第30回 (2005年09月) 「古今・海外旅行事情」

  

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こんにちは。 異人館通クリニックの柴田です。
残暑も厳しい折ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
毎月、月末にこのクリニック通信を書くのですが、今回で30回目となります。さすがに毎回ネタを探すのは大変になり、月末になると締め切りにあたふたしてしまいます。
出版社の人が「先生! 本日締め切りなので、どうしても原稿を頂かないと困ります! 原稿を頂くまでここを動きませんからね!」 なんて言って作家の先生を追いまわす・・というシーンが漫画なんかでもあり、ちょっと憧れた事もありましたが、実際に自分が締め切りに追われると本当にあせります。

私の場合は、まだ自分の好きなことを書いているだけで気楽なものですが、これが本当の雑誌連載を持っているとすると、考えただけでぞっとします。普段の仕事もきちんと行いながら、連載原稿を抱えている先生も私の知り合いにいますが、本当に頭が下がります・・・。

なんだか最近はクリニック通信の話題がグルメとダイエットに偏っているので、なんとか別の方向に切り変えねば・・と考えたあげく、月並みですが今回は旅行のお話に・・・
(ああ、やっぱりプロのエッセイストには程遠いなぁ。)

私はこのクリニックを開業する前の勤務医だった頃、最後の5-6年は夏休みを年に1週間程度とることができましたし、海外での学会発表は10年間程ほぼ毎年行っていましたので、少なくとも年に一度は海外に行っていました。今はなかなかまとまった休みを取ることができず、かなりご無沙汰ですが…。

 

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最近の海外旅行は本当に身近なものになりましたよね。
私の小学生の頃は同級生で海外旅行に行く人なんてまず、いなかったのですが、珍しく夏休みに家族でハワイに行った・・なんていう子がいて、新学期になると、みんな興味深々でその子の話に聞き入ったものでした。その頃に家族で海外旅行に行く子ですので、当然お金持ちのボンボンです。

ボンボン: 「飛行機にのるとねぇ。スチュワーデスさんが飴配ってくれて、
いくつでも取ってええんよ。」
一同:  「へぇ!! 飴ってタダなの?」
ボンボン: 「タダにきまってるやん。 ジュースだって飲み放題やで!」
一同: 「ひぇ!!!!」
   
とハワイに着く前の飛行機の話の段階で、もう一般ピープルのお子ちゃま達は憧れの眼差しです。このボンボンの輝いてみえたことこの上なし。(残念ながら私の覚えているのは、この飛行機の中のフリードリンクサービスまでで、実際にハワイがどんなところだった・・・と言う話は全く覚えていません。その頃から食べ物の話しか興味がなかったのかも・・・(^○^))

先日、私の友人Aがクレジットカードのポイントを貯めてわくわくプレゼントをゲットしようとしたところ、なんとWチャンスに見事あたり、ハワイ旅行をペアでもらったそうです。ところが彼女は仕事もあり、なかなかハワイ旅行に行く休みを取ることができないので、お盆に里帰りした際、姪っ子の短大生に旅行券をあげようと思ったそうです。
   
友人A: 「ねぇ…あんた、、ビックプレゼントあげようか? すごいよ!」
姪っ子: 「え?? 何?何?」
友人A: 「じゃ~ん! ハワイ旅行のチケットよ~ん!」
姪っ子: 「・・・・」無言。
友人A: 「どうしたんよ。いらんの?」
姪っ子: 「ハワイ? ・・・いらん。」
友人A: 「な、、、なんで?」
姪っ子: 「飽きた」  ・・・一言。

結局その旅行券はAの両親がもらうことになったのですが、Aの怒りは収まりません。
友人A: 「ねぇ!どう思う? ハワイよ! 飽きた・・はないでしょ。
ホンマ最近のガキはどんな生活しとんねん! 学生やろ!
その後、なんて言ったと思う?」
柴田: 「ヨーロッパやったら行ってもいいけど・・・ハワイじゃあねぇ・・・でしょ?」
友人A: 「え、、!! なんでわかるん?」
柴田: 「いまどきの女子大生やもん。 ハワイくらいじゃ喜ばんよ。」
友人A: 「そ、、そうなん?」 (がっかりした様子。)

そう答えてAをなだめたものの、私も内心「ホンマ、どんなガキやねん!」と内心は嫉ましい気持ちで一杯だったのですが・・(-_-;)

私も以前にマイレージをこつこつ貯めてやっとエコノミーチケットをビジネスにアップグレードしてもらい、ルンルン気分でビジネスクラスの席につくと、一つ前の席には両親と伴に、どうみても小学生くらいのお子ちゃま兄弟がちょこんとすわって優雅にシャンパングラスでオレンジジュースを飲んでいるじゃぁありませんか。(こ・・・こいつら・・いきなりウエルカムドリンクかよ・・)
「子供の時からビジネスクラスなんて、、教育がまちがっとる!」
と半分おっさんと半分嫉妬がはいってやきもきしていました。ところが、さすがにビジネスにのる小学生だけあって長いフライトでも非常にお行儀がよく、機内食を食べる姿も優雅です。もちろん、機内で配る子供用のおもちゃなどには目もくれず、私がまだ食後のコーヒーを飲んでいる間に、なれた手つきで毛布のはいったビニール袋をやぶって毛布にくるまり、さっさとご就寝の様子。

フライトの最後に入国審査用の用紙が配られ、皆さんが記載する時もしっかりと英語で名前を書いているところを興味本位でちらりと見るとパスポートには出国と入国のスタンプがべたべたと一杯・・・。私のより一杯あるよ・・絶対。やっぱり育ちのいい子にはかないません・・(*_*)

ともかく、最近は飛行機代金も安くなりましたし、海外旅行は一部のお金持ちの趣味ではなくて多くの人のレジャーとして定着してきたなぁ…と思います。

かく言う私も世の中の変化の恩恵にあずかって何度か海外に行く事ができました。色々と旅の思い出はあるのですが、その中でもアメリカ・カリフォルニア州のラグナニゲルに行った事は私の体験の中でもベスト3に入るものです。

皆様ご存知の通り…通常は私の旅行の楽しみと言えば、食べることなのですが残念ながらカリフォルニア州で美味しい食事をする機会はほとんどありませんでした。私にとってはこれは非常に大きなマイナスポイントで、普通であればもう二度と行きたくない…ってところなんですが。
(なんであんなにアメリカのシーザーサラダは量が多いだけでまずいのでしょう・・おまけにクルトンの硬さと言ったらもう入れ歯の人を虐待する為にあるのではないかと言うくらい硬いし大きいですね。あれって何の意味があるのでしょう?…アメリカの人を敵に回す事はしたくないけど、やっぱり食事は考え直した方がいいですよ。絶対。)

 

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・・・にもかかわらずラグナニゲルは素晴らしい思い出の街でした。
ロサンジェルスからサンディエゴ方面に向かって海岸通りのハイウエイを飛ばすと2時間くらいの小さな街です。 どちらかと言うと地元の人のリゾートという感じで、こじんまりとしたお洒落な街並みに美しい海岸線。からりと晴れた青空はどこまでも爽やかです。オープンカーをレンタルしてその辺をドライブするだけでなんだか映画の主人公になった気分です。

私の泊まったホテルには海岸に面した総ガラス張りのカフェがあり、海岸に沈む夕日が真っ赤に空を染めていくのを眺めながら優雅にコーヒーをいただく事ができました。本当に太陽が海のかなたに沈んでいく姿は雄大で、荘厳な雰囲気さえあります。太陽が沈むとあたりはだんだんと暗くなり、海岸に打ち寄せる波の音だけが響いてきます。
このカフェにはBGMも薄型テレビに映し出されるスポーツエンターテイメントもありません。ただ、ただ、自然が繰り広げる壮大なステージだけで他には何もいらないのです。

朝はフルーツとクロワッサンで簡単な朝食をとった後は、海岸を散歩すると乾いた風が心地よく、地元の人の愛犬との戯れをボーっと眺めているだけで楽しい気分になってきます。 ああ・・・シアワセ。
あまり日本人の観光客が行くようなところではないようで、私が行った時も一人も見かけませんでした。それどころか、アジア人やスパニッシュ系の方々も非常に少ないように思います。ロサンジェルスにいると本当に人種のるつぼと言うのか、聞こえる言葉もCNNで聞くような流暢な英語に出会う事の方が少ないのではないかと思いますね。 いわゆる生まれつきのアメリカ人の方はどこにいるんだろう…なんて錯覚を覚えるのですが、ラグナニゲルにいると昔見たマリリンモンローが出てくる時代の映画のような人たちが沢山いて、私の中で勝手に「ああ・・ここはアメリカなんだぁ」って思っちゃいました。 (めちゃめちゃミーハーな評価ですいません…(^○^))

その他にも書ききれない事が沢山あるのですが、とにかく私の中では非常に思い出深い場所となったのは間違いありません。しかし、カリフォルニアに何度も行った事のある人でもラグナニゲルに行ったという人になかなか出会うことができずに、なんだか思い出を他の人とシェアできないまま時間が経っていました。

ところが偶然というのは奇妙なものなのですが、北野のこの地に越してきて間もなくの頃、近所のレストランで食事をしてハンター坂を歩いて帰っているとお洒落なバーの看板が目にとまりました。

看板には「LAGUNA」とかかれています。

その文字に誘われるようにお店に入ってみると、とってもお洒落でゆったりとした雰囲気。カウンターだけの席ですが、広いテーブルは圧巻です。席につくとラグナニゲルの記憶が呼び戻ってきました。カウンター越しの壁のデザインはまるでラグナニゲルで見た海岸からのサンセット(夕陽)じゃないですか・・・。

後から知ったのですが、ここのオーナーはラグナニゲルの海岸の 夕陽をイメージしたお店を作りたかったそうです。
なんだかとっても嬉しくなってしまいました。 全く期待していなかったところで、自分の思い出に出会ったような 気持ちです。
時計の針が逆戻りしたようなひと時を過ごし、お店を後にしました。 こんな近所に自分の思い出の場所がある…って妙な気持ちです。 何年ぶりかに親しい友人に街角でばったり出会った…という感じでした。

皆様も素晴らしい思い出という古い友人に出会う場所ってありますよね?

 

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そんなこんなですが・・・。
冒頭に書きましたように最近はとんと海外旅行に行くことがないのですが、9月には3日間ほどクリニックをお休みして韓国に行くことになりました。(ヨン様のおっかけではありませんのであしからず。)

マスメディアを通じてご存知の方も多いと思いますが、韓国は美容先進国なんです。新技術などでは日本よりも導入が進んでいますので、最新の韓国美容情報の収集と実際の美容界の先生方との研修や意見交換を行う予定です。皆様にはご不便をおかけしますが、ご容赦ください。 また、そこで仕入れてきた最新韓国美容情報などはこの通信でも紹介しようと思いますので、あわせてご期待ください。

ただ、どうしても韓国といえば、美味しいもの一杯の国ですよねぇ。
そちらの誘惑にそそのかされて肝心の目的を忘れないようにしなければ・・・。
ソウルのグルメ情報をご存知の方は、是非ご一報を!