第128回  (2013年11月)  「昭和育ちですから・・・」

  

こんにちは。柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。なんだか急に寒くなりましたが、皆様体調など崩されていないでしょうか? 毎年この季節の変わり目になると書いているのですが、最近は本当にファッションが多様化したのか、変なところで我慢せずに自分に素直になったからなのか分かりませんが、街を行く人の服装は様々ですね。ある人はTシャツ一枚かと思えばある人はもうダウンジャケットなんか着ている人もいますし、サンダルの人もいればロングブーツの人もいます。朝晩になるとコート着てるような人もいますし…。昔は学校や職場が制服のところが多く、衣替えの季節になると一斉に服装が変わるので暦の上での季節を意識する事が多かったのですが、今はそれぞれの「感覚」に任されているので、暑いと思う人はTシャツのまんま。寒い人はジャケットを着てるし、もっと寒い人はダウンを着るって感じなんですね。ビジネスマンもノーネクタイのスタイルが多くなったようですし、そもそもスーツを着ている人も少なくなった気もします。当院でもスタッフの服装は様々で、私なんかもう寒くてタートルを着てるのに、コロコロS君は白衣の下はランニング。しかも襟ぐりと袖ぐりがめちゃ深く、むちむちした体がはみ出して見苦しいので、先日ついにランニング禁止令を出してしまいました。(今月号も登場! コロコロS君。彼がクリニック通信に頻繁に登場する事で最近は患者様から「あ…!あなたがコロコロS君ですね!」と声をかけられるようになり、本人もまんざらではない様子です…^^;) いずれにせよ季節の変わり目は体調を崩す事が多いので、皆様もお気をつけください。

私も夏頃からいろいろとストレスが重なったせいか、ついに先日「胸痛」が出現してしまいました。今までもたまに左胸部がちょっと痛い事があったんですが一瞬で治まっていたし、太ってさえいなければ動脈硬化や狭心症とは無縁だとタカをくくっていたので気にしてなかったんですね。ところがある秋の夕方、「イテテテテ…」と明らかな胸痛が断続的に出現。皆様もそうだと思いますが既往症がない限り、お腹ならともかく「胸(心臓の近辺)が急に痛くなる」なんてめったにないですよね。私も最初は何が起きたのか一瞬理解できない状態になりました。少し治まったところで冷静になって原因を考えてみます。最初に思ったのは誰かが藁人形を使って呪いを私に掛けようとしたのではないか?って事。ま…そんな前近代的な話を今更信じる事もできないし、何しろこんな人のいい私が他人の恨みを買うはずがない…(^^)…と自分で勝手に納得して「呪い」という原因はリストから排除です。(え?そうですよね…皆さんもそう思ってくれますよね??)次に考えたのがしゃっくりのような一時的な筋肉痙攣。ただ、胸筋がこんな感じで痙攣するかなぁ…と考えているうちに又、痛みが何度か襲ってきました。イテテテ…。立ってられない程の痛みではなかったんですが、その状態が診療後も続いたのでさすがにこれはおかしいと思い、久しぶりに病院を救急受診する事にしました。

血液検査や心電図は異常なく、そうこうしているうちに痛みは治まったんですが、循環器内科にいる後輩や知り合いの先生に相談してみると「微小血管狭心症」というものかもしれない、と言われました。 なぬ?! 狭心症? そんなバナナ。狭心症とは、心臓の筋肉(心筋)に酸素を供給している冠動脈に異常が発生し、心筋の虚血(血が行き渡らない状態)のために胸痛や胸部圧迫感などを生じる病気です。ま…一言で言えば典型的な成人病の一つですね。うちは母親が太りすぎによる動脈硬化・高血圧・糖尿病と病気の宝庫で、心筋梗塞を起こしたり大動脈瘤の手術や心臓のバイパス手術までして大変だったのもあり、自分は太らないように気をつけていたので狭心症なんかには絶対にならないと思っていたのですが…。体型で言えば私より自称平成育ちで実は最も昭和なコロコロS君の方がずっと危険なはずやけどなぁ。(クリニック通信登場のおかげで患者様からよく声をかけられるようになったS君は、今日も今日とて一体どうして知ったのわからない昭和初期のヒットソングを口ずさみながら、機嫌良く仕事をしているようです。そのうちクリニックで「買い物ブギ」とかのCDをかけようとするんじゃないかと心配なんですが…。)

あ…でもそう言えば天海祐希も心筋梗塞になったし、太っていなくてもストレスが引き金になって心臓病を起こす事は稀にあるようですが、まさか自分がなるなんて。結構神経太くてストレスには強いはずだったんだけど…。逆にそれで体にストレスがかかりすぎたのかな。「微小血管狭心症」というのは冠動脈のCTや血管造影などの検査では写らないくらいの細い血管が収縮して心筋の血行が悪くなり、そのために胸痛が生じる狭心症の一種で、更年期の女性に多いようです。女性ホルモンの変化も原因ではないかと言われていますが、命にはかかわらないのであまり研究されず、実際のところは良く分かっていないのだとか。似たような病気に、もう少し太い冠動脈が異常収縮を起こす「冠攣縮性狭心症」というものがあり、こちらは遺伝も関係しているそうで飲酒制限が必要らしい。ありゃ!? これはやばい。遺伝と言えば母親の遺伝子がありそうだし、もしこっちで禁酒令を出されたらどうしよう。禁酒でますますストレス溜まるやないの!(え?心配のポイントが違いますか?)大学の循環器内科にいる卓球部の後輩がすぐに心エコー検査をしてくれると言うので(持つべきものは体育会系クラブの後輩なのだ)、検査をしてもらいましたが異常なし。「大丈夫やと思うけど、保険のために持っときはったら」と心臓の薬を処方してくれたんですが、その翌日にまた胸痛が出たのでその薬を飲んでみると…効いてしまったんだな、これが。…それもいやですよねえ。(薬が効いて嫌な思いって初めてしたかも…。)それなら念のために冠動脈CTを撮っておいた方がいいと言われ、日時の都合もあって神戸の中央市民病院を紹介してもらいました。

市民病院は救急で受診した事はありましたが昼間行くのは初めてです。知らなかったんですが、最近移転したんですね。行ってみてもうびっくり。新しく綺麗になった病院の1階の広いホールにはグランドピアノの自動演奏。まるでホテルのロビーではないか。私が勤務医をしていた頃からは想像もつきません。時代と共に病院も変わるんですねえ。院内のシステムも自動化されていて、機械で受付をすると携帯電話のような呼び出し機が配付され、順番が近づくと「Aブロック待合でお待ちください」などと呼び出しがかかります。それまでは「院内でお待ちください」となっていて、カフェにいても大丈夫。院内にはTully’s Coffeeやレストランもあり、カフェには中庭に面した広々とした窓があって、病院とは思えない雰囲気です。やっと大きな病院も患者サイドに立つようになってきたか…と感無量。昔は呼ばれるまで受付の前でじっと待たなければならなかった上に、「2時間待ちの5分診療」などと言われたものでしたが。さらに受付の人や看護師、検査の技師さんまですごく親切で、10年前の病院とはえらい違い。昔は大きな病院の受付や看護婦は偉そうなもんと相場が決まっていましたが…。しかし市民病院は神戸の模範病院を目指しているそうなので、おそらくそういう面では神戸で一番のはずで、他の病院が全てここまで患者待遇を良くしているとまではいってないようですが、それでも昔と比べると大きな変化です。だいたい昔は普通の病院は患者待遇があまりにも悪かったという事も、当院の前身である「異人館通クリニック」をオープンしようと思ったきっかけでもあったので、こういう変化が起こってきたという事は私の考えはやはり間違ってなかったんだ…と、ちょっと嬉しくなりました。一応私だって医者の端くれで、勤務医の頃は務めている総合病院のサービスレベルの低さに心を傷めてなんとか改善したいと思ってたんですよ。(ほら…やっぱりこの胸痛の原因が誰かの「呪い」であるはずがないな…^^;)

今回の私のように更年期などの要因で微小血管狭心症なんかになった場合には、日常生活はできるもののなんか体調がおかしい…というような事になります。そのような場合は通常のホルモン投与などを行う事はできないし、恐らく行うべきではないでしょうね。更年期は誰にでも訪れるものなんで、それを無くす事はできなくても「少しずつその状態になるようにしたい」って事だと思います。そうなると通常の病院はやっぱり不得意分野です。プラセンタ点滴などは明らかにいいのですが、更年期障害に対する治療薬ではないので保険対象とはなりません。でもこんな悩みを抱えている人は全国に何万人もいるはずです。そうだ! だったら自分を実験台にして色々と研究をしてみよう!…とそんな考えが沸々と湧き上がってきます。更年期が原因なら、プラセンタだけでなく、夢美人や豆乳ローションが効くかもしれない。早速豆乳ローションを作って試してみました。豆乳ローションはご存知の方も多いと思いますが、大豆に含まれるイソフラボンを皮膚で吸収できる、誰にでも手軽にできる民間療法みたいなものです。すぐには効果は分かりませんが、また結果が出たらお知らせしますね。夢美人や豆乳ローションが微小血管狭心症に効いたら学会発表ものかも?? どうも最近は転んでもただでは起きない方法が身に付いてきたようです…。これも昭和育ちのなせるド根性なんでしょうか。もしよろしければ皆様も一緒に豆乳ローションを試してみませんか? なんかウキウキしながら豆乳ローションを作っている自分がつい「買い物ブギ」を口ずさんでいるのに気づいて、慌てて口を閉ざして周りを見渡しました。どうやらコロコロS君が気づいてなさそうで一安心…(^^)。

昔は病院と言えば古い建物に、待合室ではぎゅっと詰めれば6人は座れる破れた長椅子で診療が始まる前から談笑にふける常連さん?達の姿。受付には患者さんがくれたせんべいのブリキ缶で作った診察券入れ。診察室には「ねずみ色」で見事にトータルコーディネートされた事務デスクと書庫。アルコール消毒液のツンとした匂いに、プライバシーが守れそうにない間仕切りカーテン。薄暗い廊下には切れかけた蛍光灯が灯り、よぼよぼのお爺さんが洗濯しすぎで布がかすれて地肌が見えるような寝間着が半分はだけた格好でトボトボ歩いている横を、強面の看護婦さんがスタスタ歩いてる…っていうのが定番だったんだけどなぁ。(きっとコロコロS君だったら知ってるに違いない。)今思えばなんであんな雰囲気にしてたんでしょうねぇ。ちょっとした工夫でいくらでも変えられるのに、まるでそうしなければいけないような感じで、病院と言えばどこに行っても同じ雰囲気でした。あれでは元気な人が行っても病気になるでしょう…。(まさか…潜在顧客を増やす…それが狙いだったのか? …そうだとすると奥が深すぎる!)  

そしてなんと言っても病院と言えば「薬」。飲みきれないほど薬を出されるので「まだ飲み残しがあるから今日は薬は要りません」って断らないといけないくらいです。勤務医だった頃と今の美容の世界で最も大きな違いは処方する薬の量です。美容は病気ではないので薬は必要ないでしょう…と思われるかもしれませんが、病気であっても元気であっても体に何らかの「変化」を促す為のものという意味では同じです。実際に美容の世界では点滴はよく使いますし、プラセンタのような内服薬を使う事もあります。ただ、圧倒的にその「量」が違いますね。実は海外の病院に行くと出される薬の量が全然違うんです。日本ほど薬が出てくる事はまずないと言われています。かつては薬価差益という、薬を出せば出すほど病院が儲かるという仕組みがあったので、大量の薬を出される事に日本人は慣れていたのかもしれません。今では建前としては病院は処方箋を書くだけなので、薬を大量に出す事で儲かるという事はなくなったのですが、それでも個人病院を出たところには必ず身内の方が経営する処方箋薬局があるっていうのが定番です。そんな都合のいいところに第三者の経営する処方箋薬局がありますかねぇ。ありゃ、どうみたってグルですよねぇ…^^;)。(やっぱりこんな本当の話をいつもしてるので、誰かの恨みを買って藁人形だったのかも…。)日本は保険診療制度の問題があって、問診や触診などの単価が極端に安く、診察に時間を取る事ができません。又、保険診療でできる事は厳しく定義されているので、その範疇でできる事と言えば、外科では手術するか内科では薬を出すくらいなんですね。そもそも病院って急に調子が悪くなった人を治療する施設ですから、手術とか、強い薬を出してショック療法みたいな事を行い「生命の危機」からは少なくとも救い出して、後は自分の自己治癒力に任せるというような事が基本になっています。だから「なんとなく調子が悪い」とか「検査では悪いところはないんだけど、どうも体調が変」というような人を治療する施設ではないんです。

今回の私のように更年期などの要因で微小血管狭心症なんかになった場合には、日常生活はできるもののなんか体調がおかしい…というような事になります。そのような場合は通常のホルモン投与などを行う事はできないし、恐らく行うべきではないでしょうね。更年期は誰にでも訪れるものなんで、それを無くす事はできなくても「少しずつその状態になるようにしたい」って事だと思います。そうなると通常の病院はやっぱり不得意分野です。プラセンタ点滴などは明らかにいいのですが、更年期障害に対する治療薬ではないので保険対象とはなりません。でもこんな悩みを抱えている人は全国に何万人もいるはずです。そうだ! だったら自分を実験台にして色々と研究をしてみよう!…とそんな考えが沸々と湧き上がってきます。更年期が原因なら、プラセンタだけでなく、夢美人や豆乳ローションが効くかもしれない。早速豆乳ローションを作って試してみました。豆乳ローションはご存知の方も多いと思いますが、大豆に含まれるイソフラボンを皮膚で吸収できる、誰にでも手軽にできる民間療法みたいなものです。すぐには効果は分かりませんが、また結果が出たらお知らせしますね。夢美人や豆乳ローションが微小血管狭心症に効いたら学会発表ものかも?? どうも最近は転んでもただでは起きない方法が身に付いてきたようです…。これも昭和育ちのなせるド根性なんでしょうか。もしよろしければ皆様も一緒に豆乳ローションを試してみませんか? なんかウキウキしながら豆乳ローションを作っている自分がつい「買い物ブギ」を口ずさんでいるのに気づいて、慌てて口を閉ざして周りを見渡しました。どうやらコロコロS君が気づいてなさそうで一安心…(^^)。