第124回  (2013年07月)  「目指せ! センター」

  

こんにちは。 柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。最近は梅雨だというのに雨はなかなか降らず、近畿地方は真夏か?と思うくらい暑い日が続いたり、一体どんな季節になってるんでしょうね。全く予測のつかない気候の変化の中ではありますが、皆様におかれましてはどうぞ体調管理に気をつけていただき、元気でお過ごしくださいませ。
さて「予測がつかない」と言えば…AKB48の総選挙で「さしこ」事、指原莉乃がトップ当選となり次の新曲のセンターになることが決まったそうで、総合プロデューサーの秋元康もこれは全くの想定外で非常に驚いたとか…。…っていきなりの話の展開に驚かれました? クリニック通信のネタに困って無理に若者の話題に乗っかろうとしている訳ではないのですが、これだけ連日Yahooニュースに載ってるとさすがに目に留まります。この前、同級生との会話の中で「なんか毎日AKB総選挙の話がニュースになってるけどあれ何なん?」って聞いたところ、いい年をしたオジサマAが満面の笑顔で「さしこ」さんの今までの遍歴を延々語りだしたのにはもう驚きを超えて驚愕…この人こんな人だったけ??…^^;)まぁ…細かい事は分からないのですが、今回のAKB総選挙から学べる事は、人生には不遇な事があってもじっと我慢をして潔く自分を反省し、自分を信じて努力を続ければまた認められる日が来るんだ…っていうありがたいお話でした。(なんか自分に言い聞かせているようで最後はちょっと涙目だったような気がする…大丈夫かな…Aさん…。)いづれにせよ不遇の時があっても自分を信じて努力するといつかは報われると信じる事は大切な事ですよね。

とっても手前味噌で恐縮なんですが、この7月で当院も移転5周年を迎える事ができました。移転を決めた直後はもう七転八倒のトラブル続きで、移転をしようと決めた自分がなんて馬鹿なことを考えたんだ…って腹立たしいやら情けないやら…という思いもしたのですが、とにかく自分で決めた道を信じて愚直に進んできた結果、皆様のお陰でなんとか5周年を迎えることができました。本当に感謝カンゲキ雨嵐です。(誤字ではありません…あしからず…^^;)古くから来ていただいている皆様はご存知だと思いますが、今の場所に移転する前はハンター坂を登って、山本通り(通称異人館通り)の交差点のところにあるマンションの地下一階でひっそりと開業しておりました。三宮の駅から真夏の暑い日差しの中でも、大雨の日でもハンター坂を登って来院してくださった皆様には本当に申し訳なく、もっと便利なところに移転したいと考えていました。又、当時は美容クリニック業界のトレンドが効果や安全性よりもラグジュアリーな雰囲気を追求するような風潮が蔓延した事に嫌気がさして、研究所兼クリニックを交通の便利のよいところに心機一転して作りたいと考えました。その時は本当にそんな事をして大丈夫だろうか…という思いもあり、医療系コンサルタントの会社に相談して三宮近辺を調査をしてもらったりしたのですが、「神戸の三宮は全国的に見ても美容クリニックの超激戦区です。かなり苦労されると思いますが…」と渋い顔で釘を刺されたのを思い出します。

でも自分で決めたからにはやるしかない。そんな気持ちで現在の場所に移転したものの、想像以上に「激戦区」でした…。(人の話は素直に聞くもんですねぇ…ホントに…^^;)私が異人館通クリニックを開業した頃は美容系のクリニックは確か神戸に6件程度しかありませんでした。ところが今はこの狭い三宮地区だけで40件以上もあるんですねぇ。私も三宮に移転する時に「真に安全性と効果が認められる治療以外は行いません!」と宣言しただけでなく「神戸一コストパフォーマンスの高いクリニックを目指します」とホームページに一文を加えました。そして実際に他のクリニックのメニューと価格を調べて、神戸では一番コスパの高い治療内容と価格に改定しました。…それから5年。今でも神戸で最もコスパの高いクリニックを目指すという目標は意識していたのですが、最近はチェーン系の美容クリニックも多数できた為、ある治療が極端に安く、当院よりもずっとコスパがいいのではないか?…と思われるケースが出てきていました。それらのクリニックのホームページを見ると、確かに安い! なんでこんなに安いの?? って不思議になります。このままでは当院が掲げているコンセプトが嘘になってしまいます。そんな訳で今回は私自ら覆面捜査官となり、激安クリニックに潜入捜査第二弾を実行する事にしました。今回こそ美容クリニック業界の裏事情を暴く必要があるのだよワトソン君…って訳で、前回の調査では見事に私だという事が見破られてしまった(クリニック通信第102回参照)ので今回は身分を隠し、慎重に潜入調査をしました。ただ最初にお断りしておきますが、当院と競合するメニューの中で他のクリニックが極端に安いケースがあるのはボトックス注射のみでした。この通信でも何度も書きましたが、ボトックスは殆どの人に効果があり、しかも安全性が高く即効性もあるという美容業界のスーパースターです。人間の体は不思議なもので、同じ薬剤を使い同じ方法を試みても、ある人には効くがある人には全く効かないとか、逆に副作用ばかり出る…って治療法も少なくありません。ところがボトックスはほぼ万人に効果が出る優れものです。ただし、効果と言えば聞こえはいいですが、言い方を変えれば確実な変化を出すものですから、思ってもみない変化になる事もあるのです。通常、思ってもみない変化の事を「副作用」とも言います。

そんな訳でホームページで激安ボトックスを謳っており、当院より安値の医院をいくつかピックアップ。実際にどうしてそんなに安くできるのかを確認して来たのでした。 まずは最大手のS美容外科クリニック。ここはボトックスの通常料金は神戸で一番安い。目尻や顎はRegenoxで4500円、ボトックスビスタでも9800円。いや…確かにこれは安いです。ボトックスの原価って皆様が想像されているのよりずっと高いんですよ…^^;)。それを考えると、この価格でできるなんてどうなってんだろう??って感じです。電話すると当日に予約が取れました。待合は長椅子が5脚と大画面のTV。美魔女ビデオが流れています。説明書入りファイルに番号が書いてあり、番号で呼ばれる。そんなに患者数が多いのかしら? 今時は患者様が溢れている総合病院でもそんな事はしないけど。合理的というか何というか…。最も安いRegenoxをお願いしたものの、なんだかんだと言って高い方のビスタを勧められる。これはかなり意志が強い人でないと押し切られてしまうでしょうね。それから高いレーザーの治療をかなりしつこく勧められました。すべて断ると諦めてその場でボトックスを実施する事に…。処置室には最初から決まった量の薬剤が入っている注射器がおいてあって、マーキング(注射を打つ場所に印を入れる事)も何もなしでいきなり注射されちゃいました。(あぁ…って言ってる間に注入完了。)術後経過観察はないので次回の来院は不要だそうです。ここでは1週間で全く変化がない場合は1回の追加注入は無料だとの事。これは綺麗にならないとか思ったようにならない…ではなく「全く変化しない」場合だけだそうです。先程も書いた通り万人に効果が出るボトックスを注射して全く変化しないケースは私も見たことがないです。必ず変化はします。ただ、それが期待している綺麗な変化かどうかが問題なんですよ…ワトソン君。私が「以前にボトックスをした事があるんですが、効き過ぎたので少なめにしてもらえないでしょうか?」と言うと「少なめにする事はできますが、その場合は追加は有料になります」って事でした。フム…そりゃちょっと初めての患者さんには危険じゃないの? 案の定というか2、3日後つっぱって話しにくいし、食べにくい。どうも上(口に近い部分)に打ちすぎたようだ。顎の梅干ジワは上の方だけ効いて二段になり、その横に以前にはなかったシワができてしまいました。眉間とかじゃなくて顎にしておいてよかったぁ…^^;)。

その次の潜入捜査はやはり大手のS美容外科。ここは韓国製のニューロノックスの初回は1000円という驚きの価格。通常でも8800円。ボトックスビスタだと初回9800円、通常21400円。ビスタの価格はうちとそう変わらないな…。ただ目玉であるはずのニューロノックスをお願いしようとすると、事前のナースのカウンセリングでビスタを盛んに勧められ、「先生と相談して決めます」と言うと院長も「ニューロノックスは効きすぎたり効かなかったりばらつきが非常に大きいので勧めない。やってみないと効果は分からない」…と。(私はそこまで差はないと思うのだが、普通の人はここまで言われるとビスタを選ばざるを得なくなるでしょうねぇ…。ここでも安いニューロノックスは単なる客寄せのために置いているって感じ。これってお一人様一箱限りの激安ティッシュペーパーみたいなもの??)実際の治療はここでも定量注入。少なめにすると効かなくても追加はしない。処置室には注射器に吸った薬剤が用意されていて、やはりというかマーキングもせずいきなり注入です。注入前の写真も撮らず、内出血以外の副作用の説明もなし。そして、治療後経過観察もなく、はい、さようなら…って感じ。(私が一番安いメニューしかしなかったからなの??)しかも、少なめにしてって頼んだのに間違って通常の量を打たれてしまったようだ。激安ボトックスってやっぱりやっている内容は似たようなもんなんですね。他にもいくつかのクリニックに行きましたが、きちんとしていると思ったところはわずかでした。

今回潜入調査をしたクリニックの激安ボトックスの治療の進め方は当院とは全然違います。当院ではまずカウンセリング前にボトックスの詳細な説明書を読んでいただいた後、メイクを落としてもらって診察し、効果の出方や副作用について説明した後、眉が上がった方がいいのか上がらない方がいいのか、よく効く方がいいのか効き過ぎない方がいいのかなど仕上がりの好みについてもお聞きして注入方法や注入部位を考えます。ボトックスは表情筋を動かしにくくする薬剤なので表情ジワには非常に効果がありますが、効き過ぎると額や眉間に打った場合は眉や瞼が下がったり重くなったり、逆に眉がつったり、目の周りに打った場合は笑いにくくなったり微妙に焦点が合いにくくなったり、たるみが目立ったりという副作用もあって、効きすぎた場合は通常1ヶ月前後待たないと落ち着いてこないので、注入量は初回は少なめにし、10日から2週間の間に来ていただいて効きが悪ければ無料で再注入します。同じ注入量でも効果の出方には個人差があるので、過去にボトックスで効き過ぎて困ったという方は当院で使う通常の量よりもさらに少なめにしますから、他のクリニックより初回の注入量はかなり少ないと思います。

治療当日も洗顔してメイクを落としていただき、表情を作った時と作らない時の写真を正面・左右斜めなど何方向からか撮り、注入部位に印を付けて再度写真撮影をします。それから注入量を計算し、薬剤の用意も私がするので治療には結構時間がかかります。大手のように誰にでも同じ量を看護師が用意しておいてドクターが次々打つ…という訳にはいきません。表情筋の走行には個人差があるので、同じ部位に注入しても効果の出方に差がありますから、注入部位に印を付けて写真を撮り、注入2週間後の診察時にも写真を撮る事でその方の効果の出方の特徴が判ります。(マーキングって下手な人が手元が狂わないように予め印をつけているんじゃないんですよ…^^;)。)額に注入して少し眉が上った場合などは、それが嫌な方は修正もできますし、注入部位の写真を残しておく事で、2回目の注入時には前回の注入部位よりも少し外側に注入するなど、微調整をする事ができます。追加注入をした場合はその2週間後にも診察に来ていただき、効き具合を見て写真撮影をします。次回の注入時に前回の効き具合を見て注入量を調節するためです。面倒ですが、そうする事によってその方に一番合った綺麗な仕上がりにする注入方法を確立する事ができるのです。写真も撮らない、術後診察もしない、誰にでも同じ量を注入する…という治療の仕方では、一人一人に合った綺麗な仕上がりは望めないと思います。しかしこういう事は実際に比較しないと分かりませんし、こういう情報を公開する事も大切なのかなと思いました。

まぁ…こう書くと「そりゃ…あなたのクリニックだからいい事だけ書いてるんでしょ。ちょっと宣伝っぽいよ。」って言われると思うのですが、クリニックの治療方針によって値段の差が出るという事だけはどうしても書きたかった次第です。勿論、すべてのクリニックが安かろう悪かろうであった訳ではないです。ちょっとこれは強敵だぁ…と思ったKクリニックを最後に紹介します。そこの院長はS美容外科に以前勤めていた先生です。ホームページには「美容外科クリニックで、ホームページに載っていた料金と、実際に行った時の料金が違った事はありませんか? 希望もしていない高額な治療を勧められた事はありませんか? 当院は料金は一律で、押し売りはしません」というような事が載っています。うむ…。これはS美容外科がそうだったという事だな…わかる、わかる。私も勧められました…(^^)。あまりにも安い大手の美容外科では、ホームページの安い料金はあくまで客寄せのためで、それを見て行っても別の高い治療を勧められる。でもそれは、実際に行った人か内部の人にしか分かりません。S美容外科は「低料金の秘密」として、人件費や材料費は他のクリニックと変わらず、宣伝広告費を削って口コミで来てもらってるからだと謳っていますが、大量に薬を使うので材料費は買い叩いているという事は業者さんからよく聞きます。人件費は若い医師を雇うので安いはずだし、本当は相当な金額の宣伝広告費を使っているのは誰が見ても明らかなんだけど…。

さて、Kクリニックは新しくて綺麗、眺めもいい。私の予測に反して先生はとても親切で、診察も丁寧です。ボトックスはビスタしか使われていませんが、韓国製のものとの違いを聞くと、韓国製のものは少し効果にばらつきがあって、もちもビスタの方がいいような気がするとは言うものの、大手のドクターのように完全に否定はされませんし、押し売りもされません。「いつも効きすぎるので少なめにして、足りなかったら追加していただく事はできますか?」と聞くと快く「いいですよ」と。「追加の料金は要りますか?」「いえ、大丈夫です」なんと、良心的ではないか! 通常の量を聞くと当院よりもだいぶ多い気はしましたが、副作用についても聞くといろいろ教えてくださいました。そしていざ注入。ここは先生が注射器に吸った薬剤を持って来られました。「ちょっと多目には吸ってますけど、これより少なくしますので」ナースが用意するのではないようなのでちょっと安心。「Sでは量を間違えられたようなんですけど、あそこは先生は薬を吸いませんよね?」というと、「ああ、あそこは吸いませんね」…やっぱりそうか。ナースが定量を用意してドクターはそれを打つだけのようだ。Kクリニックはわりと良心的できちんとしているし、注射後に炎症を抑える薬を塗ってくれたり、内出血が早く引くクリームをくれたり、先生がお見送りまでしてくれて、見習おうと思うところもいろいろありました。あ…これ以上、ライバルを宣伝してはいけないな…。絶対に負けないように頑張りますので、柴田美容皮膚科クリニックを応援してください!! ただそんなKクリニックですが、私が行った時はガラガラだったんですよねぇ。上記の大手クリニックはいつも混んでる感じだったのに。やっぱりみんな中身が分からないので宣伝広告がうまいところにいっちゃうんでしょうか…。こういう情報を公開すればもう少し「ボトックスが効き過ぎて困った」と言う方が減るんじゃないかな、と思った次第です。そんなこんなで移転5周年を迎えることができた事を、この場を借りて深く御礼申し上げます。何年たっても初心を忘れる事なく、自分の信じた道を邁進して行くつもりです。いつか総選挙で神戸美容界のセンターをフライングゲットできるように頑張ります!…(^^)