第122回  (2013年05月)  「たまには贅沢しちゃってもいいんです・・・」

  

こんにちは。柴田美容皮膚科クリニックの柴田です。最近はようやく暖かくなってきたと思ったらまた少し寒い日があったり、季節の変わり目は洋服選びも大変になりますよね。さすがにロングコートは出さなくなりましたが、出勤の時はそれなりに暖かかったのに、帰る頃になるとすっかり寒くてコート着てくれば良かった・・・って思う事も。(私の場合は帰りが深夜になる事が多いからかもしれませんが・・・。)最近は毎年、異常気象だと言われてますよね。地球温暖化が進んでると思えばすごく寒い冬だったり、そうかと思えば今年は観測史上最も早い桜の開花だったという話も聞きます。この異常気象というのは世界的な傾向だそうで、二酸化炭素の濃度が上がっている事が原因って言う人もいれば、地球の中でマグマが動いて地殻変動が起きているからだって言う人もいます。(この学派の人達に言わせると、温暖化の後には氷河期が来るのだとか・・・。)ノストラダムスの大予言が当たらなくて良かったと思ったのもつかの間、新たな不安に人類は常に悩まされ続けていくのでしょうね。

ただ、地球環境も変化すると、人間もそれに合わせて柔軟に対応しようとするみたいです。夜と昼で温度差が極端になってきていますが、私もユニクロのウルトラ・ライトダウンで対抗しています。持っておられる方も多いと思いますが、あれは凄いですねぇ。とっても軽くて暖かいだけでなく、ぐるぐる丸めてポーチの中に押し込むと、いくらでも小さくなってショルダーバッグの中にでも入ってしまいます。暖かい日中はカバンの中に入れておき、寒くなったら取り出して着ることができるなんてとっても便利です。(どこかでユニクロの人がこの通信を見てくれて「宣伝のお礼です!」って来年の分もプレゼントしてくれないかなぁ・・・(^^)。)これのお陰で海外旅行の荷造りもホントに便利になりました。微妙な季節に海外旅行に行くと、コートを持って行くのかどうかでかなり荷物の大きさが違ってしまいますよね。荷物は減らしたいけど、もし寒くて凍えるような事になったら嫌だし・・・。そんな時念の為に持って行くのも、これだったら苦になりません。おまけに最近のスーツケースの進化はもっと凄い。軽くて丈夫な上に色々な工夫がされています。トップオープンっていうのは、スーツケースを立てて運んでいる最中でも、スーツケース全体を開けることなく上部をジッパーで開けて中身を取り出したりできますし、上に座っても大丈夫なシットオンっていうのも出ています。

そんな訳で今月はトップオープンのスーツケースにウルトラ・ライトダウンを詰めて、ヨーロッパの国際学会に出席してきました。今回の学会開催地は、世界で二番目に小さな国であるモナコです。モナコと言えばグレース・ケリーが嫁いだ国として有名で、所得税がゼロのためか世界中のお金持ちが集まっています。(日本人ではサッカーの中田英寿さんもモナコに邸宅を構え、モナコの市民権を得ているらしい。)そんなお金持ちの国なので、今更ですがなんせ物価が高い!! タクシーからレストランからホテルまで・・・。ホテルなんかも一泊十何万円(時には何十万円)の高級ホテルばかりだし、国際学会ともなればかなり前からリーズナブルなホテルは押さえられているから、一般の参加者はとっても大変、と思いきや・・・ヨーロッパからの参加者はお近くのニースに泊まって学会にはレンタカーで来たりしているので、彼らにとっては意外と便利な場所みたいです。しかし私はモナコは初めてだし、そんなお金持ちの国に馴染みがある訳もなく、レンタカーの運転なんてとんでもないので、まずは格安航空券を押えてリーズナブルなホテルを探すだけでも大変でした。しかも今回の学会は前回の通信にも登場したスタッフのコロコロS君を同行させる予定でした。私にすれば日頃色々と大変な思いをさせているので、若い頃にこんな経験ができれば喜ぶだろうし連れて行ってやろう、という気持ちだったのですが、彼が直前になってなんだかプチ鬱状態・・・。心配して聞いてみると、
「すいません・・・。実は僕、日本食しか食べれないんです・・・」とまさかのカミングアウト。
柴田:「え?? あんた何歳? まだ26歳ちゃうん? 洋食食べられへんの?」
S君:「はい・・・ダメなんです。フランス料理とかイタリアンとか全然ダメなんで、
    インスタントのカップ麺とか味噌汁とか、サトウのご飯とか持って行くつもり
なんですけど、毎日そんなの1週間も食べ続けると思うと・・・m(__)m」
柴田:「あちゃぁ・・・。お前はジジイかぁ! 年ごまかしてるやろ。ほんまは46歳、
いや64歳ちゃうん?」

そう言えばクリニックの食事会でもS君は和食しか食べてないし、居酒屋に行くといつもいきなり「日本酒と漬盛(漬物盛り合わせ)お願い!」って言ってたな。まぁ・・・私も旅先で食べ物が合わない時の苦痛は判るので、代わりに韓流B君に声をかけると、これは打って変わって「へぇ!ホントですか!?僕が同行していいんですか!? 行きます!行きます!!」ともう大喜びです。(なんだか私も嬉しくなったり、年取ると若者の喜ぶ顔が妙に嬉しくなるもんだなぁ・・・なんて神妙な気持ちになったり・・・)とそんな訳で、直前に飛行機の搭乗者を変更した為、ただでさえ安くない飛行機代が更に5万円アップ。(はぁ・・・ホントに下世話な話ですいません・・・^^;)もうこうなったら今回だけは贅沢してやる!!って事で、モナコやニースのグルメレストランと美容スパをさっそく検索です。(ま・・・旅先のグルメはいつもの事ですが、学会の準備と称してかなりの時間をレストラン検索に費やしてしまった自分が今となっては情けない・・・^^;)

以前のクリニック通信でも書きましたが、開業医をしているとほぼ一日中クリニックの中で過ごすので、外の世界と接する時間が殆どありません。勤務医の頃は製薬会社などの営業の方が勉強会を開催してくれたりもしましたが、開業するとなかなか参加もできないし、保険診療が中心の日本では美容の情報はかなり遅れているので、世界の最先端の情報を入手しようとすると、このような国際学会に出かけていかねばなりません。学会参加の為にはクリニックもお休みしなければならず、皆様にもご迷惑をかけてしまう上、私達にとっても相当な出費になります。それでも大きな国際学会に行くと、とても勉強になりますし、世界の趨勢が分かります。今回の学会でも展示ブースだけで100以上はあり、それぞれのブースで各国の会社が色々な薬剤や治療方法を紹介しています。しかも大きな会社のブースなんかめちゃくちゃ広くて、日本の学会のブースの10倍以上です。企業ブースでは朝食用のパンやコーヒー・ジュースから、アイスクリームやシャンパンまで振舞われていて、育ちざかりの腹ペコB君は大喜びでパンやアイスにかぶりついて栄養補給をしていました。(本来はこのような用途の為にスナックを提供している訳ではないのでしょうが・・・^^;)。でもB君は食べた分?韓国の会社のブースでは通訳として大活躍していました。)学会会場もフロアが5つ以上ある広大な会場で、口演の演題数がめちゃ多い。口演は基礎の学会より圧倒的に多く、激しい議論も交わされていて、「活気」という点一つとっても日本の美容学会とは全然違います。

学会の内容を詳しく紹介すると紙面が足りず、恐らく皆様が退屈してしまうので、ほんのさわりだけ紹介します。まず、アンチエイジングへの感心は高まりはすれ衰退する事はないホントに大きなトレンドになっているようです。そして若返り治療の世界の趨勢は、手術よりも注射治療に傾いているようでした。有効な薬剤はボトックス・ヒアルロン酸がほとんどでそう新しい知見はありませんでしたが、中顔面(ゴルゴライン辺り)をふっくらさせると若々しく見えるという治療が多く発表されていました。そのような中でようやく有効成分入りのヒアルロン酸が流行り出している様子です。当院ではとっくにその分野ではエセリスカクテルを開発しているし、症例も沢山あるもんね。私ってひょっとして世界の趨勢を先取りしているかも?・・・(^^)。その他にはヒアルロン酸を少量ずつ細かく注入するマイクロインジェクションでお肌がツルツルになる手技が紹介されていて、これは参考になりそうです。それに関連する新しい器械の情報も仕入れました。PRPの新しいキットもあり、新しいPRPの開発のヒントになりそうです。・・・などなど。またここで仕入れた情報を基に、効果的で安全なメニューの開発に取り組んでいきたいと思います。

ちょっとここで学会の合間にあったプチ贅沢のご報告。欧州一、いや世界最高峰と言われるスパ「テルムマラン・モンテカルロ」に行ってみました。ここは先日フランスとモナコの≪顧客が選ぶスパ・コンクール≫で、2013年エステ・スパ最高賞を受賞したそうです。(この賞はフランスとモナコにある65か所のスパで顧客満足度アンケートを実施し、6,652枚に及ぶアンケートの結果選出されたそうな。)ここは地中海の海水を使ったタラソテラピーで有名で、プールには地中海の沖合300m、海底37mから汲み上げられた海水が使われ、マイナス・イオンやミネラルが豊富に含まれて浄化効果が強いとの事。地中海の自然の恵みを吸収しながらの最上級のリラクゼーションタイムと、美容や健康のためのコースが世界中のセレブに人気だそうです。

テルムマラン・モンテカルロに一歩踏み入れると、白い大理石が基調の受付からプール、テラスのあるレストラン、スパルームまで、広々としてとても明るく居心地のいい空間。一度チェックインすれば、夜の9時まで施設は自由に使えます。そこで最高と言われる「モンテカルロ・ダイヤモンド」というマッサージのコースを受けてみました。まずはダイヤモンドのパウダーやローズオイルをブレンドした死海の塩のゴマージュ(天然の素材で角質を取る手技)で体をくまなく磨き上げます。その後のジェットバスがすごく気持ち良かった!! 一人用の海水を使ったジェットバスなんですが、水流の勢いが凄くて、足から順番にツボが強くマッサージされるのが心地良い! 自宅に一台欲しいと思ったくらい。ゴマ-ジュの後でこの海水風呂に入ると、筋肉の緊張が取れるだけでなく、毛穴の奥深くまで洗浄され、デトックス効果もあるらしい。その後シャワーを浴び、24金の粉末が配合された贅沢なクリームでマッサージ。ローズオイルのいい香りがして癒され、マッサージの後はお肌がキラキラ輝いていました。パーティーの前に受けるとデコルテなどがキラキラしてゴージャスな雰囲気を出せるとか。(この日はパーティーの予定もなく、肩を出すドレスなんか寒くて着られない気温だったので残念。) 

担当はスパで唯一の日本人の方だったので、マッサージに指圧も少し入れてもらい、話が弾みました。(ホントに世界のどこに行っても日本人っているんですね。おまけに神戸大の大学院に甥っ子がいるとの事だったので、クリニックのバイトに来てくれないかと頼んじゃいました・・・(^^)。)スパのマッサージには、ヨーロッパで最も質が高いと評価を受けている、スイスのアンチエイジング・クリニックから独立した「ラ・プレリー」という高級化粧品会社がこのスパのために開発したオイルやクリームを使っているそうです。ダイヤモンドも金もローズオイルもアンチエイジング作用があり、その他にキャビアの栄養素が配合されたキャビア・クリームも有名らしい。なんとも贅沢なクリームですね。今回は24金の入ったクリームと、ローズオイルが気に入ったので仕入れてきました。このクリームとオイルは皆様にも少しではありますがお分けしたいと思います。

しかし、さすがに世界一と言われているだけありますねぇ。世の中に沢山ある「自称世界一」とは本質が違います。何から何まで手がこんでいて、使っているものも一流のものばかり。まさに時間も空間も「贅沢」・・・です。(・・・てな事を書いていると優雅なセレブの旅・・・って感じなんですが、実はこんな優雅な事ばかりであるはずがなく、最初から最後までまさにドタバタの珍道中でした。とてもここでは書ききれないので、次回の通信もこのモナコネタで引っ張らせてもらおうかな・・・って思っているところです。)当院のコンセプトはいたずらにラグジュアリーなものを追いかけるのではなく、安全で効果の高い治療をリーズナブルな価格で提供するという事ですので、ここのスパとは全く路線が違います。ただ、今回勉強になった事は、本当に一流であるって実はリーズナブルな価格なのだな・・・って思った事です。世界のお金持ちが集まる訳ですから、当然、お客さんは相当に目が肥えた人達です。(それにお金持ちって意外とケチなんですよね・・・。ケチって言い方が失礼だとすれば、価値を見極める目が高い・・・という事だと思います。)その人達の目にかなわねばならないのですから、サービス、備品、空間、使っている材料などすべてが「品質の良いもの」です。これは普通に考えて相当大きなコストになっていると思います。これだけ「本物」に囲まれて本物のサービスを受ける事ができるのであれば、ある意味「これはお買い得なのではないか?」って思った訳です。「自称世界一」のお店に行くと、それほど品質が良くないものを「テクニックで良く見せている」だけで、値段だけ一流って感じがします。どうしてもそれが見え透いてしまうんですよね。私の場合はその感覚の反発が今のクリニックのコンセプトの元になっているのですが、今回は「本当に良い物の値段」という事を改めて考える良い機会だったと思います。たまには少しくらい贅沢しなきゃね・・・って、食べ過ぎてダイエット中の自分への言い訳をしながら、今回はここまでにしておきます。皆様も季節の変わり目は体調の管理にお気をつけください。お後がよろしいようで・・・^^;)。