
こんにちは。柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。今年は台風が多いですよね。なんか今年は地震があったり台風が直撃したり、自然の猛威を改めて認識させられる年のような気がします。皆様はご無事でいらっしゃいますでしょうか?今回はホントにすっごい風でしたよね。もうマンションが揺れているんじゃないかって思うくらい・・・。久しぶりに神戸を直撃だったんじゃないでしょうか。台風と言えば、久しぶりにテレビをつけるとやってますね・・・「台風中継」。私は普段はテレビを殆ど見ないのですが、台風の時はネットで情報を見るよりもリアル感があるので、テレビをつけます。そうすると定番とも言える台風中継を久しぶりに見て、不謹慎ながら思わず微笑んでしまいました。

「み、、みなさん・・・私はここ○○岬に来ています。おりからの激しい雨と突風でもう傘をさして歩く事ができないような状態です・・・あ・・・きゃぁ・・・(女性アナウンサーが風に煽られてここで大きく体制を崩す)満潮時には高波の危険もありますので、今後の台風情報に十分注意を払ってください。○○放送の△△がお伝えしました・・・きゃぁぁ!!・・・」
このうら若きアナウンサーのご両親が見ていたら、就職先のテレビ局に「ウチの娘に何させてんねん!」と文句の一つでも言いたくなるようなシーンですが、この映像を見ると「あ・・・台風なんだ・・・」という実感がヒシヒシと伝わってきます。ただ民放の凄いところは、台風中継の後に何事もなかったようにお笑い番組に切り替わる事です。「え? 今のなんだったの?」って感じで台風はすでに過去のものとなって、バラエティ番組になだれ込んで行きます。ネットだと自分が欲しい情報を見るとすぐにブラウザを閉じてしまうのですが、テレビだとそうはいかないですね。普段見ない事もあって、ついついそのままバラエティ番組に見入ってしまいました。

なんだか言うのも恥ずかしいのですが、知らない間に最近のテレビはすっかりデジタル放送に移管してしまったんですねぇ。(え、アンタ今頃何言ってんの?・・・って言われそうですが・・・)もう映像が美しいというか、出演者の産毛まで見えるっていうのは本当なんだな・・・って改めて実感です。(ホント・・・今更な話ですいません。)女性出演者の肌の状態って最近のテレビを通じてみるとすっごくよくわかりますね。あ・・・この人ボトックスしている・・・ちょっと失敗気味だな・・・とか、この人のクマはお化粧で隠そうとしているけど隠しきれてないな・・・とか。ただ、テレビを見ていて一番の発見は素人さんが出演するシーンです。プロの出演者の皆さんはさすがにプロのスタイリストとかメイクの人がケアしてくれているので自然な感じが出てますが、時々「お宅訪問・・・」みたいな感じで素人さんのお家を訪問したりすると凄いですね。何が凄いって、「メイクの不自然さが・・・」です。たぶん、テレビの取材があるという事で気合一番、もう朝から1時間かけてフルメイクしたんでしょうけど、もう「頑張りました!」って感じで、どうしても違和感一杯なんですよね。たぶん収録の後、自分の出演したシーンを見ると外出するのが嫌になっちゃうんじゃないかって心配するくらい・・・。その事を想像すると人事ながら、なんか胸がキュンと痛みます。
私は職業柄人の顔を見ると、ついつい「ここのシワを取って、ここのたるみを上げると素敵になるのに・・・」とか思ってしまうので、電車とかに乗ると前に座っている人々の顔をじっくり観察してしまいます。普通に考えると人の顔をジロジロ見てちょっと危ない人なんじゃないか?と思われているかもしれません。普段はどうしても素肌の部分に注目しがちなんですが、テレビを見ていると素肌以上にお化粧の仕方で印象がこんなに変わるんだなぁ・・・って感心してしまいました。

私の個人的な感覚かもしれませんが、ある程度年をとるとベースが濃いとシワがかえって目立つし、余計に老けて見えます。これが先のテレビに出演されている「頑張ってます!」メイクの典型ですね。ベースはとにかく自分の肌の色に合わせて濃くしすぎず、白くし過ぎない事が大切です。素肌が美しければ薄い下地にするのが一番なんですが、それが無理だったらとにかく自然な感じになる下地作りでメイクの6割は決まってしまうような気がします。下地以外のメイクはその日の気分やTPOに合わせていくらでも変化させていいと思いますし、それを楽しむのもひとつですよね。アイシャドーとかアイラインなど目の周りのメイクはホント、その日の気分で変えていいと思いますし、パーティとかに出るのであればちょっと冒険して濃いメイクをしても下地が自然な仕上がりをしていれば決しておかしくはないと思います。プロのメイクの人にやってもらうと色々なテクニックを教えてもらえますし、自分ではやらないメイクをしてもらう事で意外な一面を発見できます。

そう言えば最近メイクの人に勧められてネイルにもチャレンジするようになりました。またまた、「え? アンタ今頃何言ってんの?」って感じですよねぇ。これまた職業柄、患者様の顔を触ったりする事が多いため爪はいつも短く切っておくべきと思っていましたので、ネイルなどは一切やらないようにしていました。ただ、最近は色々な技術も進歩しており、爪をそんなに長くしていなくても綺麗に見える方法もあるようですし、きちんとケアすれば衛生的に保てるって事も判ってきました。 そんな訳でこの年になってかなり遅咲きのネイルデビューです。こちらのネイルだって勉強・・・とばかりに、一つのお店に固執せずに色々なところに行ってみています。先日伺ったお店では、私の担当となった方がなんと当クリニックの患者様ではありませんか! 「へぇ・・・先生もネイルしはるんですか??」と驚きの笑顔で迎えてくださいました。(・・・って事は私ってやっぱりそんな事しそうにない人に見えるんでしょうか? そう言えばこないだ会った中学の同級生にも、「あれ? 爪、えらい頑張ってるやん。らしくないけど・・・」って言われました。う・・・ん。最近はちょっと頑張ってパンツじゃなくスカートだって買ったんだぞ! ま・・・4年ぶりだけど。クリニックにそのスカートをはいて行くと、スタッフのみんなが「先生! スカート!!」と驚嘆の声。うちで2年半アルバイトしてる韓流B君が「先生がスカートはいてるの初めて見ました」と言ったので、クリニックを移転してからはほぼパンツ姿だったようだ。)

そんな訳でメイクやネイルサロンによく行くようになったのですが、やっぱりそこは・・・ほら・・・関西人のDNAがしっかり刻み込まれているもんですから、同じ行くにしてもクーポンマガジンの割引券とかネットに記載されているネット特別割引などのページをしっかり印刷して持って行きます。たまに東京に学会で出かける時も、その日に行くと決まったレストランなどで割引情報があればそのページを印刷して持って行くもんで、東京の先生達からはいつも苦笑されてしまいますが、ほっといて欲しいですよね。(東京の人とはこの点では一生合わないような気がする・・・)ただ、意外と残念な事は、ネイルサロンなどで多いのですが、せっかく割引クーポンを持って行っても「このラメと飾りも入れておきましょうね・・・」みたいに言われて「あ・・・はい。お願いします」って当然サービスだと思って答えたらしっかり追加料金とられたりして興ざめしてしまう事が何度かありました。その他にもこれはヘアサロンなんですが、「2週間以内であればカラーのお直しは無料」とあったのでお直ししてもらったら、きっちりシャンプー・ブロー代は取られてしまいました。また「トリートメント無料サービス券」っていうのをもらって使ったら、勧められるままにしたトリートメントはアップグレードのもので料金がかかったり・・・。そりゃ・・・お店のポリシーがそうだったらそれでいいんだけど、ちゃんと最初に説明してよ・・・無料って書いてるやん。あんた東京の人ちゃう?・・・ブツブツ・・・。

そこでハタと気づく事に・・・。うちのクリニックだって、キャンペーン時のサービス内容とか点滴のメニューとかで同じような思いを患者様にさせているかもしれない・・・と思ったのです。お店にはお店の都合があって、サービスのつもりでメニューを作っているのですが、それが解りにくくてかえって誤解をまねいたり、予想していない追加料金を取ったりしているのはうちのクリニックでも同じなのでは・・・って大いに反省しました。一応、これで生計を立てさせてもらってますので、なんでもかんでもサービスって訳にも行かないんですが、自己満足や騙しにならないようにきちんと事前に説明して、納得していただいた上で治療を受けていただく事は本当に大切なんだ・・・と思いを新たにした次第です。「人のフリ見て我がフリ直せ」とは良く言ったものですね。私共もこれからわかりやすいメニュー体系に見直しをしなければいけないな・・・と思いました。

さて・・・。台風が過ぎた後の穏やかな気候の中を散歩していると、ああ・・・秋がもう訪れているな・・・って感じます。空気が済んで遠くまではっきりと見えるようになると、ここから見える六甲山もまもなく美しい紅葉に染まっていくんだと思います。蝉の声はすっかり聞こえなくなり、夜は鈴虫やコオロギの音にいつの間にか変わってしまいました。思えばそんな変化にも気づかないくらいバタバタの日常を過ごしていたのですが、今回の嵐が何か自分の生活の中で一つの区切りを与えてくれたように思います。普段は毎日の生活に追われて目の前の事をこなしていく事で精一杯なんですが、自然の大きな変化によって、人間はそこで一旦立ち止まってもう一度整理し、将来を考え直して方向を修正をするような機会を与えてもらっているのかもしれませんね。今までクリニックでも、新しいメニューの開発やPRPの実験にばかりとらわれていましたが、ここで一旦立ち止まり、今までのメニューもよりダウンタイムを少なくし、皆様のご要望にお答えできるように考え直さなければと、台風を機に思った今日この頃です。