

こんにちは! 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。今年は梅雨入りがずいぶん早かったみたいですね。5月の終わりには知らない間に梅雨入りしていたようです。心地良い季節はあっという間に過ぎてしまい、急に暑くなって湿気も多くなってきましたが、皆様は体調など崩されていませんか? 私はと言えば・・・今年は例年よりも「梅雨の晴れ間」が多い気がするので、そこを狙って先月号で報告した「マイ露天風呂」を楽しんでいます。(偶然にも同じマンションに住む患者様から「センセ・・・ベランダに露天風呂置いたそうですねぇ」って言われましたが、絶対に管理人には言わないようにお願いしました。夕暮れ時からの私の密かな楽しみなもんで・・・。今のところお隣りさんは気づいていないようだ。)
それから、5月号で紹介したリーボックの「イージートーン」を履いてのウォーキングも続けています! 「ウォーキング」と言ってもたいそうなものではなく、いつも美容院やちょっとした買物などに行く時にワンメーターでもタクシーに乗っていたところを歩くようにしたり、昼休みにおうちやちょっと遠くのカフェまで歩いてコーヒーを飲んだりと、少しでも歩くようにしているだけですが・・・。以前は昼休みもクリニックで仕事や雑用をして、朝から夜中まで一歩も外に出ない・・・という生活をしていたのですが、あまりにも運動不足で健康に悪いと思い、イージートーンを買ったのを機に、昼休みは外に出て歩く事にしたのです。
おかげで以前はちょっとでも歩くとめちゃ疲れていたのが最近は疲れなくなり、久しく見ていなかった昼間の街並みも見られるし、歩くのが楽しくなってきました。ダイエットもできて筋肉も鍛えられるというので一石二鳥です。
クリニックでイージートーンの話をしていると、Yちゃんが「クリニックの中でも上履き用のイージートーンを履けばもっとダイエットできるのでは?」と言い出しました。それは名案! 私にとってはクリニックの中が一番歩く量が多いですもんね。最近はS君とHちゃんがダイエットを頑張っているので、ダイエットの話にはみんな食いつきがいいのです。(二人ともこの2ヶ月で5kgくらい痩せました! これは褒めてあげてください。まあ、元が重すぎたという話もありますが・・・。)イージートーンには残念ながらサンダルタイプが無かったので、同じように筋肉を鍛えてダイエット効果もあるという、スケッチャーズというメーカーのサンダルを買ってみました。ところがネットで買ったので実際のサイズが合わず、返品する羽目に・・・。「幅広甲高の私でも入ったので、大きめのサイズでなくてもいいと思います」なんていうユーザーのレビューを信じたのが間違いでした。最近は便利なのでネット通販で買い物をする時は大抵「レビュー」を参考にします。メーカーや販売店の言う事は良い面ばかりを強調して悪いことは一切書かないので、顧客が書いたクチコミレビューの方が信頼できる・・・と思っていたのです。勿論、それはそれで正しいのですが、人の評価はそれぞれですもんね。

レビューと言えば、特に私がお世話になる事の多いのがクチコミグルメ紹介サイト「食べログ」です。もう、グルメ好きの人だったら必ず一度は使った事のある、超有名サイトですね。いわゆるクチコミサイトなんで実際に行った人がレビューと評価を行っており、お店の宣伝や出版社のお抱えライターの意見ではないので、かなりシビアで正確な事が多いです。私の過去の経験でも評点が4.0以上のお店で「あ・・・失敗だった!」って事は殆どありません。(なんかでも最近、お気に入りの店が食べログで評価高いとなかなか予約取れなくなるんですよねぇ。これはこれで残念です。)ただ、いわゆるミシュランに載るような高級店が評点が高い傾向があるようで、「ここはどう考えても4.0以上であってもおかしくない」と思うお店が3.4とかだったりする事もあります。(さすがに別の雑誌でプロの評論家からは絶賛されていましたが・・・。)

私はレストランは雰囲気より味が良ければB級であっても全然問題ないと思うタイプなので、味は超一級だけど雰囲気はB級というお店のクチコミサイトでの評価が低い事については納得できないのですが、多くの皆さんは雰囲気もお店の大事な要素と思われているようで、それはそれで人間の視点は色々とあるもんだな・・・と思います。そんな事をある知り合いに言ったところ、「そりゃそうでしょう。人間なんて十人十色ですよ。私なんか食べログ見る時も誰のレビューなのかまでちゃんと確認しないと信用しませんよ。あれってレビュー書いた人のニックネームをクリックすればその人の他のレビューも読めるようになっているでしょ。それでその人の好きなレストランの傾向とか、どの店をどの程度評価しているかという事を確認しないと信用しちゃダメなのよ・・・」
って言ってました。はぁ・・・お見逸れ致しました。上には上がいるもんです。私の使いこなしがマダマダなんですねぇ。

結構私は、このネットのレビューなるものを無条件に信用してしまうクセがありまして、先日も他人のレビューを見て「ライスブレッドクッカー・ゴパン」なるものを買ってしまいました。以前から友人に「焼きたてのパンは最高だよ!」と聞いていたので自動パン焼き器を買おうと思っていたのですが、どうせ買うなら今話題の、「おうちにあるお米からパンが焼ける!」という『ゴパン』にしようと思い、ネットで検索してみるとこれが大変評判が良かったんです。メーカーも最近まで生産が追いつかず、予約をしても納期が一ヶ月待ちとかだったそうな。「そうか。これだ!」と思って購入し、早速おうちでお米から「米パン」なるものを焼いてみました。
しかしゴパンを買ってから判ったのですが、米パンはセットしてから焼けるまでなんと4時間以上かかるのです。主婦でずっとおうちにいる訳ではないので、これは相当面倒くさい・・・。使える日がごくごく限られてきます。しかし結構高価な器械なので、買ってしまった以上使わない訳にはいきません。

まあ、お米を粉にして、こねて発酵させて焼くまで全自動なので、時間がかかるのは仕方ないか・・・。そう自分に言い聞かせながら説明書を見て材料をセットし、露天風呂に入って米パンの焼けるのを待ちました。そうして焼き上がった待望の米パンをかじってみたのですが・・・。ん? 何か変・・・。焼きたてのフワフワのパンを想像していたのですが、焼き上がったのはどっしりとしてモチモチした、焼きたてのパンとは程遠い物質。
「今日はゴパンを焼くからね!」と自慢げに、友人を焼きあがる時間に呼んでいたのですが、二人で顔を見合わせる事しばし。「これ・・・パン?」「うむ・・・」想像していたものとは全然違う・・・。しかし二人とも「米パン」なるものを食べた事がなかったので、これが作り方を失敗したのか、米パンってこんなもんなのかが判らない。しかし、まぁ食感はいまいちだが、オリーブオイルと塩をつければ結構食べられる。
「やっぱ日本人ってお米が好きなんだよね。こんなパンでも私達のDNAがOK!って言ってくれてる感じだね。」・・・とDNAの後押しという事で妙に納得しながら、ゴパンをあてにワインを酌み交わしたのでした。(もしかするとフランス人のDNAもごく少量ながら混じっているかもしれない。)
皆さんのレビューのように美味しいゴパンを焼けるようになるには、まだまだこちらも「研究」しなければならないようです。ま・・・「研究」は好きな方なんでいいんですけどね・・・(^-^)。

結局レビューってのは「誰が書いたのか」という事が非常に重要なんですね。私が食いしん坊である事は度々この通信でも書いているので、患者様からもよくグルメ情報を提供していただけます。ただ、それも誰が紹介してくださったか・・・という事が決め手になります。信頼できる人が紹介してくださった場合には、まずハズレって事はないですね。(先日もM様が紹介してくださった和食のお店が大ヒットだったので、他のお店も教えていただきました。次はそのお店に行くのがとっても楽しみです。)
じゃ・・・どんな人が信用できる人なの?という事になるのですが、これはもう人の好みの世界なので一律には言えません。ただ、とりわけ私が個人的に重要視する事は「コストパフォーマンスの感覚が合う事」です。コストパフォーマンスの感覚が合わない人にご紹介いただいた時には、「そりゃ・・・まずくはない。いや・・・美味しいと思う。でもこの値段を出すんだったらこの程度の美味しさは当然だよなぁ・・・」と思うと、総合評価が一気に低くなっちゃいます。
また、基本的には店の雰囲気とかフロアサービスにはあまにこだわらない方なんで、「少々店が騒がしくても、この値段だったら量はあるし味もそこそこなんで、これはこれで使えるな・・・」って思う事もあります。(これは主に卓球部の後輩を連れて行く場合に必要。彼らには雰囲気や上品な味よりも量が大切だし、大人数を連れて行くことが多いので、それはそれでそんな店も必要ですよね。)

よくよく考えると人生において「自分に近いバランス感覚を持った知人や専門家や評論家に巡り会う」っていう事は非常に大切な事なんですね。何だって最終的には自分が判断する事なんですが、物事の裏と表を必ず見て、矛盾する利害を考慮した上で批評をするという姿勢を持った人と出会う事ができれば、自分で情報収集して一から判断する時間や手間を大きく省くことができます。バランス感覚のある人・・・普通の人が見えない物事の裏側に気付く事のできる人は、例えそれが子供であっても、ちゃんとその部分を見ています。
先日読んだ本の中で、素晴らしい話が載っていたので、概要をご紹介させて頂きます。

ある小学校で恵まれない子供達のために使っていない鉛筆を寄付しようという事になったそうです。ある国では子供達が勉強するための学校がようやく色々な人の寄付や努力でできたのですが、教科書はおろか鉛筆すら不足しているそうなので、おうちにある使っていない鉛筆をその国の子供たちに送ってあげましょう・・・という事になったのです。先生が子供たちが持ってきた鉛筆を集めていると、ある生徒がすでに削っている鉛筆を持って来ていました。 「あのね。使っていない鉛筆をあげましょう、と言いましたよね。この鉛筆は使い古しだね。どうして新品を持ってこなかったのかな?」と先生が聞いたところ、その生徒は「この国の学校には鉛筆がないんでしょ。・・・って事は鉛筆削りだってないはずでしょ? 鉛筆が削れないと困ると思って削って持って来てあげたの。」と答えたそうです。その先生はこの子の優しい心に感動したのと同時に、このような事に気づかない自分の愚かさを恥じ、そして子供たちの無限の可能性を信じる事ができたそうです。
あまりにも素敵な話で私も感激してしまったのですが、バランス感覚を持つとか物事の表面と裏面の両方を見るというのは、かくも難しい事なんですね。今後の私の研究や治療の際にも決して忘れてはいけないと、改めて考えた次第です。