第34回 (2006年01月) 「今年の抱負」

  

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あけましておめでとうございます。異人館通クリニックの柴田です。
旧年中は皆様には大変お世話になりました。
おかげさまでクリニックも4回目のお正月を迎えることができました。
クリニックをオープンしてから3年以上が過ぎ、もうすぐ4年になろうとしているなんて、本当に時の経つのはあっという間です。その間にクリニックの治療も変遷し、2年前のお正月に志した遠隔地治療やダイエットなどのメニューも少しずつ充実してきました。ここまで来られたのも皆様のおかげと、心より感謝しております。今年はさらにアンチエイジングとダイエットに力を入れて頑張りたいと思いますので、皆様の変わらぬご支援を頂けますようお願い申し上げます。

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さて、12月は大きな寒波が来て異常な寒さでしたが、皆様はいかがお過ごしでしたか? 寒さにめっぽう弱い私はいつもの冬よりさらに外出が減り、ほとんど家かクリニックで過ごすはめになりました。インターネットの発達のおかげでシャンパンや食材、クリスマスケーキまですべてお取り寄せで済み、おうちグルメを満喫できましたが、そんな中数えるほどの外出で、K氏に次ぐ面白い人に会うことができました。「YUKARI」という芸名(?)を持つ、自称「カリスマ美容師」・・・世の中いろんな人がいるものです。
ある日、大学時代の先輩から珍しく電話がありました。先輩の知り合いが美容クリニックをオープンしたがうまくいかないので、どうしたら良いか話を聞きたいらしい・・・という内容です。クリニックの事務長にも会いたいと言っている・・・とのことだったのですが、事務長はいつも「忙しい!忙しい!」と走り回っているので、「事務長は超忙しいから、会うかなあ。コンサルト料取るかもしれませんよ」と返事しました。 ところが本人に相談すると「まあ、食事でもしながら軽い話ぐらい、いいんじゃない? 人との出会いは大切にしないと・・・。面白い人かも知れんしね」と即座にOK。 クリニックの仕事は忙しいといっていつも後回しにするくせに、こんな時はすぐに時間が作れるのが事務長です。「来週ならいつでもいいよ。そうそう、場所は鯉川筋のイタリアンにしよう」美味しいものを食べに行く口実ができるのと、相手が女性だからすぐにOKなのかも?と思いましたが、事務長のカンはあたっていました。

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先輩にOKの返事をすると、ご当人から電話があり、「こんにちは!YUKARIでーーす!!」仕事でも何でも「 YUKARI 」で通していて姓は名乗らないらしい。年齢は私と同じくらいらしいのに、話し方はえらいキャピキャピでぶっ飛んだ感じ。「うーん・・・すごい人かも・・・」横にいた事務長に目配せし、とりあえず会う日時を決めました。 そして当日。私達がレストランに着いた時にはYUKARIさんはもう来ていて、
「こんにちはー!!  YUKARIでーーす!!」レストランのお客さんが皆いっせいにこっちを見ます。派手なミニのワンピースに赤のタイツという、お洒落だけどかなりぶっ飛んだいでたち。笑顔がかわいい人でしたが話し方はかなり軽く、早口でまくし立てては間に「ウーンン、」と鼻にかけた相づち(?)を何度となく入れ、なんか若い子みたいです。しかし彼女は外見とは裏腹に、数件の美容室とエステも経営するオーナー。エステのついでに美容クリニックもやっちゃおう!という乗りでクリニックをオ-プンしたらしいのですが、コンサルティング会社が連れて来たバイトのDr.が美容医療などしたことがなく、コンサルティング会社もいいかげんだったとか。オープンして1ヶ月で えらいこっちゃ・・・ということになり、今後どうしたらいいか?と相談されたのです。 そこでボトックスやヒアルロン酸注入は技術やセンスがいるのでへたにすると評判を落とすだけだし、ピーリングやレチノイン酸療法も研究を重ねないとリスクがあるのでしない方がよく、誰でもできるレーザーや安全な点滴だけにした方がいい事、バイトのDr.が美容医療を研究したり一生懸命取り組むことは少ないので、マニュアルと治療内容の説明用ビデオは作った方がいい事などもアドバイスしました。

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「ありがとうございまーす!勉強になりましたーー!」と彼女は大喜び。途中から彼女の友人兼コンサルタントの元刑事さんが来られましたが、彼は彼女の独特さや向こう見ずな性格に手を焼きながらも放って置けない様子。
YUKARI : 「彼ねー、元刑事なんですよー!私も今離婚調停中でねー」
元刑事 : 「そんな事今わざわざ言わんでも・・・」
YUKARI : 「彼ねー、私の事変わってるって言うんですよー。
      そんな変わってます??」
元刑事   「変わってないわけないでしょう!」
うーん、やっぱり変わっている人ほど自分のことは普通と思うらしい。そして後半はほとんど元刑事さんの愚痴を聞くはめになってしまいました。
彼曰く「いつも『YUKARIでーーす!!』でしょう?初めての方には姓を名乗りなさい、と言ってるんですが・・・」「コンサルティング料は一番安いのに、いつも呼び出されて大変なんですよ・・・」しかし彼曰く美容室では別人だとか。その感性の鋭さは素晴らしいらしい。確かに感性が鋭いからクリニックの危機にもすぐに気が付いたのかも。「ぜひ一度カットにいらしてください!ここで見るのとは別人ですから・・・」そう言われてさっそく彼女の美容室に行ってみる事にしました。

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美容室でも「こんにちはーー!!YUKARIでーーす!」と赤いタイツで現れた彼女。(あれ?別人と違うやん・・・)と思いましたがカットはなかなかうまく、独特の変わった切り方です。独創的な彼女は「YUKARI流小顔カット」という小顔に見える切り方を開発したそうで、美容室のスタッフも皆口をそろえて「YUKARIさんって独特でしょう?」と言うのです。お客様との合同イベントで一番乗って朝まで踊りまくっていたのもYUKARIさんだとか・・・。ただ、今まで気に入って通っていた美容室のオーナーはすごく論理的で、私のどんな質問に対しても理論の通った答を出してくれたのですが、YUKARIさんに何を質問しても、「なんかそうなりますねえ」と論理的な答は返ってこないのです。でも仕上がりはちゃんと小顔に見えて周囲の人からの評判も上々。彼女は本当に感覚派なんだなあ、と思いました。事務長曰く、YUKARIさんは「周りの人に恵まれるタイプ」らしい。感性が鋭くて魅力的な上、危なっかしくて放って置けないのだろうと・・・。(ああ、私も一度でいいからそんな事言われてみたい・・・)

 

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そう言えば先日も事務長と論理派と感覚派の話をしていたところです。クリニックのスタッフを見ていても、感性は鋭いけど論理が苦手な人やその逆の人がいて、両立はなかなか難しいようです。スタッフの間でも最近「うさうさ占い」という本が流行っています。右脳と左脳のどちらをよく使っているかで人を分類して、相性などを占うのですが、この本がなかなか面白い。右脳は芸術性や創造性、直感やひらめきを司り、左脳は論理的・科学的思考や推論・計算・理性を司ります。また、外部の情報を受け止める時に使う脳をインプット脳、自分を表現する時に使う脳をアウトプット脳と呼び、手を組んで右の親指が上になる人はインプット脳が左脳、左の親指が上になる人はインプット脳が右脳です。腕を組んで右腕が上になる人はアウトプット脳が左脳、左腕が上になる人はアウトプット脳が右脳です。インプット脳が右脳でアウトプット脳が左脳の人をうさ、インプット脳が左脳でアウトプット脳が右脳の人をさう、両方右脳の人をうう、両方左脳の人をささと呼び、男性・女性と血液型を組み合わせて性格や相性を占うという内容なのですが、これが結構あたっているのです。「うう」の人は感じ方も表現も感覚派、「ささ」の人は両方論理派ということになります。ちなみに私は「さう女・A型」で「ナイーブな姉御」、事務長は「さう男・O型」で「出たとこ勝負の策士」・・・冷静な判断力とO型特有の大雑把さを持ち、リーダーの参謀役として組織を引っ張る重要人物とあります。(ちょっと評価良すぎるかなあ、)クリニックのスタッフも論理派のMちゃんは「ささ女・B型」で「辛口な女王様」、感覚派のTちゃんは「うう女・AB型」で「ビビビ!で生き抜く一発屋」・・・これも結構あたっている。事務長はこの本を読んで、自分の会社の感覚派カメラマンMさんを「うう男・A型」=「中途半端なナルシスト」、自分と一緒に会社を経営している理屈こねのS君を「うさ男・A型」=「気難しいお山の大将」だと言い、「見んでも解るわ!」と言ってました。YUKARIさんは「うう女・B型」=「宇宙から来たチャレンジャー」だろう、というのが私と事務長の一致した意見。本能のままに行動し、無鉄砲で危なっかしく、好奇心旺盛。突拍子もない発想でみんなを驚かせる個性的な人気者、と出ています。

 

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さて、そのチャレンジャーYUKARIさんから、「ちょっとクリニックを見学させてもらえませんか?」と言われました。知り合いの看護士さんも一緒に行ってピーリングもしてみたいとの事で、その後食事でもしながらお話を聞きたいと言われ、また事務長と元刑事さんも参加することに。そして当日、クリニックにYUKARIさんと一緒に元刑事さんも来てしまいました。「あれ?食事だけじゃなかったんですか?」と聞くと「実は目の下にヒアルロン酸注入をして欲しいんですよ」看護士さんもボトックスとヒアルロン酸注入をしたいと言うので、初めての患者様に見て頂く治療内容のビデオを見てもらいました。このビデオはクリニックの治療内容を症状別に詳しく解説したもので、収録に何ヶ月もかかって苦労したのですが、なかなか解りやすくて秀作だと思っているものです。

すると元刑事さんが、「このビデオ貸してもらえませんか?」(え??)「これは・・・貸せません」(これを真似して作るつもり?まさかそのまま使おうという気じゃ・・・)なんか変だなあと思っていると、看護士さんは治療の仕方を根掘り葉掘り聞き、ピーリングも「一部始終を見せてくれ」と言います。そんな技術指導をする約束ではないのに・・・。「ピーリングはしない方がいいとアドバイスしたでしょう?」とYUKARIさんに言うと、実は美容外科にバイトに行った事のある皮膚科の若いDr.がバイトに来ることになったとか。そして看護士さんはマネージャーをするらしいのです。「ピーリングって思ってるよりリスク高いですよ」以前からこのクリニック通信でも紹介しているとおり、ピーリングは一人一人に合わせて細かくケアしないと、安全に効果を上げることはできません。当クリニックでも何年もの研究を重ねてやっと他にはない安全で効果的なピーリングを確立したのに、バイトでちょっとしたことがあるくらいではリスクが高すぎます。その上、元刑事さんが自分のヒアルロン酸注入をした前後の写真を、「YUKARIさんのクリニックでしたという事にして使わせて欲しい」と言い出したのにはびっくり。「それは反則ですよ!」患者様をだますって事じゃないですか。どうも納得できません。こないだあんなに親切にアドバイスしてあげたのを喜んでいたくせに、アドバイスを聞こうともせず技術だけ盗もうとしているみたい。

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そんな時、事務長から「食事には30分遅れる」と連絡が。事務長の30分遅れる、はまず1時間です。3人は食事の時も「ヒアルロン酸注入をする時にうちのDr.を連れて来るので注入を見せてもらえませんか?」・・・。「それはダメです。授業料高いですよ」私が断ると、看護士さんは「じゃあ私が注入してもらう時にずっと鏡を見ておきます」と言い出しました。どこまでずうずうしいかなあ・・・。
 
ボトックスやヒアルロン酸注入こそ技術やセンスがいるので、1回見たくらいでできる訳はありませんが、そういう技術は自分で勉強し、研究を重ねてつけるものだと私は思っています。もちろん教えてくれる人がいればラッキーですが、よっぽど親しいか義理があるか、高い授業料を払うかしないと普通は教えてくれませんし、教えてもらっただけで「いかに綺麗にするか」「どうやって副作用を抑えるか」などの探究心がないと絶対に上達せず、不幸な患者様が増えるだけです。事務長が1時間半遅れて現れた時には、私はすっかり怒りモードでした。事務長がびびって「まあまあ・・・」となだめに入りましたが、私は怒りモードのまま帰り、後日先輩に電話を入れました。「それは悪かったなあ。そら誰でも怒るわ」と先輩に言われ、ちょっと安心。

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うちのクリニックはいいかげんな美容クリニックと言われないように(巷では美容外科と言えばいいかげんで儲け主義と思われることがまだまだ多く、そんな所もあるようなので)安全で確実に効果を出せるものしか提供しないことをモットーとしているので、最良の治療を提供できるように常に研究を続けていますし、新しい治療を取り入れる時はモニターの皆様にもご協力を頂いて、確実な効果と安全性を確認してから導入しているので、何をするにもかなりの労力と時間を要しています。だから安易な考えで美容医療をしようとする人には賛同できないのです。後から考えると、3人はそういうことが解っていなかったのかな・・・とも思いました。きっと元刑事さんと看護士さんはYUKARIさんを助けたくて必死だったのでしょう。やっぱり感性のおもむくまま突っ走る「うう女」って得かも・・・。
 
さて美容医療には感覚と論理のどっちが大切?と考えてみると、やはり両方が必要だと思います。綺麗にするには何が綺麗かという感覚が解っていないといけませんし、センスもとても大切です。しかし医療なので、この薬がどう効くかという作用機序の理解や学術的研究と実証には論理は欠かせません。私は幸い「さう」なので、情報を論理的に分析して研究し、その表現には芸術性やひらめきといった感性を大切にしながら、安全で確実に効果を出せるものしか提供しないモットーと探究心は忘れずに、今年も綺麗を追及して頑張ろうと思いを新たにしたのでした。

 

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皆様もお正月には今年の抱負など考えられていることと思いますが、今年こそダイエットを・・・!と思われている方も多いのではないでしょうか。そんな方に朗報を一つ。メソセラピーのモニター募集は大反響を呼び、定員をはるかに上回るご応募を頂いて現在実施中ですが、その中間報告です。まだ1回しか注入していない方が多いのですが、お腹と二の腕・お尻に注入した方は全員サイズダウンしています。特にお腹に注入した方は効果が著しく、少し食事に気をつけられた方は4~7.5cm、食事を減らされていない方でも2~6cm、「痩せることを前提にたくさん食べてしまった」という方や体重が増えてしまった方もおられましたが、それでも1.5~4cm減っていました。下腹部のメソセラピーと痩身指導のスーパーコース(ダイエットビスケットとダイエット用点滴での痩身指導コース)を併用されたT様は、1ヵ月半で3.8kg痩せられ、おへそ回りは7.5cm、下腹部は7cm減!注射をしていないウェストまで4cmも減ってしまい、お腹も顔もすっきりされて合う人ごとに「すごく痩せたね!」「綺麗になったね!」と絶賛されたとか。腹部全体のメソセラピーとダイエット用点滴・ダイエット用サプリメントを併用されたS様は、食事は減らされていないのに体重は1.6kg減り、おへそ回りはなんと6cm減!腹部全体のメソセラピーとダイエット用サプリメントを併用されたA様は、食事は少し減らされて体重は1kg減り、上腹部は4cm、おへそ回りと下腹部は3cm減。下腹部のメソセラピーと点滴併用のK様は、体重は1kg増増えたのにおへそ回りが3.5cm、下腹部が3cm、ウェストが4cm減!体重が増えているのにこれだけのサイズダウンは、すごい効果ですよね。

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また注射した部位の回りまで減ってしまうというのは不思議ですがよくある嬉しい現象です。わき腹に注入したのに明らかに下腹部も痩せた方や、あごに注入したのに頬がスッキリされた方などもおられました。顔に注入した方もほとんどフェイスラインなどがすっきりし、今後の効果が期待できそうです。また、食事を減らされるのはもちろんサイズダウンの助けになりますが、何もしないよりは点滴やサプリメントを併用されている方の方が効果が出ています。またこれからも途中経過を報告していきますので、楽しみにお待ちくださいね。
ちなみに私の今年の抱負は、ボトックスやヒアルロン酸を駆使したアンチエイジング医療のさらなる充実と、メソセラピーの完成です。そしてメソセラピーとボトックスを使って「小顔カット」ならぬ「小顔治療」も手がけていきたいと思っています。今年もさらに頑張りますので、皆様のご支援・ご協力をお願いいたします。