第199回「今どきの出会い」

こんにちは! 柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。やっと少し涼しくなってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか? 私はと言えば…移転後半年が過ぎ、やっとクリニックも落ち着いてきました。しかしふと気づくと、以前からご来院いただいている方はリニューアル後も結構来て下さりありがたい限りなのですが、新しい患者様の問い合わせなどが少なくなったような気がして、これはホームページがいけてないからでは?という話になりました。移転の時は、以前のクリニック通信にも書きましたが内装工事の打ち合わせや予約・会計などのシステムの移行にホームページのリニューアルが重なってしまい、さらにそのホームページの内容が間違いだらけで大変だったのでその修正に時間を取られ、デザインやコンセプトワークを吟味する暇がありませんでした。そこで今のホームページを分析してもらうと、「今回せっかく新しいコンセプトのもとでクリニックをリニューアルしたにもかかわらず、初めてホームページを見た人にはそのコンセプトが伝わるようなものになっていなくて、大手の美容クリニックのパクリのようになっている」という厳しい指摘を受けました。確かにそうなんですよね…。やっぱりこれでは駄目だと反省し、思い切ってホームページを作り直そうと思いました。時代と言えばこれも時代なのですが、初めての患者様の8割くらいはホームページを見て当院にご来院いただいていますので、そのホームページが駄目だという事になると致命的な問題なんですよね。

 

 

私も気付いてみれば、何か新しい事をする時にはホームページを見てから行動する事がすっかり多くなりました。以前は新しい人との出会いは知り合いや友達の紹介が多かったのですが、今となっては知り合いの紹介って良し悪しだなと思うようになりました。例えば一番それを実感するのが弁護士さんなどいわゆる「師業」の方を紹介していただく場合です。私のような医者も巷では「師業」の一つですが、医者を紹介してもらう場合は自分も医者なのでインサイダー情報が多く入って来る事もあって (^_^) …割と自分でフィルターする事ができます。しかし、自分が門外漢の分野ではこの「紹介」というのは良い時と悪い時があって、最近では悪く作用する事の方が多くなって来たように思います。まず一番問題なのは、自分が結果に不満であっても紹介者がいる事で、途中でキャンセルしたり強くクレームを言いにくい事です。途中経過の中で「あぁ…どうしてもこの人の仕事のやり方は私に合わない…」とか「あれ? ひょっとしてこの人は全然分かってないんじゃないの?」って思う事があるのですが、紹介者の顔を潰すような事もできず不満を抱えたまま終えるという事が過去にもありました…(^_^;)。こちらが門外漢の場合はその判断が最初の段階ではできませんから、言われるがままに信用してお任せするのですが、いくら素人とは言え途中で「あれ? 何かおかしいな…」と気付きます。でも気付いた時には既に遅し…。

 

 

 

そして、紹介者に頼ると「代わりの人がいない」という問題が発生します。スーパーの買い物だったら気に入らなかったら別のスーパーに行くだけでいいのですが、そもそもそのような人がいないから知り合いに頼んで紹介してもらっている訳で、その人が駄目でも代わりの人がおいそれ見つかる訳がありません。そのような経験を何度かすると「知り合いの紹介」というのが良いとは限らず、インターネットのホームページで見た中で全く知らない人であっても「あぁ…この人(会社)だったら信用できそうだ」と思い、そこに依頼するという方がうまくいったという事例が多くなってきました。それにこのやり方だと「紹介者」の顔色を気にしなくて済みますし、途中経過の中で問題があっても強くクレームを入れて改善してもらうという事も気兼ねする必要がありません。駄目だったら別の会社をまた探す事もできます。本当に時代の変化と共にビジネスのあり方も変わってきているなとつくづく思います。そんな訳で前回のホームページのデザイナーさんはある人の紹介だったんですが、今回は紹介という手段を使わずに完全にネットで一から探そう!!と思ったのでした。ただ、そうは言っても自慢じゃないけど私はこの世界は全くの門外漢。Googleで「ホームページ制作」とかで検索すると山のように制作会社が出てきますし、とても読みきれない情報量です。一体どこから手をつけていいのやら…。さすがにアドバイスくらいは知り合いにお願いしてもいいだろうと思い、ホームページ業界に身を置く友人に聞いてみると…。

友人:「それならランサーズ使ってみたらいいと思うよ」
柴田:「ランサーズって何?」
友人:「簡単に言うとフリーランスの人(受注者)と発注者をマッチングさせるプラットフォームやね。
    こんな仕事あるけどやりたい人いませんか?って掲載すると多くのフリーランスの人がそこを
    見ているから、予算とか内容を見てやりたい人から応募が来て、その中で提案内容とか人柄など
    を吟味して一番いいと思う人を選んで発注できる仕組みなのよ」

 

 

友人:「今のホームページで問題なのは、『コンセプトワーク』がきちんとできてない事でしょ? 印刷で言ったら印刷のクオリティが問題なんじゃなくて、中のコピーとかレイアウトとかいわゆる『クリエイティブ』ってやつが問題なんであって、綺麗に印刷するという『技術』が問題なんじゃないのよ。ホームページ制作会社とかに依頼しても『コンセプトワーク』ができる人なんか本当に限られてるし、まともな人なんて会社に一人いればラッキーで二人以上いるなんて超大手の広告代理店とかしかないよ。そんなところは料金めちゃくちゃ高いし注文できないでしょ。『クリエイティブ力』って個人の力量に完全に頼ってるから、ちょっと実績ありますという会社に依頼したからと言って、能力の高い人が担当してくれるとは限らない。中小のホームページ屋さんって営業の人がいい事言って受注しても、実際作業になったら自称クリエイター(実際はただの人)みたいな人が担当して全く埒あかないってのはこの業界の『あるある』だからねぇ。だったら初めから『クリエイティブ』な力量のある個人に依頼した方がずっといいよ。そしてホームページ制作の中で手を動かしてゴリゴリ作成する部分(いわゆるHTMLコーディングってやつね)は不安だったら別の会社に依頼してもいいのよ。このゴリゴリ手を動かす部分は個人でも会社でも一定の経験のある人だったらそれなりに仕上がるから、量が多い時は会社に依頼した方がいいかもしれない。
でも『コンセプトワーク』は全く別の世界。これははっきり言って生まれつきの能力があるかないかが決定的な要素なので、『真面目に仕事します』とかでは乗り越えられない壁だな。だから、その能力を持っている人を探し出すしかうまくいく方法はないと思うね」

 

 

う…む。さすがネット業界の人だな。なんだかチンプンカンプンな横文字の羅列で分かったような分からないような…。ただ、最後の「生まれつきの才能がほとんど」というのはなんとなく分からないではない。最終的にはDNAが決め手という世界は確かに存在しますしね。そんな訳で何事もチャレンジ! よし、そのランサーズとやらでいい人を探そうじゃないか!…って思ったものの、どっから何を始めたらいいの?? またまたこの友人に頼るしかないか…(^_^;)。

友人:「それはまずこのクリニックをどんなクリニックにしたいという『思い』があったから、わざわざ前の
クリニックを
閉めてリニューアル・チェンジした訳でしょ? だったらその『思い』を文章にして、
この『思い』が伝わる
ホームページにしたいんです! 私に力を貸してください! ってパッションを持って
訴えればいいのよ。その『思い』はある程度長いセンテンス(文章)でもいいので正確に書く事。
実際のホームページになるとそんな長いセンテンスを読んでくれる人はほとんどいなくなるんだけど、
それをいかに短いコピーで見てくれた人のハートに刺さるようにするか…それが『コンセプトワーク』を
作る人の『クリエイティブ力』なのよ。『思い』が良いものだったら、よし! 俺がその『思い』を『形』に
してあげようじゃないか! …って人が現れてくるはずだから。ただ、いい人探そうとすればバジェット(予算)
はケチっちゃ駄目よ。びっくりするようなバジェットを提示する必要はないけど、優秀な人がやりたい! と思う
程度のバジェットは出さないとね」

またまた横文字の羅列だけど、今回は『思い』は日本語なのね…(^_^;)。ホームページの事はよく分からないけど、『思い』で良ければ勿論ありますとも。そこで私なりに『思い』 を次のようにまとめてみました。

 

 

「当院では一人ひとりの患者様に対してじっくりと相談に時間をかけ、その方に合ったアンチエイジング治療を行っていく事を目的としています。イメージでは、規模の拡大を目指す一般の商用銀行に対して、ヨーロッパなどではその家族の財産を何代にも渡って守り続けるプライベートバンクという銀行がありますが、そのプライベートバンクのようなサービスを提供する事です。大手の美容クリニックは、施術前後の極端な違いを強調する写真を使って「こんなに効果が出ます!」というような事を大々的に謳うところが多いのですが、そもそも70歳の方が50歳に見えるような若返りの施術が存在する訳もなく、そのような誇大広告には非常に問題があると思っています。私達は50歳の方が正しい方法で始めれば今の若さと健康を維持でき、70歳になっても実年齢マイナス5~10歳くらいの若さを「維持・更新」できる方法を提供する事を目的としており、一旦老化したものを外科手術で無理やり若返らせるようなトリックをお勧めする事はありません。しかし、アンチエイジングは早くから取り組めば、今の状態を維持向上する事は現代の医療技術で可能なので、当院では主に注射による自然な若返りとその維持をお勧めしており、その方針をきちんと説明してご理解いただき、一人ひとりに合った施術を丁寧に行って、信頼関係を大切にした長いお付き合いをする事を目指しています。また当院は2002年の開院当初から「安全で確実に効果の出る治療」のみを提供する事を重視しており、院長自らが試し、モニター試験を行って統計を取り、常により良い治療を研究開発してきました。安全で確実な治療のためには、面倒でも治療後の診察には必ずお越しいただいており、そのような方法で確立してきた治療からその方に合ったものを選んで提供し、アンチエイジングを実践する事をコンセプトとしています。そして現在はプライベートクリニックとして予約は重ねず、基本的にはクリニック内には1人の患者様しかおられないように配慮し、一人一人に向き合ってじっくりと治療を行っています」

 

 

友人:「なるほどねぇ…。いいじゃない…これって。うん。これで問題ないから、
    バジェットとかマイルストーン(段階的にいつまでに何をやってもらいたいか)
    を整理してランサーズにアップするといいよ。あ…そうそう、コンセプトワークと
    HTMLコーディングは必ず別明細として提案してもらうようにね!」

…ってな事で見様見真似で、そして予算も私なりに奮発してランサーズにアップしました。もうここまでの作業で十分に疲れ果ててしまったのですが…。予算は、かの友人に言わせると「この程度であれば、ある程度優秀な人の応募が期待できると思うよ。まぁ奮発したつもりだとは思うけど、大手広告代理店に依頼すればこの3倍から5倍かかると思うから、いいフリーランスの人とここで出会う事ができたら本当にラッキーよ」
…という事らしい。はぁ、そんなもんですか…(^_^;)。

 

 

 そんなこんなでなんとかランサーズに募集をアップし、あとは「果報は寝て待て」と安心していたら、今度は予想もしていなかった事態がまたまた発生!! アップ当日から色々な提案者からの提案メールが来て、最初は面白いと思って読んでいたんですが、日に日に増えて最終的には提案数がなんと56にもなってしまいました。こんなんじゃとてもじゃないけど読みきれないし、提案を読んで良さそうな人に細かい質問したり、逆に提案者からの質問に答えたりしていると今年一杯あって足りない気がする…。「ああぁぁどうしたらいいの??」ってなんか「ど・ドラえもん!!」ってなんでも頼りっきりの「のびた君」よろしく、またまたかの友人に相談する事に。半分呆れられたようでもあったのですが、捨てる神あれば拾う神あり…その友人の娘さんがなかなかの切れ者で同じネット業界にいるので、アルバイトで最終面談をすべき5人にまで私に変わって絞り込んでくれる事になりました。

彼女は噂には聞いていましたが確かにかなりのツワモノでして、まずは全部の提案にざっくり目を通すと「自分の言葉で提案を表現せずに、毎回応募する為にテンプレート作って応募する営業マンのような人はふるい落とします」と言ってバサバサ落としていっちゃいます。なるほど、そう言われて内容を見てみると、確かに明らかにコピペとかこっちの『思い』を読んでない人達が沢山いて、予算と納期だけ見て営業が応募してきたところが約半数なのでこれらがまずなくなります。そして、次に提案内容が的を得てないとか、読み込みができてない人達を落としていきます。彼女曰くそのような人達に依頼すると後で無意味な質問攻めにあったり、一回言った事を何度も聞いて来たりするので大変な事になるのだとか。それでまた半分に…。そんな事を色々やりながら良さそうな人にはこちらから逆に質問して的確に答える事ができるか、実績は十分なのか、本当にその人の実績なのかなどを見極めて最終的に「この5人の中から選ぶと良いと思います」というリストを提示してくれました。選んだ経緯や理由なども記載されていて「ほぉ…なるほど、なるほど」と納得する事しかり。いやぁ…助かりました! 最終的には5名の候補の皆さんにSkypeで面談させてもらい、無事一人に依頼する事になりました。まだこれから実際の制作が始まるのですが、良い出会いであったと思っています。

 

 

今回、こんな感じで当院のホームページリニューアルに向けての裏側をご紹介しましたが、私自身が皮肉な事に当院の現在のホームページの問題点を改めて思い知る事になりました。せっかく自分に「思い」があっても「伝わっていない」のであれば意味がないですよね。それに、人は常に「新たな出会い」によって新陳代謝がおき、色々な発見が生まれます。過去においては「紹介者に紹介してもらう」事でしか新たな人との出会いがない時代が続いていたのですが、現在はネットを通じて「コンセプト」が合うか、理解し合えるか…で出会いが生まれる事になるのだと痛感しました。「出会い」って昔は物理的に距離が近い人か、既に知っている人が紹介してくれるかしかなかったのですが、今ではこうやって一度も会った事もない人と「思い」や「コンセプト」を通じて「出会い」がもたらされるようになったと思うと、なんだか凄い事ですよね。無事にホームページがリニューアルできた暁には、またご紹介させていただきます。もちろん新しい患者様だけなく、今ご来院いただいている皆様にも使いやすく見やすいものになるようにしたいと思いますので、乞うご期待! ですです!