこれするの初めてなん??」という事もしばしば。パソコンが苦手で在庫表などを間違える事もしょっちゅうなので来る度にボロカス言われるんですが、美意識が高いからか、声をかけると「こんな私でも良ければ…」と、都合をつけて来てくれます。当院ではそんなT君ですが、本職はメイクアップアーティストで職場では「先生」と呼ばれているらしく、最近は某化粧品売り場の副店長になったんだとか。ラインのやり取りでそれを知って「えーっ、T君偉なってんな~!」って送ると、「てへへ」って感じの可愛いスタンプが送られてきました。今回はそんなT君のもう一つの得意技を発見。なんと彼は観葉植物オタクで、彼の部屋は観葉植物だらけらしい。そして以前この通信に登場したお花屋さんの店長さんみたいに植物に超詳しいんです!


セバスチャンS君は執事さんのように礼儀正しく細かい事に気が付き完璧な仕事ぶりなんですが、一方でいわゆる「昭和的な男子」なので、クリニックのテーブルに飾ってあるブーケが新しくなったり私の髪型が変わったりしても、ほぼ気づきません…(^_^;)。一方でジェンダーレスT君は草食系男子を超えて「ほぼ女子」なので、クリニックに来る度にブーケや鉢植えなどの変化に気付いてくれます。こないだも、新しく買ったLED搭載の水耕栽培機で育っているバジルを見つけて「わぁ、可愛い!」と反応していました。私が巣ごもり生活でお花屋さんしか行くところがなくなり、可愛い鉢植えを見つけるとつい買ってしまう…という話をすると、T君は「分かります~!」と共感してくれ、植物話で意気投合。それからT君が来ると植物話で盛り上がるようになりました。T君の部屋の写真を見せてもらったら、まるで植物園のようです(^^)。私はT君ほどまめではなく、以前はポインセチアなどの鉢植えを買ったらすぐに枯らしてしまうのでなるべく買わないようにしてたんですが、コロナ禍で世話をする時間ができたせいか鉢植えも枯れなくなり、玄関のポトスも1年以上経って大きくなってきました。

お花屋さんの店長さんにクリニックに飾っているブーケや鉢植えの写真を見せてと言われたので見せてみたら、鉢植えはほとんどが買った時のビニールポットのままだったので「普通は鉢に植え替えるんだけど、一度も植え替えずにここまで大きくなるなんてすごい!」と言われました。ふ~ん、そうなのか。(それって褒められたのか?不精をなじられたのか、今となっては分からないが…)それなら植え替えてみようかな…と思い、店長さんにお勧めの鉢を売ってるサイトを教えてもらって可愛い鉢を買ってみました。鉢底にはネットと軽石を敷いて培養土を入れるとか、植え替えの方法も教えてもらったんですが、いざ土を買おうとネットで検索してみると一番小さなものでも5L入りしかありません。クリニックの鉢植えは小さなものが数個なので、そんなに要らんなぁ…。もっと小分けにしたのはないの?とT君に相談してみると、「うちにある土、分けてあげましょか?」と言ってくれました。なんとT君は各植物に合う土を何種類も持ってるんだとか!(なんか観葉植物界のプロ『土』ブレンダーみたな人だな…)鉢底ネットも軽石も、もちろん揃えているそうです。そう言えば、ワインのプロがソムリエってカッコいい名前で呼ばれるのが定着したかと思ったら、コーヒーを入れるプロの人がバリスタと呼ばれるようになったりして、世の中変わるもんだなぁ…と感心しますが、その内、彼のような観葉植物の土を色々とブレンドしてその植物に一番合った最高の土を作る職人みたいな人にもカッコいい名前がつくんでしょうね…。土は英語でSoilなのでソイラー(Soiler)かな?? いやソイリストの方がそれっぽいか…。まぁどうでもいいか…(^_^;)。

ところで、店長さんには「水はけが悪くなってきたら、根が張ってきてるので植え替え時」と教えてもらったので、ポインセチアは水はけは良いからまだいいかなと思ってたら、T君はポインセチアの根元の土を押して「土を押して植物が動いたら根が張ってるので、これは植え替えた方がいいですよ」と…。「ほんと? まだ水はけはいいんやけど…」と言うと、T君は「ほら」とポインセチアを引っ張ってポットから土を少し抜いて見せてくれました。見てみると周りまで根がびっしり張っています。「ほんまや~! T君植物博士みたい~!」とびっくり。他にも、「ポトスは根が小さいから、あんまり大きい鉢にすると水はけが悪くて根が腐るので小さめの鉢がいいですよ」とか、「根が小さいのは水はけを良くするために軽石を多めに入れるんです」とかめちゃ詳しい! そして私が買った鉢の大きさやデザインを見て、「これはこの鉢にしましょう」と、植物と鉢の組み合わせまで選定してくれました。数日後、T君は自宅から土と軽石・鉢底ネットまで持ってきてくれて、ネットを切って軽石と共に鉢底に敷き、植物の根に付いた土をほぐして新しい土を加え…とテキパキ植え替えしてくれたんです。私が手伝う暇もなく、あっという間に完了。パソコンを触っている時とはまるで別人のようでした(^^;)。「好きこそものの上手なれ」とは、よく言ったものですねぇ…。お蔭で鉢植えもいい感じになり、巣ごもり生活も快適になってきました。

そんな植物博士で可愛いもの好きの「ほぼ女子」ジェンダーレスT君ですが、意外な事にもう一つの趣味は筋トレなんです。週に2-3回はジムに行ってトレーニングするんだとか。ぱっと見は華奢で、いつもびっくりするぐらいお洒落で斬新な服(デザインであちこちに無駄にファスナーが付いてたり、穴が開いてたり紐が足元まで垂れ下がってたり…私なんかはそのセンスについて行けず、初めてダメージジーンズを見たおばあちゃんのような反応をしてしまっています…残念ながらファッションセンスは昭和感が抜けきれない…)を着て来るのでそんな風には見えないんですが、実は細マッチョなんですよね~。斬新な服から覗く腕は細いけどしっかり筋肉がついてるし、意外と力持ちでクリニックの重い本を整理したりの力仕事もバンバンしてくれます。その筋トレは美を追求するためにしているそうで、筋力がつくと姿勢が良くなって綺麗に見えるからなんだそうです。最近はあらゆるところのジムができているようで、当院のすぐ近くにもガラス張りで中がよく見えるジムがありますが、男女問わず多くの人がマシンに向かって黙々と運動してますね…。筋トレと言えばマッチョな男が目指すもの…と思っていましたが、ジムの中を覗いてみると女性のほうが多いんじゃない?って思うくらい女性でも筋トレしている人の姿が目に付きます。

最近はコロナの影響で経済界ではK字型現象が起きているという事ですが、(K字型現象とはKの字を見てもらうと上に向かう線と下に向かう線が時間とともにどんどん離れていく感じがしますよね。このようにいわゆる「勝ち組」と「負け組」との格差がどんどん大きくなってしまっている現象の事を言うらしいです。)美容界でも残念ながらK字型現象は顕著になってきている感じです。美しい人はより完璧を求めて限りなく向上していくが、諦めてしまった人は限りなく…という事です。一昔前までの女性は「顔」を綺麗に見せるという事に90%のエネルギーを使ってボディは「普通」であれば良し…という感じでしたが、今はボディラインを美しくしたいという人が非常に多くなり、エネルギーの使い方は、顔:ボディ=6:4くらいまでになっているんじゃないかなぁ…という気がします。ボディラインに気を使うようになったのはいわゆる女性としての美しさだけではなく、「ボディラインが美しい=健康である」という健康意識の高まりも大きな影響を与えているんだと思います。これからも「美しい」というのは二次元的な絵のような美しさではなく、「健康的で美しい」という3次元的な…うにゃ、体型の美しさですでに3次元なので、それに健康を加えて3.5次元の美しさと名付ける事にしよう…3.5次元の美しさを追求していく事になりますね。まぁジェンダーレスT君はそういう意味でも3.5次元の美しさを追求する先駆者なので、彼の美を追求する姿勢は私も見習わなくては…(^_^)…って感じです。

ところで話は変わりますが、4月に募集したメトホルミンモニターの皆さんはほぼ検査も終わり、投薬を開始しました。投薬中は副作用の症状がないかどうかと体重の変化を付ける記録表を書いていただくのですが、参考のために1週間食事の内容もメニュー表につけていただいたところ、これがどうして、どうして…中にはかなりの強者も…。1食にラーメン・炒飯・餃子という高校生並みのメニューが登場したり、トンカツ定食(大)・チーズバーガーとナゲット15個といった高脂肪食、ご飯とそうめん・丼とそばといったW炭水化物のオンパレード。トンカツ定食とラーメンは週2回ずつ登場し、朝からパスタ、昼はラーメンとフライと羊羹、さらにトンカツ定食(大)の後におやつ、という日も…。これで太らない訳がありません。その上、その方はメトホルミンを飲み出してから「これ飲んでたら痩せるから食べてもええんちゃうかと思て、前はお昼我慢してたけどお昼も食べてしまいました」…と逆に食事量が増えてしまい、「ほんまに痩せたいの??」ってため息をついてしまう事も…。こりゃ、3.5次元な美しさとか言ってる場合ではなく、その前に「ま、まずご自身の健康の為に食事の量を減らしましょう…」と言わざるを得ません。御本人は「いつも週末はドカ食いして2kgくらい増えてたのがあんまり増えてないから効果はあると思う。まぁ食べてたらこんなもんやって事で」とあっけらかん。さらに「私、食事制限せんと薬で痩せたいんです。ある程度痩せたら、食べ過ぎるために薬飲めますよね。食べ続けるために薬飲みたいなと思てるんですよ」…そういう考え方もあるのか、と驚きましたが…(^^;)。

イタリア狂の私の同級生もモニターに参加したのですが、朝食はピザトーストや揚げピザにミートパイ、昼はハンバーグ定食やいなり+ざるそばなどW炭水化物、夜はポークソテーとモツアレラフライやピッツアとキッシュとポトフなど、かなりの高カロリー食。彼女は「カロリー計算するの面倒くさいものは食べるのやめてしまう」と言っていたので、これでも普段より少ないようです。さらにワインも半本から2/3本は毎日空けるという酒豪。普段はもっと飲んでるみたいですが、メトホルミン内服中は過度の飲酒は良くないのでこれでも少し控えてもらっています…(^^;)。メトホルミンのモニターに参加するために、どうやって飲酒量を減らすかが彼女の課題だったのですが、健康のためには食事もかなり減らす必要がありそうです。他にも、朝からアップルパイや柏餅などが登場し、毎日甘いものを食べている方も…。その方は親戚中が糖尿病で、自分も糖尿病一歩手前だと言われていましたが、きっと親戚中みんな甘いものが好きなんでしょうねぇ…。それだけ食べている方は、メトホルミンの初期投与量では皆さんなかなか体重も体脂肪率も減りません。(逆に普通の食生活をしている方は、1週間に2kgとか順調に減っていますが…。)しかし1か月経ってお腹周りのサイズを測定してみると、体重が全然減ってない方でもサイズは減ってたんです! 確かに私もモニターを頼んだ友人たちもお腹周りの脂肪はすごく減ったし、体重が減っていない人でもお腹周りのサイズが減ったという事は、サイズダウンもかなり期待できそうです。メトホルミンは糖尿病の治療薬としても投与量は結構な量まで増やせるので、強者のモニターさんたちには薬の投与量を増やして経過観察してみようと思います。なかなか手強くて私の当初の想定をはるかに超える、強烈なモニターの皆様に恵まれた??ようです…(^_^;)。

よし、こうなったらもう3.5次元の美の追求は一旦置いておいて、とにかく健康的な体重と体型になる事を当面の目標とせざるを得ないな…。取りあえずラーメン炒飯とトンカツ定食(大)、W炭水化物と甘いものは控えていただくように説得しなきゃ。美容界のK字型現象を抑えるという事を私の使命と考え、皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います。ただ、頑張りがいのあるモニターの方には恵まれたのですが、「今でも十分に健康的な体型なんだけど、もう少し美しさを追求いたい…」という本来の3.5次元美意識志向の方も、もう少しモニターになっていただけると助かりますので、今からでも興味のある方はご相談くださいね…(^_^)。メトホルミンモニターの経過はまたご報告しますので、お楽しみに!
