第140回 (2014年11月) 「クリニック潜入調査…東京編 Part2」

  

こんにちは。柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。先月号では「最近めっきり涼しくなりましたね・・・」とご挨拶したのですが、今月号ではもう「最近はめっきり寒くなってきましたね・・・」とご挨拶したくなってきました。移ろいゆく季節の早い事と言ったら。これって年のせいなのかなぁ? 皆様もお部屋を暖かくして、そろそろ加湿器など利用して風邪をひかないようにお気をつけくださいね。さて、先月号と言えば大好評企画、「クリニック潜入調査」! 自分で言うのもなんですが、これがまた大好評・・・でして、多くの皆様からお声がけいただき「是非他のクリニックの体験談も紹介して欲しい!」と言われました。そこで今回は大好評連載企画!(ちょっとパワーアップしました。)「クリニック潜入調査・・・東京編Part2」をお送りします。「例によって君もしくは君のメンバーが捕えられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しないからそのつもりで。なおこのテープは自動的に消滅する。成功を祈る」(しつこい? もう要らない? でもこれがないと気分が乗らないので、諦めて付き合ってください・・・(^^)。)

今回のご紹介は、3週間は予約が取れないという人気のAクリニック。ホームページと院長ブログを見て、勉強熱心で気さくな感じの先生に惹かれて2週間前に電話したのですが、ラッキーな事になんとか予約が取れました。電話予約の際に受付の方から「どんな悩みですか?」と聞かれて「あの・・・。フェイスラインと二の腕のたるみ、シミとえら・・・(欲張り過ぎ?)」と言うと、かなり詳しくアドバイスしてくれました。シミ・たるみ・くすみにはフォトシルクプラス。術後2日ほどシミが濃くなるが、その後剥がれて薄くなるとの事。フェイスラインのたるみにはウルセラやジェネシス。二の腕にはウルトラアクセントかライポソニックス。ウルトラアクセントは痛くないが回数が要り、振袖には効きにくいですとか、ライポソニックスは1回で3ヵ月後くらいに痩せるが痛い・・・などなど、ドクターかと思わんばかりにすらすらと説明してくれます。う・・・ん。電話対応の段階ではかなり好印象。うちのスタッフも電話である程度の説明はできますが、ここまで完璧ではないな。こ、これはウチのクリニックは完敗ではないか! 受付強化月間を実施して鍛え直さねば!! 「神戸からわざわざお越しいただくのでしたら事前に写真を送ってくださればもっと詳しくアドバイスできるのですが・・・」と親切に言われましたが、面が割れるのを恐れて「写真をうまく送れるかどうか分からないので・・・」とごまかしました。
さて、受診当日。その日は暑くて、郊外の慣れない土地でうろうろとクリニックを探したので、めちゃ疲れました。道を聞こうと電話しても全然つながらないし・・・。そうか、電話でのアドバイスが長いからだな。電話は複数回線にすべきだと思います。(これがこのクリニックで唯一不満だった事。でも不満な事が一つしかないクリニックも珍しい。)やっとクリニックにたどり着き、問診票を書いてると冷たいお水を持って来てくれました。うん。これは好印象。そして「洗顔をしてお待ちください」という指示が・・・。今までの潜入捜査で診察前に洗顔するように言われたのはここだけです。ウチのクリニックはご存知の通り診察前には必ず洗顔していただきます。私は美容の診察するのに洗顔しないってどうなの?って思うからです。だって素肌で診断しないと正確な診断はできないと思うんですよねぇ。「洗顔後は乾燥するでしょうから、化粧水をつけてお待ちください」と言われたのは新鮮でした。ウチでも顔の注射前以外の診察ではそうした方がいいな・・・と思って、その後取り入れる事にしました。(注射治療で貼る麻酔を使う時は、何かつけると麻酔が効きにくくなるので避けた方がいいけど、そうでなければ乾燥を防いだ方がより通常の状態が分かりやすいですよね。)A先生は予想通りサバサバした感じのいい先生でした。何でも一生懸命説明してくれるし、説明が明快で解りやすいのもマル。とても愛嬌のある先生で、話も面白くて明るく楽しい。なるほど、3週間前でも予約が取れないという噂もうなずけます。(私も「愛嬌強化月間」を作った方がいいかな? とスタッフに相談したら、「めちゃめちゃ不自然になるのでやめた方がいいと思います」とピシャリ。え? 私ってそんなに愛嬌ないですか?)

柴田: 「先生から見て治したら綺麗になるというところは
           ありますか?」
A先生:「こめかみ、かな。こめかみがへこんでるので、
            ヒアルロン酸でふっくらさせると卵形の綺麗な顔になりますよ」
柴田: 「ヒアルロン酸って、血管が詰まって皮膚が黒くなる事が
           あるとか聞きますけど・・・」
A先生:「もちろん血管にヒアルロン酸が入るとそうなる事も
           あるんで、危険なゾーンや深さは避けます。
           例えば眉間や鼻の両側、眉の上とかは危ないんですね。
           それから、細い針で引きながら少しずつ注入すると
           塞栓は起こしにくいんですけど、太い針でドン!
           と入れると起こしやすいんですよ」

柴田: 「前に『先が丸い針で入れたら安全だ』って言われたんですけど、痛くて痛くて・・・。
          先生も先の丸い針を使われるんですか?」
A先生:「私は使う時と使わない時がありますね。額を丸くするなんて時は危険なゾーンを
           必ず通らなきゃいけないんでさすがに先の丸い針を使いますけど、こめかみは
           そんなに危険じゃないので、普通の針を使います。ヒアルロン酸の粒子の大きさ
           にもよって、モデリスっていうのは弾力があってもちがいいのに粒子が細かいので
           細い針で打てるんですよね。だから私はモデリスが好きでよく使うんですけど、
           こめかみなんかはモデリスを細い普通の針で打ちます。ところで、糸はどうですか?
           頬のたるみには効きますよ。1年から2年で溶けて戻りますけど」

出入りの業者の話ではA先生は糸(スレッドリフト:頬に糸を入れてリフトアップする方法)が好きらしい。ヒアルロン酸よりは気を使わないそうだ。つまりヒアルロン酸注入はそれだけリスクが高いって事ですね。「うーん・・・」と渋っていると「そこまでは考えられませんか・・・」と先生も諦めた様子。頬のシミには、メラニンに反応性の高いUPL(U-Shape Pulse Light)という光治療器、フォトシルクプラスを勧められました。くすみも取れるし、キメも細かくなるらしい。LEDを使ったDr.Arrivo-Ⅱという家庭用美顔器もあって、お試しもできるそうな。また、目の周りが黒いのにはこすらないようにするくらいしか方法がないけど、トラネキサム酸とビタミンCは内服した方がいいですよ・・・と。二の腕は、1回で痩せたければライポソニックスだが、痛みに弱ければウルトラアクセント。でも回数が要るので、「ウルトラアクセントだったら神戸にもありますよ。A医院だったかな。あそこは置いてると思いますけど」・・・と、いろいろ教えてくれました。う・・・ん。なかなかいい人だ。

A先生はカウンセリングに徹底的に時間をかけるそうで、いろいろと話してると長くなり、こめかみのモデリスとフォトシルクプラスをお願いする事にしましたが、時間がなくなってしまいました。次のクリニックの予約時間を遅らせてもらおうと電話したんですが後が詰まっていて無理だったので、時間的にモデリスを諦める事に。残念。A先生、ごめんなさい。治療費は前払いだったけど、返金してくれました・・・これも好印象^^;)。フォトシルクプラスは初めての光治療。産毛を剃ってからジェルを塗り、治療開始。パチン!! と音がし、こ、これはえらく痛い!「イテ!!」と顔をそむける位。出力を最小に落としてもらったんですが、それでもかなり痛い。「これ以上出力を落とすと効果が出ないと思いますけど・・・」と言われ、頬のシミ部分のみにする事に。「ではハーフショットの値段にしておきますね」と半額にしてくれました。良心的。痛かったけど、色が白くなってシミも少し薄くなったみたい。ちょっとご機嫌です・・・(^^)。いつも学会ではレーザーや光治療の症例写真を見ても注射治療やレチノイン酸療法ほどの変化がないので導入は見合わせていたんですが、劇的な変化はなくても1回でお肌の調子が少し良くなると満足度はあるのかもしれないなと思いました。もうちょっと痛くなければなあ・・・。私が痛がりなのかな? 自分で打つ注射はそう痛くないんだけど・・・。いずれにしても他のクリニックを自分で受診するのは勉強になりますね。

本当はもう何箇所かご紹介したいところなんですが、先月号で紹介した潜入捜査の後日談がありますので、そちらについてちょっとお話を・・・。ボトックスの権威であるGクリニックで打ったボトックスが効き過ぎて口が歪み、笑っても目が笑っていない状態になったので、試しにアセチルコリンを打ってみました。ボトックスは神経から筋肉に信号を伝えるアセチルコリンをブロックして筋肉を動きにくくするので、ボトックスが効き過ぎた場合にアセチルコリンを打てばましになるのでは? という、何とも単純な発想からです。アセチルコリンを注射するだけで筋肉と神経の接合部にうまく到達するのか? というような細かい問題はあるのですが、まずは打ってみよう! というポジティブな行動です。(ま・・・自分に打つ訳ですし・・・。)いずれにしてもボトックスが効き過ぎた時に筋肉の動きを回復させる方法は通常時間の経過を待つ以外にはないので、試してみる価値はありそうです。アセチルコリンに関しては既に試した知り合いの先生もいて、彼曰くは週1回で3回ぐらい打つと、筋肉の動きが戻ったんだとか。でもボトックスが効き過ぎた時は1ヶ月くらいすると落ち着いてくる事が多いので、週1回で3回だと3週間経っている訳だから、アセチルコリンが効いたのか時間が経ったから落ち着いてきたのか分からんな・・・と思いつつも、取りあえず試してみる事に。

注射はどれくらい痛いか分からないので貼る麻酔を貼って、まずは左目の下に0.1cc注入。注入時の痛みはそうでもなかったんですが、注入後にめちゃくちゃ痛くなってきました。 しかも注入部位だけでなく、顔の左半分から頭までカーっとめちゃくちゃ痛いではないか!「イテテテテ・・・」と頭を押える私にコロコロS君もびっくり。しばらくすると治まってきましたが・・・。口元はびびって0.02ccずつ注入し、注入後すぐにDr.Ice(注射部位の痛みを軽減するための冷却器。普通は注入前に冷やすのだが)で冷やすと痛みはだいぶましにはなりました。注入後口を動かしてみると、「おや?」注入直後から、口の歪みがちょっとましではないか。翌日はだいぶましになりました。これはいいかも。 1週間後に再度挑戦。今度はキシロカイン(注射の麻酔薬)を少し混ぜて打ってみました。もちろんDr.Iceで冷やしながら少しずつ。うん、だいぶ痛みはましだ。キシロカインは偉大だなーと感心しつつ注入。1回目より多く注入できたので、動きがかなり改善されました。おお・・・これは使えるかも! 何でも試してみるもんですね。ボトックスが効きすぎてしまった場合の対処方法に一筋の光が見えてきました。

潜入調査に行くと、今回のAクリニックのように「あ・・・これはいいな。ウチでも取り入れなきゃ」という良い面での発見もあれば、Gクリニックのように「これはダメでしょう」という事もあります。勿論人の反応は様々ですし、受け取る側の感性もいろいろなので、どちらかが完全にダメだという事ではありません。今回のボトックスのように「良くないな・・・」と感じても、アセチルコリンを自分で試すきっかけを作ってくれたと思えば悪い気はしませんし、全部がダメな訳ではなくて一部に問題があるというケースが大半なので、それはそれで自分で改善案を試すきっかけとなります。東京のもう一つのクリニックで今話題の輪郭注射(腫れずに脂肪を溶解し、輪郭をスッキリさせる注射)を打ってみたんですが(先が丸い 鈍針と麻酔クリームを使えば安全で痛くないとの事で、鈍針と麻酔に6480円も払ったのに、めちゃくちゃ痛かった!)それに似た薬剤を取り寄せてうちでも打ってみました。針は鈍針ではなく普通の鋭針で打ってみたら、東京で打った時より全然痛くない。やっぱりあの痛さは手技の問題だったんだ・・・^^;)。コロコロS君と丸顔のスタッフNちゃんにも打ってみました。従来のメソセラピーと半々で試してみたらメソセラピーよりも痛くなく、量が多すぎなければほとんど腫れません。コロコロS君は大量に打ったので直後はちょっと腫れたけどメソセラピーと違って翌日の腫れが全然ないので、これはいいかも。効果もメソセラピーと同じくらいはあるようです。これはちょっと皆様も巻き込んで評価してもらわねば・・・ と、早速今月はお試し企画をすることにしました。 何事も安全性さえ確認できれば、後は行動あるのみ! このバイタリティが続く限り、また潜入調査に出かけていろいろな事を吸収していこう! 皆様も、もし潜入調査ご希望のクリニックや治療方法があれば、こっそり耳打ちしてくださいね。 尚、このテープは自動的に消滅する。成功を祈る。 シュワッ・・・。
(エンディングロール。やっぱりBGMはミッションインポッシブルでしょ・・・♪)